総合型選抜には、他大学と併願できる方式と、合格したら入学することを約束する専願の方式があります。この記事は、このサイトが大学別に解説している大学のうち、総合型選抜を行う56校を、2027年度入試(2027年4月入学)の要項の表現で区分し直した一覧です。他大学と併願でき入学の確約もいらない大学、併願はできても合格したら入学が前提の大学、専願の大学、学部・方式で分かれる大学を、要項の言葉を引用して並べます。秋の合格発表のあとに出願できる併願可の方式の日程と、出願の前に要項で見ることもまとめました。
総合型選抜で併願できる大学はどこか(56校の区分と校数)
この節の答えこのサイトで解説している総合型選抜の56校は、要項の表現で5つの区分に分かれ、併願可で入学の確約もいらない大学は11校です。
総合型選抜の「専願」は、合格したら入学することを約束する方式です。「併願可」は、他大学の入試も受けられる方式です。
言葉の意味の違いと、併願する時の注意点は総合型選抜の併願(専願・第一志望・併願可の違い)で説明しています。この記事は、その区分ごとに大学の名前を並べることに絞ります。
対象は、このサイトが大学別の記事で解説している大学のうち、総合型選抜を行う56校(国公立16校・私立40校)です。東京大学・一橋大学・上智大学は学校推薦型選抜だけを行うので外しました。
学校推薦型選抜(公募制・指定校)は高校長の推薦が要るなど仕組みが違うため、区分には入れていません(違いは総合型選抜と学校推薦型選抜の違い)。日本のすべての大学を網羅した一覧ではありません。
私立40校のうち、他大学と併願できる区分の大学は、合格したら入学が前提の3校を含めて14校です。学部・方式で分かれる私立16校にも、併願できる方式があります。
国公立16校のうち、学部によって入学の確約が要件にない方式があるのは千葉大学と筑波大学です。
評定の条件・共通テスト・出願の時期を含めた大学ごとの比較は総合型選抜で評定がいらない大学一覧にあります。この記事は、併願の区分を主役にして並べ直しています。
要項の表現で見分ける5つの区分
この節の答え「確約」「専願」の有無、「第一志望」に続く文、「併願が可能」の語の順に読むと、方式がどの区分に入るかが分かります。
区分は、要項の出願資格と注意事項にある言葉で決まります。読む順番は次のとおりです。
区分ごとの要項の書き方は次のようになります。同じ「第一志望」でも、明治学院大学のように他大学との併願を明記する大学と、国士舘大学のように他大学の受験に触れていない大学があります。
| 区分 | 要項の表現の例 | 他大学の入試 | 合格したら |
|---|---|---|---|
| 併願可・確約なし | 「本学総合型入試は、専願ではありません」(南山大学) | 受けられる | 入学するかは自分で決める |
| 併願可・入学が前提 | 「他大学との併願は可能です。ただし、本学に合格した場合は入学していただくことが条件です。」(明治学院大学) | 受けられる | 入学が前提 |
| 専願 | 「成蹊大学に合格した場合は必ず入学することを前提とした入試です」(成蹊大学) | 不合格の後に一般選抜などへ | 入学する |
| 学部・方式で分かれる | 「専願型」と「併願型」が並ぶ(麗澤大学など) | 方式による | 方式による |
| 読み取れない | 「本学を第一志望とする者」だけ(国士舘大学) | 要項に定めがない | Q&Aでは入学の意志があること |
区分は大学の単位ではなく、方式の単位で決まるのが基本です。この記事では、大学の中のすべての方式が同じ区分に入る大学をその区分に、方式で違う大学を「学部・方式で分かれる」に、一部の方式でも他大学の扱いが読み取れない大学を「読み取れない」に入れました。
例外は中央大学で、文学部の社会学専攻(出願資格1・2)と心理学専攻だけが入学の確約を条件にしていますが、要項のQ&Aで他大学の受験を妨げないとしているので、「併願可・確約なし」に入れています。
「第一志望」の扱いも区分を分けます。九州大学は「第1志望」か「入学の確約」のどちらかが前提で、合格して入学手続を終えると他の国公立大学の一般選抜で合格者にならない定めもあるので専願に入れました。
国士舘大学は「第一志望」だけが書かれ、他大学の扱いに触れていないので「読み取れない」に入れています。
他大学と併願でき、入学の確約がいらない大学(11校)
この節の答え中央・南山など11校は他大学と併願できますが、学内で出願できる学科の数と、手続後に辞退した時に返る額は大学ごとに違います。
他大学と併願でき、出願の条件に入学の確約がない大学は11校です。要項は「併願が可能です」「専願ではありません」「併願を認めています」などと書いています。
学内で出願できる学科の数と、入学手続のあとに辞退した時の扱いは大学ごとに違います。
| 大学 | 方式 | 要項の表現 | 学内の出願 | 入学手続・辞退など |
|---|---|---|---|---|
| 中央大学 | 法学部チャレンジ入試など11方式(文学部の社会学専攻・心理学専攻は入学の確約が条件) | 「本入試制度は自由応募制です。他の入試制度や本学他学部、他大学との併願を認めています」 | 経済学部の自己推薦型と資格・実績評価型は併願できないなど、方式ごとの制限がある | 入学申込金240,000円を納めて入学手続を2027年3月25日まで延期できる(申込金は返還されない) |
| 学習院大学 | 総合型選抜(AO)。哲学科・国際社会科学部・英語コミュニケーション学科 | 「他大学との併願可能。」 | 他の試験区分や複数の学科にも出願できる。試験日が同じものは不可 | 国際社会科学部は、AOと学校推薦型選抜(公募制)の最終選考がどちらも12月5日 |
| 國學院大學 | 公募制自己推薦(AO型)。全学部 | 「本制度は他大学や試験日の異なる他の試験制度との併願が可能です」 | 複数の学科・専攻に出願できるが、同じ試験日に受けられるのは1つ | 2027年3月31日17:00までの申請で、入学金を除く授業料等が返る |
| 武蔵野大学 | 総合型選抜Ⅰ期・Ⅱ期(Ⅲ期は通信教育部のデータサイエンス学科だけ) | 「他大学との併願も可能です」 | Ⅱ期は第2志望制で2学科に出願できる(薬学科・看護学科は他学科と併願不可) | 返還予告書を同封していれば、2027年3月31日16:00必着の返還願で入学金以外が返る |
| 日本女子大学 | 総合型選抜(8学部16学科) | 「本学の総合型選抜は、他大学との併願が可能です」 | 複数学科への出願はできない | 3月31日までの辞退の手続で、入学金を除く前期学費等が返る |
| 立教大学 | 自由選抜入試(全学部) | よくある質問「他大学との併願は妨げません」 | 出願は1学科(専修)だけ | 2027年3月31日までの手続で、入学金を除く納入金が返る |
| 成城大学 | 総合型選抜(経済・文芸・法・社会イノベーション学部) | 「成城大学の他学部、及び他大学の総合型選抜との併願は認めます」 | 経済・文芸・社会イノベーション学部の中の学科併願は不可 | 2027年3月31日までの辞退の手続で、入学金を除く納付金が返る |
| 帝京大学 | 総合型選抜Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期(医学部以外)、医学部の総合型選抜 | 「本学の学校推薦型選抜(指定校制/医学部公募制)を除くすべての入学試験、および他大学との併願が可能です」 | Ⅰ期・Ⅱ期は同じ学科を2日受験でき、第二志望制度もある | 延納はない。2027年3月31日16時00分までの登録で、入学金を除く金額が返る |
| 帝京平成大学 | 総合型選抜Ⅰ期・Ⅱ期(6学部) | 要項に載っている「すべての選抜区分において、他大学との併願が可能です」 | 第2・第3志望を選べる(薬学部とアスリートコースは第1志望のみ) | 2027年3月31日16:00までの申請で、入学金を除いた納付金が返る |
| 東京女子大学 | 知のかけはし入学試験(ディスカッション型・数学的思考力型) | 「他大学との併願、本学の『学校推薦型選抜』等他の入試方式でも出願可能です」(ディスカッション型) | 数学的思考力型は学校推薦型選抜と試験日が同じで併願できない | 他大学を併願していれば、入学金以外を2027年2月26日まで延納できる。「挑戦する知性」奨学金に採用されると辞退できない |
| 南山大学 | 総合型入試(4つの試験型) | 「本学総合型入試は、専願ではありません」 | 出願できるのは1学科・1つの試験型だけ | 2027年3月31日必着の請求で、入学金以外の授業料などが返る |
中央大学は、文学部の社会学専攻(出願資格1・2)と心理学専攻だけが「合格後に本専攻に入学することを確約できる者2」を出願資格にしています。要項のQ&Aは、この条件が他大学等の受験を妨げるものではないと説明しています。
大学全体では併願を認める書き方なので、この区分に入れました。
11校のうち10校は首都圏の大学で、残る1校が中部の南山大学です。関西・九州の大学は、この区分にはありません。
関西で他大学と併願できる方式は、同志社大学のAO入試や近畿大学の看護学部以外の学部など、学部・方式で分かれる区分にあります。
辞退で返るのは入学金を除く学費が中心
文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」は、3月31日までに入学辞退の意思を示した人に、授業料等と諸会費等を原則として返すよう大学に求めています1。専願や学校推薦型選抜で合格して在学契約を結んだ人は、この定めから除かれます。
この定めに入学金は含まれていません。上の表で辞退の時に返る額を書いた8校も、どれも入学金を除いた額です。
他大学の結果を待つために、入学手続の一部を後に延ばせる大学もあります。中央大学・日本女子大学・東京女子大学は、他大学を併願する人向けの延納を要項に書いています。
帝京大学は延納がないと書いています。延納の条件の比べ方は総合型選抜の併願(専願・第一志望・併願可の違い)にまとめています。
併願はできるが合格したら入学が前提の大学と、他大学の扱いが書かれていない大学
この節の答え慶應義塾・明治学院・立命館は他大学を受けられますが合格したら入学が前提で、青山学院・専修など5校は他大学の扱いが読み取れません。
慶應義塾大学・明治学院大学・立命館大学の3校は、他大学の入試を受けることを認めたうえで、合格したら入学することを出願の条件にしています。他大学の結果を見てから入学先を選ぶ使い方は前提にされていません。
| 大学 | 方式 | 要項の表現 | 他大学の入試と、あわせて書かれていること |
|---|---|---|---|
| 慶應義塾大学 | 法学部FIT入試、文学部、理工学部、総合政策・環境情報学部と看護医療学部のAO入試 | FIT入試「第一志望としていずれかの学科での勉学を強く希望する者。また、合格した場合に入学することを確約できる者」 | どの方式もその学部が第一志望であることが条件。FIT入試のFAQは他学部・他大学への出願を禁止しておらず、一般選抜との併願もできる。総合政策・環境情報学部の要項は、併願できるのは専願ではなく入学の確約を条件としない他学部・他大学の入試に限るとしている |
| 明治学院大学 | 自己推薦AO入学試験 | 「出願する学科を第一志望とし、入学を確約できる者」 | 「他大学との併願は可能です。ただし、本学に合格した場合は入学していただくことが条件です。」Q&Aは、合格後の辞退は想定していないと答えている |
| 立命館大学 | AO選抜入学試験 | 「本入学試験は専願(受験の際、立命館大学のみを志願すること)ではありません」 | 出願要件は立命館大学を第1志望とすること。立命館大学のAO選抜どうしは同時に出願できない。第1次入学手続の入学金は返還されない |
慶應義塾大学の総合政策・環境情報学部は、併願先の種類まで決めています。併願できるのは、専願ではなく入学の確約を条件としない入試です3。
ほかの大学の専願の方式と組み合わせることは前提にされていないので、併願先の要項の出願資格も一緒に読みます。
他大学の扱いが要項から読み取れない大学(5校)
次の5校は、すべての方式か一部の方式で、他大学の入試を受けることを認めるとも禁じるとも要項に書いていません。龍谷大学の伝道者推薦型は専願制、専修大学の経営学部・異文化コミュニケーション学科は併願できて合格したら入学が前提と書かれていますが、同じ大学のほかの方式で他大学の扱いが読み取れないので、この区分に入れました。
| 大学 | 方式 | 要項にあること |
|---|---|---|
| 国士舘大学 | AO選抜(全7学部) | 「本学を第一志望とする者」が出願資格。要項のQ&Aは、第一志望とは合格した場合に入学の意志があることだと説明。この方式では入学を辞退しても入学金とその他の納入金は返還されない |
| 龍谷大学 | 総合型選抜入試(学部独自方式・検定試験利用型・英語型・伝道者推薦型) | どの方式も第一志望が条件。伝道者推薦型は龍谷大学を専願する人が対象 |
| 関西大学 | AO入試(全14学部) | 要項に専願とは書かれていない。出願できるのは1つの学部・学科(専攻・専修)だけ。人間健康学部・社会安全学部は第一志望であることが出願資格。入学金は一度納めると返還されない |
| 青山学院大学 | 自己推薦(5学科)、理工系女子特別 | 史学科・比較芸術学科・地球社会共生学部・コミュニティ人間科学部は第一志望が出願資格。英米文学科の出願資格には第一志望の条件がないが、他大学との併願の記載もない。理工系女子特別は合格したら入学を確約できる人が対象(専願) |
| 専修大学 | 総合型選抜(国際経済学科・経営学部・異文化コミュニケーション学科・ネットワーク情報学部) | 経営学部・異文化コミュニケーション学科は他大学・他学部との併願を認めるが、合格したら入学が前提。国際経済学科とネットワーク情報学部の要項には他大学との併願の項目がない |
この5校に出願する時は、合格したら入学する前提で計画を立てます。ほかの大学の総合型選抜も受けるつもりがある時は、出願の前に入試の窓口に問い合わせておくと、出願の計画を立てやすくなります。
専願の大学(私立5校・国公立14校)と一般選抜との併願
この節の答え専願の19校のうち14校は国公立です。合格したら入学が前提ですが、不合格に備えて一般選抜に出願することはできます。
合格したら入学することを確約する専願の大学は19校で、そのうち14校が国公立大学です。専願は合格した場合の約束です。不合格になった後に、一般選抜などほかの入試を受けることまでは止めていません。
私立大学で専願の総合型選抜(5校)
| 大学 | 方式 | 要項の表現 | あわせて要項にあること |
|---|---|---|---|
| 関西学院大学 | 探究評価型・グローバル・学部特色・スポーツ選抜 | 「本学を第一志望とし強く入学を志望し、合格した場合は本学に入学すること」を出願の資格 | 4方式の併願はできない。審査日以降は合否にかかわらず辞退できない。指定校推薦入学に出願した場合は総合型選抜の辞退を認める。スポーツ選抜入学試験は他大学との併願もできない |
| 成蹊大学 | 自己推薦型(経済・経営・法・国際共創・理工学部) | 「成蹊大学に合格した場合は必ず入学することを前提とした入試です」 | 出願は1学科・専攻だけで、学内の学部併願もできない |
| 西南学院大学 | 総合型入試(7学部12学科) | 「合格した場合は入学することを前提とする専願制」 | 入学辞退は原則として認めない。試験日は全学科とも10月17日 |
| 福岡大学 | 総合型選抜(自己推薦選抜)。法・経済・商・商学部第二部・理・工・スポーツ科学部 | 合格の場合は「必ず入学することを条件とします」 | 商学部は、商学部の他の学科などを第二志望・第三志望にできる |
| 愛知淑徳大学 | 大学理念・違いを共に生きる入試、活動実績入試、学科・専攻適性入試 | 「専願制入試です(合格した場合は、本学に入学することを条件とします)」 | 入学しない場合も入学手続時納入金は返還されない。大学理念・違いを共に生きる入試は第2志望の学科・専攻を登録できる |
たとえば関西学院大学の総合型選抜は4方式すべてが専願ですが、不合格の場合は関西学院大学の一般選抜に出願できます。専願の方式を受ける時も、共通テストと一般選抜の出願の準備は並行して進めます。
不合格の後に出願できる入試の探し方は推薦入試で不合格になったらで説明しています。
国公立大学で専願の総合型選抜(14校)
| 大学 | 方式 | 要項の表現 |
|---|---|---|
| 北海道大学 | フロンティア入試(TypeⅠ・TypeⅡ) | 「合格した場合、入学を確約できる者」 |
| 東北大学 | AO入試(II期・III期) | 「合格した場合には必ず入学することを確約できる者」 |
| 弘前大学 | 総合型選抜Ⅰ・Ⅱ | 「合格した場合は入学することを確約できる者」 |
| お茶の水女子大学 | 新フンボルト入試 | 「合格した場合には必ず入学することを確約できる者」 |
| 東京科学大学 | 総合型選抜(理工学系) | 「合格した場合には必ず入学することを確約できる者」 |
| 横浜国立大学 | 総合型選抜(教育・経済・理工・都市科学部) | 「合格した場合には入学することを確約できる者」(学部によって「入学の確約ができる者」) |
| 名古屋大学 | 総合型選抜(理学部) | 「合格した場合には必ず本学への入学を確約できる者を募集しています」 |
| 京都大学 | 特色入試(学部により総合型選抜と学校推薦型選抜) | 「合格した場合に入学することが確約できる人に限ります」 |
| 大阪大学 | 総合型選抜(文・人間科学・外国語・法・経済・理学部) | 「合格した場合に、必ず入学することを確約する者」 |
| 神戸大学 | 「志」特別選抜 | 「合格した場合は入学することを確約できる者」 |
| 岡山大学 | 学部別の総合型選抜 | 合格した場合に入学することを確約できることが出願資格 |
| 島根大学 | 総合型選抜Ⅰ(へるん入試) | 「合格した場合は,入学を確約できる者」 |
| 大阪公立大学 | 総合型選抜(教育福祉学類・海洋システム工学科・都市学科・医学科) | 「合格した場合は、必ず入学することを確約できる者」 |
| 九州大学 | 総合型選抜Ⅰ・Ⅱ、次世代研究者発掘入試 | 志望学部(学科)を第1志望とすること、または合格したら必ず入学することを確約することが出願の前提 |
国公立大学の専願は、他の国公立大学の一般選抜との関係まで決めています。京都大学の特色入試に出願していても、国公立大学の一般選抜は前期日程と後期日程にそれぞれ1つ出願できます4。
一方で、特色入試に合格した人は、入学辞退を許可された場合を除き、他の国公立大学・学部の合格者になりません。北海道大学・岡山大学・島根大学の要項にも同じ形の定めがあります。
共通テストを使う方式では、最終合格の発表が2027年2月になるものがあります。北海道大学のTypeⅠは2月9日、京都大学の特色入試は2月10日、大阪大学は2月9日です。
北海道大学のTypeⅠは、最終合格の発表が一般選抜の出願期間より後になります。国公立大学の推薦・総合型の全体像は国公立大学の推薦入試で説明しています。
学部・方式で併願できるかが分かれる大学(18校)
この節の答え大正のⅡ期・Ⅲ期や共立女子の基礎力判定方式のように、同じ大学で併願できる方式と専願の方式が並び、選考の中身も違うことがあります。
同じ大学の中に、他大学と併願できる方式と、専願や第一志望の方式が並ぶ大学は18校です。私立16校と、国公立の千葉大学・筑波大学です。
| 大学 | 他大学と併願できる方式(国公立は入学の確約が要件にない方式) | 専願・第一志望の方式 |
|---|---|---|
| 法政大学 | 法学部国際政治学科、文学部地理学科、現代福祉学部まちづくりチャレンジ、情報科学部、GIS、スポーツ健康学部の理数系 | 文学部の哲学科・日本文学科・英文学科、国際文化学部の2方式、人間環境学部、キャリアデザイン学部の3方式、経営・現代福祉のグローバル体験、理工学部、スポーツ健康学部のアスリート系 |
| 神奈川工科大学 | 適性検査方式(併願型)、併願2科目方式 | 適性検査方式(専願型)、課題レポート方式、探究活動発表方式、理工系女子特別選抜方式、スポーツ実績評価方式、専願1科目方式 |
| 神奈川大学 | 適性検査型、総合評価型(国際日本・人間科学・化学生命学部以外) | 総合評価型の国際日本学部・人間科学部・化学生命学部(神奈川大学の専願。合格したら入学辞退はできない) |
| 明治大学 | 理工学部、商学部の2方式。文学部・国際日本学部・総合数理学部は併願できるが合格したら入学が前提。政治経済学部は併願を禁止せず、第一希望の受験生を募集 | 農学部の自己推薦特別入試と地域農業振興特別入試(専願) |
| 武蔵大学 | 社会学部ゼミ力重視方式以外の方式(他大学や武蔵大学の一般選抜と併願できる) | 社会学部ゼミ力重視方式(専願制) |
| 日本大学 | 法学部CL方式(他大学併願型)、危機管理学部キャリア型(併願可)、文理学部の社会学科・情報科学科、生産工学部の第1期・第2期、工学部の第1期、松戸歯学部の第3期、薬学部 | 併願できる方式の欄に挙げた以外の方式(「本学部(学科)を第一志望とし、合格した場合は本学部(学科)に入学することを確約できる者」) |
| 麗澤大学 | 選択テーマ発表方式・課題問題方式・一般R日程の併願型 | 面接方式、学部特色型の各方式、部活動等利用方式(専願型) |
| 大正大学 | 総合型選抜Ⅱ期・Ⅲ期、地域戦略人材育成入試 | 総合型選抜Ⅰ期(「本学を専願(第一志望)とする者」) |
| 玉川大学 | 総合型入学審査(Ⅲ期) | Ⅰ期・Ⅱ期、教員養成、理工系女子、活動実績、スポーツ選抜など(第一志望で、合格したら入学を確約) |
| 共立女子大学 | 基礎力判定方式(看護学部は学内の他学部と併願できない) | 共立リーダーシップ方式(専願制) |
| 産業能率大学 | AO方式Ⅲ期、MI方式Ⅰ期・Ⅱ期 | キャリア教育接続方式、AO方式Ⅰ期・Ⅱ期、AL方式(第一志望とする専願) |
| 東京農業大学 | 生物産業学部〔併願方式〕 | 全学部、高校で学んだ実践スキル、東京農大ファミリー、12月の生物産業学部(第一志望で、合格したら入学が前提) |
| 東洋大学 | 基礎学力テスト型入試 | AO型推薦入試・自己推薦入試(専願のみ。原則として入学を辞退できない) |
| 早稲田大学 | 地域探究・貢献入試、社会科学部の全国自己推薦入試、スポーツ科学部III群 | 創成入試、特別選抜入試、FACT選抜、スポーツ科学部I群(出願学部・学科が第一志望) |
| 近畿大学 | 看護学部以外の学部(専願制ではなく、他の入試制度にも出願できる) | 看護学部(専願制。原則として入学を辞退できない) |
| 同志社大学 | AO入試(専願制ではない) | 心理学部の自己推薦は「合格した場合は入学する強い意思を持つ者」が出願資格で、入学意思確認書を出す |
| 千葉大学 | 国際教養・文・法政経・理・工学部の総合型選抜(入学の確約は要件にない) | 教育学部(方式Ⅰ・Ⅱ)と園芸学部(入学の確約が要件)。教育学部方式Ⅲは、在学中に千葉県・千葉市公立学校教員採用候補者選考を受験することの確約が要件 |
| 筑波大学 | AC入試の体育専門学群以外(入学の確約の記載はない。出願は1つの学類・専門学群だけ) | AC入試の体育専門学群(入学の確約が要件) |
併願できる方式と専願の方式では、選考の中身が違うことがあります。大正大学のⅠ期 専願は書類250点と学科ごとの第二次審査250点で選考し、Ⅲ期は基礎確認テストを課します。
共立女子大学は、専願の共立リーダーシップ方式が学部ごとの小論文・面接・ゼミなどで選考し、併願できる基礎力判定方式は基礎確認テストが中心です。併願できる方式を選ぶ時は、教科の学習も続ける前提で準備します。
国公立の千葉大学は、入学の確約を要件にしない学部でも、最終合格者が他の国公立大学の個別学力検査等で合格者にならない定めがあります(医学部以外は入学辞退の許可を受けた場合を除く)。筑波大学のAC入試も、合格して入学手続を終えた人は、筑波大学と他の国公立大学の個別学力検査等の合格者になりません(特別の事情で入学を辞退した場合を除く)。
私立大学どうしの併願とは扱いが違うので、大学別の記事で条件を読みます。
秋の合格発表のあとに出願できる併願可の方式(2027年度入試の日程)
この節の答え10月下旬から12月に出願期間が始まる併願可の18方式なら、11月1日・2日の合格発表を見てから出願できるものがあります。
文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」は、総合型選抜の判定結果の発表を11月1日以降と定めています1。11月以降に出願期間がある併願可の方式なら、11月1日・2日に合格発表がある大学の結果を見てから出願できるものがあります。
発表日と出願の締切を並べて確かめてください。下の図と表は、この記事の大学のうち、10月下旬から12月に出願期間が始まる併願可の方式を並べたものです。
| 大学・方式 | 出願期間 | 試験・合格発表 |
|---|---|---|
| 帝京大学 Ⅱ期 | 10月26日〜11月6日 | 試験1日目 11月14日/試験2日目 11月15日/合格発表 12月1日 |
| 武蔵野大学 Ⅱ期 | 10月28日〜11月10日 | 1次試験 11月29日/2次試験 12月13日/合格発表 12月18日 |
| 東洋大学 基礎学力テスト型 | 10月29日〜11月4日 | 試験 11月29日/合格発表 12月14日 |
| 神奈川大学 適性検査型 | 10月29日〜11月5日 | 試験 11月22日/合格発表 12月1日 |
| 産業能率大学 MI方式Ⅱ期 | 11月1日〜11月10日 | 試験 11月15日/合格発表 11月16日 |
| 麗澤大学 課題問題方式Ⅱ期(併願型) | 11月1日〜11月16日 | 試験 11月22日/合格発表 12月1日 |
| 大正大学 Ⅱ期 | 11月2日〜11月10日 | 試験 11月21日/合格発表 12月1日 |
| 東京女子大学 数学的思考力型 | 11月2日〜11月6日 | 試験 11月21日/合格発表 11月27日 |
| 大正大学 地域戦略人材育成入試 | 11月13日〜11月19日 | 第二次審査 12月12日/最終合格発表 12月18日 |
| 帝京平成大学 Ⅱ期 | 11月16日〜12月4日 | 試験1日目 12月11日/試験2日目 12月12日/合格発表 12月15日 |
| 日本大学 生産工学部 第2期 | 11月16日〜11月24日 | 試験 12月5日/合格発表 12月14日 |
| 神奈川工科大学 併願2科目方式 | 11月17日〜12月4日 | 試験 12月12日/合格発表 12月24日 |
| 帝京大学 Ⅲ期 | 11月24日〜12月7日 | 試験 12月13日/合格発表 12月17日 |
| 大正大学 Ⅲ期 | 11月27日〜12月4日 | 試験 12月12日/合格発表 12月18日 |
| 産業能率大学 AO方式Ⅲ期 | 12月1日〜12月16日 | 試験 12月20日/合格発表 12月21日 |
| 麗澤大学 一般R日程(併願型) | 12月1日〜12月21日 | 試験 12月25日/合格発表 12月26日 |
| 日本大学 松戸歯学部 第3期 | 12月7日〜2027年1月13日 | 試験 2027年1月23日/合格発表 2027年1月29日 |
| 明治大学 商学部 公募制(共テ利用) | 12月10日〜12月16日 | 共通テストの成績で判定。合格発表は2027年2月 |
図の18方式のうち、大正大学のⅡ期は出願期間が11月2日に始まり、Ⅰ期 専願の最終合格発表と同じ日です。麗澤大学の一般R日程は入学検定料が0円で5、共通テストの成績は使いません。
年明けに出願する方式もあり、武蔵野大学のⅢ期(通信教育部のデータサイエンス学科)は2027年1月18日〜1月29日、麗澤大学 工学部の一般B日程(併願型)は2027年1月21日〜2月22日、玉川大学のⅢ期は郵送で2027年2月8日〜2月18日です。
専願の方式と組み合わせる時の決まり
同じ大学で専願の方式と併願可の方式を組み合わせる時は、出願の順番の決まりも読みます。東京農業大学の生物産業学部〔併願方式〕は、ほかの総合型選抜と両方に合格した時は、専願となる入試への入学が優先されます。
大正大学のⅡ期・Ⅲ期の出願資格には、大正大学のほかの入試を受けたかどうかを条件にする項目がありません。武蔵野大学も、全入試共通の出願資格とⅡ期の項目に、Ⅰ期を受けたかどうかによる出願の制限を書いていません。
出願の時期の全体像は総合型選抜のスケジュールにまとめています。
併願できる大学を選ぶ前に要項で見ること
この節の答え学内の出願の数、選考の中身、入学手続と延納の日付、奨学金と辞退の関係、高校の校内の決まりを出願の前に見ておきます。
併願できる大学の名前が分かったら、次は自分が受ける方式の要項を1つずつ読みます。この記事の表で見てきた違いを、出願前のチェックリストにまとめました。
奨学金の例では、東京女子大学の「挑戦する知性」奨学金に採用されると入学を辞退できません6。日本女子大学の奨学金も、採用候補者に決まると入学を辞退できない仕組みです。
どちらも総合型選抜そのものは他大学と併願できるので、奨学金に申し込むかどうかで条件が変わります。
大学が併願を認めていても、出願に使う調査書や推薦書は高校が出すものです。校内の決まりがあるかどうかは、出願を決める前に進路指導の先生に聞いておきます。
よくある質問
- Q. AO入試で併願できる大学はどこですか?
- A. 「AO」の名前が残る総合型選抜で、要項が他大学との併願を認めているのは、学習院大学の総合型選抜(AO)、國學院大學の公募制自己推薦(AO型)、同志社大学のAO入試です。慶應義塾大学の総合政策・環境情報学部のAO入試は、第一志望で、合格したら入学を確約することが条件です。立命館大学のAO選抜入学試験と明治学院大学の自己推薦AO入学試験は他大学と併願できますが、合格したら入学が前提です。産業能率大学はAO方式Ⅲ期が併願可、Ⅰ期・Ⅱ期は専願です。東洋大学のAO型推薦入試は専願のみです。関西大学のAO入試は、出願が1学部・学科だけで、他大学の扱いは要項に書かれていません。
- Q. 国公立大学で、他大学と併願できる総合型選抜はありますか?
- A. この記事の国公立16校では、14校が専願です(九州大学は第1志望か入学の確約が前提、ほかの13校は入学の確約が要件)。千葉大学と筑波大学は学部によって入学の確約が要件にない方式がありますが、千葉大学の最終合格者と、筑波大学のAC入試で入学手続を終えた人は、他の国公立大学の個別学力検査等で合格者になりません(入学辞退の許可を受けた場合などを除く)。不合格に備えて国公立大学の一般選抜に出願することは、京都大学や大阪大学などの要項で認められています。
- Q. 要項に「併願」の言葉がない時は、併願できると考えてよいですか?
- A. 言葉がないことだけで判断しないほうが安全です。専修大学の国際経済学科とネットワーク情報学部の総合型選抜の要項には、他大学との併願の項目がありません。国士舘大学のように「本学を第一志望とする者」だけが書かれ、Q&Aで合格した場合に入学の意志があることだと説明する大学もあります。出願資格・注意事項・Q&Aを読んでも分からない時は、出願の前に入試の窓口に問い合わせます。
- Q. 同じ大学の総合型選抜で、複数の学科に出願できますか?
- A. 大学によって違います。南山大学は1学科・1つの試験型だけ、日本女子大学と立教大学の自由選抜入試は1学科だけです。國學院大學のAO型は複数の学科・専攻に出願できますが、同じ試験日に受けられるのは1つです。帝京平成大学は第2・第3志望の学科(コース)を選べ、武蔵野大学のⅡ期は第2志望制で2つの学科に出願できます。
- Q. 専願の方式と併願できる方式を、同じ大学で両方受けられますか?
- A. 受けられる大学と、制限のある大学があります。神奈川工科大学は、専願制の方式の受験者も併願制の方式に出願できると定めています。大正大学はⅠ期 専願の最終合格発表(11月2日)がⅡ期の出願期間の初日です。東洋大学は、専願の入試に出願した人が基礎学力テスト型入試に出願できるのを、10月18日の入試で不合格だった人に限っています。東京農業大学は、併願方式と専願の入試の両方に合格した時は専願の入試への入学を優先します。
- Q. 関西で他大学と併願できる総合型選抜はありますか?
- A. あります。同志社大学のAO入試は専願制ではなく、近畿大学は看護学部以外の学部が専願制ではありません。立命館大学のAO選抜入学試験は他大学と併願できますが、合格したら入学が前提です。関西大学のAO入試は1学部・学科だけに出願でき、他大学の扱いは要項に書かれていません。関西学院大学の総合型選抜は4方式すべてが専願で、京都大学・大阪大学・神戸大学・大阪公立大学も入学の確約が要件です。
まとめ
このサイトで解説している総合型選抜の56校を2027年度入試の要項で分けると、他大学と併願でき入学の確約がいらない大学が11校、併願できるが合格したら入学が前提の大学が3校、専願が19校、学部・方式で分かれる大学が18校、他大学の扱いが読み取れない大学が5校でした。国公立は14校が専願です。
区分は方式ごとに決まるので、受ける方式の要項で「確約」「専願」「併願」「第一志望」の語と、その後に続く文を読んでください。
東京修学館では、家近亮子学長が、専願と併願の方式の組み合わせと出願の順番の整理を無料相談(60分)でお手伝いしています。
参考資料
この記事は次の公式資料をもとに書いています。数字や日程は必ず最新の要項で確かめてください。
- 令和9年度大学入学者選抜実施要項
- 2027年度 文学部 自己推薦入学試験 入学試験要項
- 総合政策学部・環境情報学部 2026夏秋AO入試 募集要項
- 令和9年度京都大学特色入試学生募集要項
- 2027年度 総合型選抜要項(全学部共通型・学部特色型・課外活動型)
- 2027年度 知のかけはし入学試験(ディスカッション型)入学試験要項
リンク先の確認日:2026-10-27
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