筑波大学には、一般選抜のほかに、自己推薦型の「アドミッションセンター入試(AC入試)」と、学校長の推薦による「推薦入試」があります。この記事では、令和9(2027)年度の学生募集要項に基づいて、それぞれの実施学類と募集人員、出願要件、選考方法、日程、前年度の結果を整理し、準備の進め方を東京修学館の家近亮子学長の監修で解説します。
筑波大学のAC入試と推薦入試の全体像
この節の答え総合型選抜に当たるのはAC入試で8つの学群・学類だけで実施し、推薦入試(学校推薦型選抜)はほぼ全ての学群・学類で行います。
筑波大学の要項には「総合型選抜」という名称は出てきません。学校長の推薦を必要とせず、自分の意志で出願し、書類選考と面接・口述試験で評価される「アドミッションセンター入試(AC入試)」が、総合型選抜に当たる入試です。
要項では「書類選考と面接・口述試験によって,受験生を多面的・総合的に評価する自己推薦型の入試」と説明されています。
| 入試 | 実施する学群・学類 | 学校長の推薦 | 共通テスト |
|---|---|---|---|
| アドミッションセンター入試(AC入試) | 人文、比較文化、日本語・日本文化、生物、情報科学、情報メディア創成、知識情報・図書館の各学類と体育専門学群 | 不要 | 不要 |
| 研究型人材入試 | 医学群 医学類のみ(若干名) | 不要 | 必要(最終選考) |
| 推薦入試(学校推薦型選抜) | 全ての学群・学類 | 必要 | 心理学類のみ必要 |
AC入試は全ての学類で実施しているわけではありません。社会学類、国際総合学類、理工学群の各学類、医学群などにはAC入試がなく、これらの学類を目指す場合は推薦入試か一般選抜になります。
出典
筑波大学「令和9年度 アドミッションセンター入試 学生募集要項」(令和8年6月)、「令和9年度 推薦入試 学生募集要項(学校推薦型選抜)」(令和8年9月)、「令和8年度入学試験実施結果」。要項では、入試に関する情報は大学入試情報サイトで発表するとされています(筑波大学アドミッションセンターの募集要項ページ)。
募集人員(令和9年度)
この節の答えAC入試は計42名で情報科学類と体育専門学群が各8名、推薦入試は体育専門学群90名など学類ごとに決まっています。
AC入試(計42名)
| 学群・学類 | 募集人員 |
|---|---|
| 人文学類 | 5名 |
| 比較文化学類 | 5名 |
| 日本語・日本文化学類 | 3名 |
| 生物学類 | 3名 |
| 情報科学類 | 8名 |
| 情報メディア創成学類 | 5名 |
| 知識情報・図書館学類 | 5名 |
| 体育専門学群 | 8名 |
要項には、ふさわしい志願者がいないと判断した場合は募集人員どおりに合格者を決定せず、その人員を個別学力検査等の募集人員で充足すると書かれています。
推薦入試:募集人員と1校から推薦できる人数
推薦入試は、推薦要件(1)または(2)で推薦できる人数と、推薦要件(3)で推薦できる人数が別枠になっています。
| 学類等 | 募集人員 | 要件(1)(2)の推薦数 | 要件(3)の推薦数 |
|---|---|---|---|
| 人文 | 15名 | 2名 | 1名 |
| 比較文化 | 16名 | 2名 | 1名 |
| 日本語・日本文化 | 14名 | 2名 | 1名 |
| 社会 | 16名 | 1名 | 1名 |
| 国際総合 | 20名 | 2名 | 1名 |
| 教育 | 7名 | 2名 | 1名 |
| 心理(共通テストを課す) | 12名 | 2名 | 1名 |
| 障害科学 | 11名 | 2名 | 1名 |
| 生物 | 22名 | 2名 | 1名 |
| 生物資源 | 27名 | 2名 | 1名 |
| 地球 | 10名 | 2名 | 1名 |
| 数学 | 8名 | 2名 | 1名 |
| 物理 | 14名 | 2名 | 1名 |
| 化学 | 12名 | 2名 | 1名 |
| 応用理工 | 16名 | 2名 | 1名 |
| 工学システム | 20名 | 2名 | 1名 |
| 社会工学 | 12名 | 2名 | 1名 |
| 情報科学 | 12名 | 2名 | 1名 |
| 情報メディア創成 | 10名 | 2名 | 1名 |
| 知識情報・図書館 | 32名 | 制限なし | 制限なし |
| 医学 | 44名 | 1〜3名(過去の入学実績による) | 1名 |
| 看護 | 28名 | 2名 | 1名 |
| 医療科学 | 10名 | 2名 | 1名 |
| 体育専門学群 | 90名 | 4名(同一運動種目は2名まで) | ― |
| 芸術専門学群 | 35名 | 4名 | ― |
このほか、生物資源学類の専門高校・総合学科特別入試(若干名)と、医学類の地域枠推薦(23名。認可申請時の予定人数)があります。
大学入学共通テストの扱い
この節の答えAC入試は共通テストが不要で、推薦入試で課すのは心理学類だけのため、大半は年内に合否が決まります。
| 入試 | 共通テスト |
|---|---|
| AC入試 | 不要。要項に「大学入学共通テストの受験は必要としません」と明記 |
| 推薦入試(心理学類以外) | 課さない |
| 推薦入試(心理学類) | 必要。第2次選考が共通テスト(6教科7科目・530点満点)。指定の教科・科目を1科目でも受験しなかった場合は選考の対象にならない |
| 研究型人材入試(医学類) | 必要。最終選考で、指定する教科・科目の総合点、数学の合計点、理科の合計点が原則として8割以上の者を最終合格者とする(第1次・第2次選考の成績が非常に優秀な場合は最終選考を免除することがある) |
筑波大学のAC入試と、心理学類を除く推薦入試は共通テストを課さず、合格者の発表はAC入試が2026年11月2日、推薦入試が12月10日です。
出願要件
この節の答えAC入試は学校長の推薦も評定の基準もなく、推薦入試は学校長の推薦と入学の確約が要り、多くの学類で学習成績概評A段階などが推薦要件です。
| 項目 | AC入試 | 推薦入試(学校推薦型選抜) |
|---|---|---|
| 学校長の推薦 | 不要 | 必要 |
| 大学入学共通テスト | 不要 | 心理学類のみ必要 |
| 成績の基準 | 評定の基準は要項に記載がない | 推薦要件(1)は、体育専門学群と知識情報・図書館学類を除く学群・学類で、調査書の学習成績概評がA段階に属する者、または個別学力検査等に合格できる程度以上の学力を有する者。推薦要件(2)(3)で志願する道もある。知識情報・図書館学類は評定平均値4.0以上、または個別学力検査等に合格できる程度以上の学力 |
| 対象 | 高校を卒業した人と2027年3月卒業見込みの人 | 原則として2027年3月卒業見込みの人。日本語・日本文化学類と知識情報・図書館学類は、卒業した人も出願できる |
| 入学の確約 | 体育専門学群は、合格した場合に入学することを確約できる人が対象 | 合格した場合には入学することを確約できる人が対象 |
| 出願できる数 | 1つの学類または専門学群だけ | 国公立大学の推薦入試への出願は、1つの大学・学部に限られる(独自日程で入学者選抜試験を行う公立大学・学部を除く) |
AC入試:推薦も評定の基準もない
- 学校長の推薦は不要。評定の基準は要項に記載がない
- 高校を卒業した人と2027年3月卒業見込みの人が対象。要項では、高校を卒業してから何年か社会で活躍した人なども広く対象としている
- 出願できるのは1つの学類または専門学群だけ
- 体育専門学群は、合格した場合に入学することを確約できる人が対象
- 国際科学オリンピック特別入試、国際バカロレア特別入試、海外教育プログラム特別入試、研究型人材入試とは併願できない
- AC入試の合格者は、筑波大学の推薦入試の合格者にはならない
推薦入試:学校長の推薦と入学の確約
- 学校長が責任をもって推薦し、合格した場合には入学することを確約できる人が対象
- 原則として2027年3月卒業見込みの人が対象。日本語・日本文化学類と知識情報・図書館学類は、卒業した人も出願できる
- 推薦要件(1)は、体育専門学群と知識情報・図書館学類を除く学群・学類で、調査書の学習成績概評がA段階に属する者、または筑波大学の個別学力検査等に合格できる程度以上の学力を有する者
- 知識情報・図書館学類は、調査書の全体の学習成績の状況(評定平均値)が4.0以上の者、または筑波大学の個別学力検査等に合格できる程度以上の学力を有する者
- 推薦要件(2)は分野ごとの特に優れた能力、推薦要件(3)は国際的な課題をテーマとする探究学習や国際交流の活動で、活動報告書の提出が必要
- 国公立大学の推薦入試への出願は、1つの大学・学部に限られる(独自日程で入学者選抜試験を行う公立大学・学部を除く)
推薦要件は学類ごとに細かく定められています。学習成績概評の区分は評定平均の解説を参照してください。
出願の条件と評価で見落としやすい点
出願要件の一覧に入りきらない条件や評価の観点のうち、要項にある主なものは次のとおりです。
- AC入試(評価の観点。出願資格ではありません):アドミッション・ポリシーでは、最近2年間またはそれ以上の長期にわたる1主体的で継続的な取り組みから「問題解決能力」を評価するとしている
- AC入試の体育専門学群:「運動特技実績申告書および入学意思確認書」を出し、記載した成績・記録を証明できる資料を添付する(証明資料は自己推薦書ではなく運動特技実績申告書に添付)
- 推薦入試の「個別学力検査等に合格できる程度以上の学力」:推薦する高校で、一般選抜で筑波大学に入学した人以上の学力(高校の学習成績)があると認められること
- 推薦入試の体育専門学群:一つの運動種目に抜群の技能があること。国際大会等の日本代表、全国的な大会等で16位以内、またはこれらと同等の水準とされ、証明する資料を添付する
- 推薦入試:推薦要件についての問い合わせは、出身高校に相談したうえで高校から行う
選考方法
この節の答えAC入試は自己推薦書と志願理由書を重視する書類審査の後、個別に30分程度の面接・口述試験で選考します。
AC入試
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 第1次選考 | 書類審査。要項では「特に自己推薦書(本文,活動経過報告書及びその根拠となる添付資料),志願理由書を重視します」とされている |
| 第2次選考 | 面接・口述試験。提出した自己推薦書などの内容と、志願する学群・学類に必要な学習適応性(学習能力、知識、意欲など)について、個別に30分程度 |
推薦入試
小論文(芸術専門学群を除く)、面接、適性試験(医学類)、実技検査(体育専門学群・芸術専門学群)を課し、提出書類を含めて総合的に判定します。学類ごとの特徴は次のとおりです。
| 学類等 | 選考の特徴 |
|---|---|
| 比較文化 | 小論文は日本語の文章と英語の文章の2種類。面接はグループ面接 |
| 社会 | 個別面接に、小論文の内容に関する設問や口頭試問を含む |
| 国際総合 | 個別面接は日本語と英語で行う |
| 教育・心理・障害科学 | 小論文は、専門に関連する英語の文章を読ませる形式 |
| 数学・物理・化学 | 小論文は数課題を出題 |
| 情報科学・情報メディア創成 | 個別面接に数学の口頭試問を含む |
| 知識情報・図書館 | 面接は小グループによるビブリオバトル |
| 医学 | 小論文2種類と適性試験(筆記と個別面接) |
| 体育専門学群 | 小論文、実技検査、面接など |
| 芸術専門学群 | 実技検査と面接(小論文はない) |
英語の資格・検定試験は出願資格ではありませんが、4技能のスコアがCEFRのB1相当以上2(国際総合学類はB2以上、医学類はC1以上)の場合に総合評価に反映されます。3技能以下のスコアは評価に反映されません。
理系の学類と医学類を目指す場合の入試
この節の答え理系でAC入試があるのは生物学類・情報科学類・情報メディア創成学類で、理工学群と医学群にはありません。医学類には地域枠推薦(予定23名)と研究型人材入試もあります。
筑波大学の要項に「理系」という区分はないため、ここでは生命環境学群・理工学群・医学群と、情報学群の情報科学類・情報メディア創成学類を理系の学類として扱います(東京修学館の分け方)。このうちAC入試があるのは生物学類、情報科学類、情報メディア創成学類です。
理工学群の6学類、生物資源学類、地球学類、医学群にはAC入試がありません。3学類のAC入試のアドミッション・ポリシーは、どれも自分で設定した研究課題やテーマへの取り組みと、その結果を論理的にまとめて説明・発表する力を評価するとしています。
推薦入試では、下の表の9学類が推薦要件(2)に教科の能力や科学コンテストの実績などを挙げています(要約)。
| 学類 | 推薦入試の推薦要件(2)の主な内容 |
|---|---|
| 数学類 | 数学で特に優れた能力 |
| 物理学類 | 数学か理科で特に優れた能力、過去3年間の国際物理オリンピック日本代表、または過去3年間の物理チャレンジで第2チャレンジに出場 |
| 化学類 | 化学で特に優れた能力 |
| 応用理工学類 | 数学か理科の能力が抜群(例:推薦校の上位5%以内)で、希望する主専攻分野に旺盛な好奇心がある |
| 工学システム学類 | 数学と理科の能力が卓越し、論理的な思考力と表現力に優れ、工学に強い関心がある |
| 社会工学類 | 数学と英語に優れた能力があり、希望する主専攻分野に関連する問題で一定の成果を挙げた |
| 生物学類 | 生物や数学に優れた能力があり、生物の自主研究や国際生物学オリンピック(国内予選も含む)等で実績がある |
| 生物資源学類 | 理科・数学・英語のうち1教科で特に優れた能力があり、学類に関連する部活動・地域活動・社会活動等で実績がある |
| 地球学類 | 数学・理科・地理の少なくとも1教科・科目で優れた能力、または地学・地理のオリンピックの日本代表や国内選考会での好成績 |
小論文は、応用理工学類が数学と英語を中心に、工学システム学類が数学・理科・英語の基礎力にもとづく論理的思考力などを、社会工学類が英語力や論理的・数理的な分析力などを評価します。令和8年度の推薦入試の志願者倍率(大学の公表値・志願者数÷募集人員)は、数学類3.8倍、物理学類3.8倍、化学類3.6倍、応用理工学類2.6倍、工学システム学類5.1倍、社会工学類4.3倍、地球学類2.9倍、生物学類2.8倍、生物資源学類1.7倍(一般推薦と専門高校・総合学科特別入試を合わせた募集人員27名に対する値)でした。
医学類の推薦入試・地域枠推薦・研究型人材入試
令和9年度の要項にある医学類の推薦入試と研究型人材入試の主な内容は次のとおりです。
- 推薦入試(一般推薦・44名):小論文で英語(読解力・作文力)、数学、理科(物理学・化学・生物学のうち2科目)の総合的学力を測り、適性試験の個別面接で医学を志向する動機や修学の継続力などを評価する
- 地域枠推薦(23名〈認可申請時の予定人数〉・茨城県内対象):茨城県内の高校を卒業見込みか卒業後1年以内の人、または保護者が出願期間の最終日に茨城県に3年以上住んでいて、県外の高校を2027年3月に卒業見込みか卒業後1年以内の人が対象。茨城県地域医療医師修学資金貸与制度への応募が条件で、筑波大学の他の推薦入試とは併願できない
- 研究型人材入試(若干名):出願資格の実績には、日本学生科学賞の中央最終審査4や高校生科学技術チャレンジの最終審査に選ばれたこと、国際科学オリンピック(数学・物理・化学・生物学)の日本代表または国内本選の銀賞以上(日本数学オリンピック本選はAAランク以上、化学グランプリは金賞以上。いずれも理系の研究を行ったこと)などがある。第2次選考は60分の適性試験と、10分程度のポスター発表を含む30〜40分程度の面接・口述試験
地域枠推薦の入学者は修学資金の貸与を申請し、茨城県知事の指定する医療機関で9年間(臨床研修期間を含む)勤務すると返還が免除されます。令和8年度の推薦入試の志願者倍率(大学の公表値)は、一般推薦が5.4倍、地域枠が4.7倍でした。
令和8年度の研究型人材入試は、募集人員若干名に対して志願者3人、合格者0人でした。
日程(令和9年度)
この節の答えAC入試は2026年9月1日〜3日に出願して11月2日発表、推薦入試は11月2日〜9日に出願して12月10日発表です。
| 項目 | AC入試 | 推薦入試 |
|---|---|---|
| インターネット出願登録 | 2026年8月6日(木)〜9月2日(水)9時 終了 | 2026年10月23日(金)〜11月9日(月)9時 |
| 出願書類の提出 | 2026年9月1日(火)〜9月3日(木)郵送必着 終了 | 2026年11月2日(月)〜11月9日(月)必着(持参不可) |
| 第1次選考結果発表 | 2026年10月1日(木) | ―(心理学類は12月10日) |
| 試験 | 面接・口述試験:2026年10月7日(水)〜10月19日(月)のうち学類ごとの指定日 終了 | 2026年11月26日(木)〜27日(金) |
| 合格者発表 | 2026年11月2日(月) | 2026年12月10日(木) |
| 入学手続 | 2026年12月2日(水)〜12月4日(金) | 2026年12月10日(木)〜14日(月) |
「終了」の印が付いた日程は、この年度の受付がすでに終わっています。次の年度の日程は、大学の公式サイトの入試情報で確認してください。
推薦入試の心理学類は、12月10日が第1次選考合格者の発表で、2027年1月16日・17日の共通テストを受けたうえで、最終合格者発表は2月10日(水)です2。
AC入試は出願が9月初めと早く、自己推薦書の準備に時間がかかります。高3の夏休み前には書き始めておく必要があります。
提出書類:自己推薦書・志願理由書・志望の動機
この節の答えAC入試は様式自由の自己推薦書と800字以内の志願理由書、推薦入試は多くの学類で自筆600字以内の志望の動機を出します。
AC入試
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 自己推薦書 | 表紙、活動経過報告書、本文、添付資料で構成。本文と添付資料はA4サイズで様式・枚数は自由。活動経過報告書は所定様式で1ページ、自己推薦書の要約(400字以内)の欄がある |
| 志願理由書 | 志願する理由を800字以内で書く。手書きでもパソコンでもよい |
| 調査書 | 高校が作成 |
要項の別添では、自己推薦書について「これまでに自分で課題を見つけ,自ら学び,自ら考え,主体的に判断して,取り組んできたこと」を述べるよう求めています。スライド形式の資料や、動画・プログラムを収めたUSBメモリなどは提出できず、提出後の差し替えや追加もできません。
生成AIの利用について
AC入試の自己推薦書では、「生成 AI を用いて作成した文書には,必ず下線を引いて1当該箇所を示してください」と指示されています。使った箇所を明示することが求められます。
推薦入試
- 推薦書(学校長が作成・厳封)と調査書
- 志望の動機:自筆で600字以内。提出が必要なのは人文、比較文化、教育、心理、障害科学、生物、生物資源、地球、数学、物理、化学、知識情報・図書館、医学、看護、医療科学の15学類
- 活動報告書:推薦要件(3)で志願する人のみ。A4サイズ片面で表紙を含めて5ページ以内
- 英語の資格・検定試験の証明書(該当する人のみ)
自己推薦書の組み立て方は自己推薦書の書き方、活動のまとめ方は活動報告書の書き方が参考になります。
出願書類一式と試験当日の流れ(AC入試・推薦入試)
この節の答えAC入試は検定料17,000円を払い込んで書類一式を簡易書留・速達で郵送し、第2次選考は学類ごとに1日です。推薦入試の当日は9時30分までに試験場に行き、昼食と時計も持参します。
AC入試は、インターネット出願登録サイトで登録して検定料17,000円を払い込み、書類一式を簡易書留・速達で郵送します(持参不可)。自己推薦書・志願理由書・調査書のほかに要るものは次のとおりです。
- 入学志願票と写真票(出願登録サイトから印刷。写真は上半身・無帽・正面向きで、出願前3か月以内に撮影したデータ)
- 運動特技実績申告書および入学意思確認書(体育専門学群の志願者のみ)
- 出願用封筒(角形2号)と、表面に貼る大学あて名シート、裏面に貼る出願書類確認票
自己推薦書は、添付資料も含めて長辺の2か所に穴を開けて紐などで綴じ、クリアファイルやホチキスは使いません。賞状などは写しを添付し、共同研究は自分の担当箇所が分かるようにします。
指示が守られていない書類は、採点の対象から除く場合があるとされています。
AC入試の第2次選考:学類別の実施日と持ち物
第2次選考(面接・口述試験)は学類ごとに1日で、試験場は筑波大学3B棟です。
| 学群・学類 | 第2次選考の実施日 |
|---|---|
| 生物学類・情報メディア創成学類 | 2026年10月7日(水) |
| 知識情報・図書館学類 | 2026年10月8日(木) |
| 比較文化学類・情報科学類 | 2026年10月9日(金) |
| 人文学類 | 2026年10月13日(火) |
| 日本語・日本文化学類 | 2026年10月15日(木) |
| 体育専門学群 | 2026年10月19日(月) |
持ち物は、各自で印刷した受験票、筆記具、写真付き身分証明書です。携帯電話やスマートウォッチなどの電子機器は、試験会場に入る前にアラームを解除して電源を切り、かばんに入れます。
推薦入試の試験当日(2026年11月26日・27日)
推薦入試は、試験当日9時30分までに各試験場に行きます(2日目は学群・学類の指示に従います)。試験開始後30分を超えて遅れると受験できず、指定された試験を一つでも受けなければ選考の対象外です。
持ち物は全学群・学類共通で、印刷した受験票(スマートフォンでの提示は不可)、筆記具、昼食、時計(計時機能だけのもの)、写真付き身分証明書です。体育専門学群と芸術専門学群は、実技検査の服装・用具や携行品が加わります。
小論文では下敷きと計算機を使えません。
令和8年度の結果(志願者数・合格者数)
この節の答え令和8年度のAC入試は志願者343人のうち第2次選考の受験者が69人、合格者は36人で、書類選考で大きく絞られました。
AC入試
| 学群・学類 | 志願者数 | 第1次選考後の受験者数 | 合格者数 |
|---|---|---|---|
| 人文 | 33 | 7 | 4 |
| 比較文化 | 47 | 8 | 5 |
| 日本語・日本文化 | 32 | 5 | 2 |
| 生物 | 33 | 5 | 2 |
| 情報科学 | 49 | 11 | 7 |
| 情報メディア創成 | 28 | 4 | 3 |
| 知識情報・図書館 | 27 | 7 | 5 |
| 体育専門学群 | 94 | 22 | 8 |
| 合計 | 343 | 69 | 36 |
AC入試は第1次選考(書類)で大きく絞られます。令和8年度は志願者343人のうち、第2次選考を受けたのは69人3でした。書類の完成度がそのまま結果に直結します。
推薦入試(主な学類)
| 学類等 | 志願者数 | 合格者数 |
|---|---|---|
| 人文 | 53 | 16 |
| 比較文化 | 51 | 16 |
| 社会 | 60 | 17 |
| 国際総合 | 51 | 20 |
| 教育 | 38 | 8 |
| 心理 | 41 | 12 |
| 生物 | 62 | 22 |
| 工学システム | 102 | 20 |
| 情報科学 | 42 | 12 |
| 知識情報・図書館 | 55 | 40 |
| 医学(一般推薦) | 237 | 44 |
| 看護 | 65 | 28 |
| 体育専門学群 | 150 | 92 |
| 芸術専門学群 | 171 | 35 |
| 推薦入試 合計 | 1,683 | 551 |
筑波大学のAC入試と推薦入試の倍率・難易度(令和8年度)
この節の答え令和8年度の志願者倍率はAC入試全体が8.2倍、推薦入試全体が3.1倍でした。AC入試で第2次選考を受けたのは志願者の20.1%で、令和8年度は書類選考で大きく絞られました。
令和8年度(2026年度)入試は、2025年に行われた入試(2026年4月入学者対象)です。筑波大学の「入学試験実施結果」は、志願者数を募集人員で割った「志願者倍率」を公表しています。
合格者数が募集人員より少ない学類があるので、右の列に東京修学館の計算(志願者数÷合格者数・小数第2位を四捨五入)を並べます。
| AC入試の学群・学類 | 志願者倍率(大学の公表値:志願者数÷募集人員) | 志願者数÷合格者数(東京修学館の計算) |
|---|---|---|
| 人文学類 | 6.6倍 | 8.3倍 |
| 比較文化学類 | 9.4倍 | 9.4倍 |
| 日本語・日本文化学類 | 10.7倍 | 16.0倍 |
| 生物学類 | 11.0倍 | 16.5倍 |
| 情報科学類 | 6.1倍 | 7.0倍 |
| 情報メディア創成学類 | 5.6倍 | 9.3倍 |
| 知識情報・図書館学類 | 5.4倍 | 5.4倍 |
| 体育専門学群 | 11.8倍 | 11.8倍 |
| AC入試 全体 | 8.2倍 | 9.5倍 |
AC入試全体の合格者は、募集人員42名に対して36人でした。実施結果に難易度の指標はないので段階ごとの人数で見ると、第2次選考を受けたのは志願者の20.1%(69人÷343人)、そのうち合格したのは52.2%(36人÷69人)です(どちらも東京修学館の計算・小数第2位を四捨五入)。
推薦入試全体の志願者倍率(大学の公表値)は3.1倍で、志願者数÷合格者数(東京修学館の計算)も3.1倍です。志願者倍率が高かったのは教育学類と医学類(一般推薦)の5.4倍、工学システム学類の5.1倍、芸術専門学群の4.9倍で、低い学類には知識情報・図書館学類の1.4倍があります。
知識情報・図書館学類の推薦入試の募集人員は、令和8年度の40名から令和9年度は32名に変わっています。
体育専門学群の倍率
体育専門学群は、AC入試(8名)と推薦入試(90名)の両方で募集しています。令和8年度のAC入試の志願者倍率11.8倍3は、AC入試の学群・学類で最も高い値でした。
推薦入試の志願者倍率は1.7倍、志願者数÷合格者数は1.6倍です(東京修学館の計算・上の表の150人÷92人)。推薦入試の実技検査は、陸上競技・水泳・サッカー・柔道など16種目から1つを出願登録時に選びます。
AC入試・推薦入試で不合格だった場合の一般選抜
この節の答え推薦入試に合格しなかった人は、共通テストを受けて一般選抜の前期日程と後期日程に一つずつ出願できます。AC入試の合格者発表は推薦入試の出願書類の提出期間の初日です。
推薦入試の要項では、推薦入試に合格しなかった人と心理学類の第1次選考合格者は、最終的に不合格となった場合に備えて、一般選抜の「前期日程」から一つ、「後期日程」から一つ、合計二つの大学・学部に出願できる2とされています。その場合は、2027年1月16日・17日の大学入学共通テスト(令和9年度)を受ける必要があります。
AC入試の要項で併願できないとされている入試(出願要件の節の一覧)に、推薦入試は入っていません。AC入試の合格者発表は2026年11月2日で、推薦入試の出願書類の提出期間(11月2日〜9日)の初日に当たります。
推薦入試の出願書類は、推薦する高校の校長が志願者全員分をまとめて郵送します(推薦人数が1名の場合は、高校の了解のうえ本人が郵送してもよいとされています)。
合格して入学手続を済ませた場合は、AC入試・推薦入試とも、筑波大学と他の国公立大学の個別学力検査等の合格者になりません。合否を分ける準備の違いは総合型選抜で受かる人と落ちる人の違いで説明しています。
2028年度入試(2028年4月入学)からの変更予告
この節の答え推薦入試の出願資格の一部削除と7学類の募集人員の増加、AC入試の人文学類の増員、一般選抜の論述試験と面接の導入が予告されています。
筑波大学は2026年3月に、令和10年度(2028年度)入学者選抜の変更点を予告しています。この記事の募集人員・出願要件・日程は令和9年度(2027年度入試)の学生募集要項によるので、2028年4月入学で受ける人(2026年度の高校2年生)向けに、次の点の変更が予告されています。
| 入試・項目 | 2027年度入試まで | 2028年度入試から |
|---|---|---|
| 推薦入試の出願資格(全学類・専門学群) | 日本国籍を持つ人か日本の永住許可を受けている人で、外国で、日本での期間を含めて12年の学校教育の課程を修め、そのうち海外の高校に最終学年を含めて原則2年以上続けて在学した人も出願できる | この出願資格を削除 |
| 一般選抜(前期日程) | 大学入学共通テストと、学類ごとの個別学力検査(教科・科目の試験など) | 多くの学類で、教科・科目の試験を論述試験に改め、面接・口述試験を導入する(共通テスト、論述試験、面接・口述試験で評価) |
| 一般選抜(前期日程)の個別試験の外国語 | 学類によっては英語のほか、ドイツ語・フランス語・中国語からも選べる | 英語のみ(2025年3月に公表済み) |
AC入試と推薦入試の募集人員も、次の学類で変わります。
| 学類 | 2027年度入試まで | 2028年度入試から |
|---|---|---|
| 人文学類(AC入試) | 5名 | 10名 |
| 人文学類(推薦入試) | 15名 | 25名 |
| 社会学類(推薦入試) | 16名 | 20名 |
| 教育学類(推薦入試) | 7名 | 9名 |
| 心理学類(推薦入試) | 12名 | 15名 |
| 障害科学類(推薦入試) | 11名 | 12名 |
| 情報科学類(推薦入試) | 12名 | 18名 |
| 看護学類(推薦入試) | 28名 | 32名 |
推薦入試は、海外の高校に在学した人向けの出願資格がなくなるほか、人文・社会・教育・心理・障害科学・情報科学・看護の7学類で募集人員が増えます。AC入試は人文学類の募集人員が5名から10名5になり、AC入試全体では47名になります(予告の別紙1)。
別紙1には、学際サイエンス・デザイン専門学群(入学定員40名)の入試として、推薦入試10名と適性入試30名も別の欄で示されています。
一般選抜(前期日程)の面接・口述試験は、総合選抜(文系、理系Ⅰ、理系Ⅱ、理系Ⅲ)、人文学類、比較文化学類、日本語・日本文化学類、数学類では行いません。体育専門学群と芸術専門学群は、従来と同じ形式で実施するとしています6。
AC入試や推薦入試で不合格になったときに受ける前期日程の試験の形が変わるので、学類ごとの教科・科目と配点を予告の資料で確かめておくとよいでしょう。
一般選抜では、人文・教育・心理・障害科学の4学類が後期日程の募集をやめ(0名)、人文・障害科学は前期日程を増やし、社会・情報科学・看護は前期日程を減らします。出願する年度の募集要項で改めて確かめてください。
学年別の準備の進め方
この節の答え高1・2年は自分で課題を見つけた探究の記録を残し、高3はAC入試なら夏休み前から自己推薦書を書き始めます。
高校3年生
- 志望する学類がAC入試を実施しているかを確認する。実施していない学類は推薦入試か一般選抜になる
- AC入試を受ける場合は、夏休み前から自己推薦書を書き始める。令和9年度の出願書類の提出は2026年9月1日〜3日(郵送必着)
- 推薦入試を受ける場合は、校内で推薦を受けられるか、推薦要件のどれで志願するかを先生に相談する
- 推薦入試の小論文と面接の形式を学類別に確認して練習する
- 不合格に備えて、一般選抜の学習を続ける
高校1・2年生
- 自分で課題を見つけて取り組む探究や研究、制作などを続け、経過と成果を記録しておく。AC入試の自己推薦書は、その記録と根拠資料がもとになる
- 推薦入試を考える場合は、学習成績概評がA段階になるよう評定を保つ
- 英語の資格・検定試験は4技能のスコアを取っておく(推薦入試では、CEFRのB1相当以上〈国際総合学類はB2、医学類はC1〉のスコアが総合評価に反映される)
合格に向けた対策のポイント
この節の答えAC入試は根拠資料つきの自己推薦書を中心に据え、推薦入試は学類ごとの小論文や面接の形式に合わせて練習します。
- AC入試は自己推薦書が中心:様式と枚数が自由なぶん、何に取り組み、どう考え、何が分かったかを、根拠資料とともに自分で構成する力が問われる
- 活動経過報告書の要約を先に書く:400字以内の要約で、取り組みの全体像が伝わるかを確かめてから本文を書く
- 面接・口述試験は自己推薦書の内容を深く聞かれる:30分程度の個別面接で、書いた内容と学類で学ぶための学習適応性が確認される
- 推薦入試は学類ごとの試験形式に合わせる:英語の文章を読む小論文、数学の口頭試問、グループ面接、ビブリオバトルなど、学類で形式が大きく違う
- 年内に結果が出ても、一般選抜の準備は並行する:AC入試の合格発表は11月2日、推薦入試は12月10日
面接と口頭試問の準備は面接対策と口頭試問の対策、小論文は小論文の書き方で説明しています。
よくある質問
- Q. 筑波大学に総合型選抜はありますか?
- A. あります。筑波大学では「アドミッションセンター入試(AC入試)」が総合型選抜に当たります。人文、比較文化、日本語・日本文化、生物、情報科学、情報メディア創成、知識情報・図書館の各学類と体育専門学群で実施され、令和9年度の募集人員は計42名です。医学類には研究型人材入試(若干名)があります。
- Q. 筑波大学のAC入試に共通テストは必要ですか?
- A. 必要ありません。要項に「大学入学共通テストの受験は必要としません」と明記されています。書類による第1次選考と、面接・口述試験による第2次選考で合否が決まります。
- Q. 筑波大学のAC入試に評定平均の基準はありますか?
- A. AC入試の要項には、評定の基準の記載はありません。学校長の推薦も不要で、高校を卒業した人も出願できます。推薦入試では、体育専門学群と知識情報・図書館学類を除く学群・学類で、学習成績概評がA段階であること、または個別学力検査等に合格できる程度以上の学力があることが推薦要件になっています。
- Q. 筑波大学のAC入試と推薦入試の日程は?
- A. 令和9年度のAC入試は、出願書類の提出が2026年9月1日から3日(郵送必着)1、第1次選考結果発表が10月1日、面接・口述試験が10月7日から19日のうち学類ごとの指定日、合格者発表が11月2日です。推薦入試は、出願書類の提出が11月2日から9日、試験が11月26日・27日、合格者発表が12月10日です。
- Q. 筑波大学の推薦入試に共通テストは必要ですか?
- A. 心理学類だけ必要です。心理学類は小論文と面接による第1次選考の後、共通テスト(6教科7科目)で第2次選考を行い、最終合格者発表は2027年2月10日です。それ以外の学類の推薦入試は共通テストを課しません。
- Q. 筑波大学のAC入試と推薦入試は併願できますか?
- A. AC入試の合格者は、筑波大学の推薦入試の合格者にはなりません。また、推薦入試は合格した場合に入学することを確約できる人が対象で、国公立大学の推薦入試への出願は1つの大学・学部に限られます(独自日程で入学者選抜試験を行う公立大学・学部を除く)。
まとめ
筑波大学で総合型選抜に当たるのはAC入試で、8つの学群・学類だけで実施されます(計42名)。学校長の推薦も共通テストも不要で、自己推薦書を中心とした書類選考と面接・口述試験で選考します。
推薦入試(学校推薦型選抜)は全ての学群・学類で実施され、共通テストを課すのは心理学類だけです。出願はAC入試が9月初め、推薦入試が11月初めです。
AC入試は書類選考で大きく絞られるため、自己推薦書の完成度が合否を分けます。東京修学館では、家近亮子学長が、自己推薦書と志願理由書の構成づくり、面接・口述試験の練習を無料相談でお手伝いしています。
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参考資料
この記事は次の公式資料をもとに書いています。数字や日程は必ず最新の要項で確かめてください。
- 令和9年度 アドミッションセンター入試 学生募集要項
- 令和9年度 推薦入試(学校推薦型選抜)学生募集要項
- 令和8年度入試実施結果
- 令和9年度 研究型人材入試(医学群 医学類)学生募集要項
- 令和10年度(2028年度)の筑波大学入学者選抜の変更点について
- 筑波大学は令和10年度入試より学力を多面的に評価する入試に変えます
リンク先の確認日:2026-11-01
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