東大の推薦入試(東京大学の学校推薦型選抜)を、令和9(2027)年度の学生募集要項に基づいて整理しました。「東大 推薦」で調べる人が知りたい条件・倍率の推移・日程・一般選抜との併願を、東京大学の公表資料で確かめられる範囲でまとめています。東京修学館の家近亮子学長の監修です。
結論:東大に「総合型選抜」はない。推薦のみ
この節の答え日本の高校生向けの総合型選抜はなく、学校長の推薦と共通テストが要る学校推薦型選抜だけを行っています。
「東大の総合型選抜」と検索されることがありますが、東京大学が日本の高等学校等の生徒を対象に実施しているのは学校推薦型選抜だけです。平成28(2016)年度入学者選抜から始まり、学校長の推薦、提出書類・資料、面接等、そして大学入学共通テストの成績を総合して合否が決まります。
- 推薦が必要:自分で出願する方式ではなく、学校長が推薦要件を満たす生徒を推薦する
- 共通テストが必要:志望学部の指定科目をすべて受験し、概ね8割以上が目安
- 専願:合格した場合、必ず入学することを確約できる者が対象
- 合格発表は2月:年内に合否が決まる私立大学の総合型選抜とは時期が違う
出典
東京大学「令和9(2027)年度 東京大学学校推薦型選抜 学生募集要項」(2026年7月10日公表)。学部ごとの推薦要件・面接方法は要項17〜59ページに記載されています。出願の前に東京大学の学校推薦型選抜ページで、出願する年度の要項を確認してください。
学校推薦型選抜の仕組み(3段階の選考)
この節の答え書類による第1次選考、12月の面接等、共通テストを含めた最終選考の3段階で、すべてで水準を満たす必要があります。
| 段階 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 第1次選考 | 提出書類・資料による書類選考 | 志願書、推薦書、調査書、学部が求める書類・資料(活動実績、論文、受賞の証明など) |
| 面接等 | 第1次選考合格者に対して、学部ごとに面接、口頭試問、小論文、プレゼンテーションなど | 12月に本郷・駒場で実施。学部により内容が大きく異なる |
| 最終選考 | 提出書類・資料、面接等、大学入学共通テストの成績を総合して最終合格者を決定 | 共通テストは概ね8割以上が目安 |
要項では、共通テストは入学後の学修を円滑に行える基礎学力があるかを判断する観点から、概ね8割以上の得点を目安とするとされています。合否は提出書類・資料、面接等、共通テストの成績を総合的に評価して決まり、共通テストの得点だけで合格が決まることはありません。
募集人員(令和9年度・学部別)
この節の答え募集人員は全体で100人程度で工学部が30人程度と最も多く、令和8年度は志願者265人に対して最終合格者は93人でした。
| 学部 | 募集人員(程度) |
|---|---|
| 法学部 | 10人 |
| 経済学部 | 10人 |
| 文学部 | 10人 |
| 教育学部 | 5人 |
| 教養学部 | 5人 |
| 工学部 | 30人 |
| 理学部 | 10人 |
| 農学部 | 10人 |
| 薬学部 | 5人 |
| 医学部 医学科 | 3人 |
| 医学部 健康総合科学科 | 2人 |
| 合計 | 100人程度 |
合格者が募集人員に満たない場合、残りの人員は原則として各学部が主に対応する科類の一般選抜(前期日程)に繰り入れられます。募集人員は学部ごとに「程度」で示されています。
志願者数・合格者数(令和8年度)
東京大学が公表している令和8(2026)年度の実績です。全体で265人が志願し、第1次選考で166人2、最終で93人が合格しました(募集人員100人程度)。
| 学部 | 募集人員 | 志願者数 | 第1次選考合格 | 最終合格 |
|---|---|---|---|---|
| 法学部 | 10人程度 | 20 | 16 | 11 |
| 経済学部 | 10人程度 | 14 | 13 | 10 |
| 文学部 | 10人程度 | 14 | 10 | 5 |
| 教育学部 | 5人程度 | 16 | 13 | 7 |
| 教養学部 | 5人程度 | 29 | 10 | 5 |
| 工学部 | 30人程度 | 86 | 55 | 27 |
| 理学部 | 10人程度 | 41 | 21 | 9 |
| 農学部 | 10人程度 | 30 | 15 | 13 |
| 薬学部 | 5人程度 | 4 | 4 | 3 |
| 医学部 医学科 | 3人程度 | 8 | 6 | 1 |
| 医学部 健康総合科学科 | 2人程度 | 3 | 3 | 2 |
| 合計 | 100人程度 | 265 | 166 | 93 |
志願者数に対する最終合格者の割合は全体で約35%です。最終合格者が募集人員の目安を下回ったのは、11の学部・学科のうち5つ(文学部・工学部・理学部・薬学部・医学部医学科)です。
同数が3つ(経済学部・教養学部・医学部健康総合科学科)、上回ったのが3つ(法学部・教育学部・農学部)で、全体では100人程度の募集に対して93人でした。出典:東京大学「学校推薦型選抜(旧推薦入試)志願者数・合格者数」(2026年2月11日更新)。
東大推薦の倍率:志願者数と合格者数の推移(平成28〜令和8年度)
この節の答え志願者数は令和3年度以降240〜267人で推移し、最終合格者数はどの年度も募集人員の100人程度に届いていません。東京修学館の計算で倍率は2.2〜2.9倍です。
東大の推薦入試の倍率は、東京大学が公表している志願者数・第1次選考合格者数・最終合格者数から読み取れます。公表資料には倍率の欄はないため、まず人数を示し、下で東京修学館の計算による倍率を載せます。
| 年度 | 志願者数 | 第1次選考合格者数 | 最終合格者数 |
|---|---|---|---|
| 平成28(2016)年度 | 173人 | 149人 | 77人 |
| 平成29(2017)年度 | 173人 | 129人 | 71人 |
| 平成30(2018)年度 | 179人 | 135人 | 69人 |
| 平成31(2019)年度 | 185人 | 127人 | 66人 |
| 令和2(2020)年度 | 173人 | 133人 | 73人 |
| 令和3(2021)年度 | 267人 | 177人 | 92人 |
| 令和4(2022)年度 | 240人 | 178人 | 88人 |
| 令和5(2023)年度 | 253人 | 180人 | 88人 |
| 令和6(2024)年度 | 256人 | 174人 | 91人 |
| 令和7(2025)年度 | 245人 | 179人 | 87人 |
| 令和8(2026)年度 | 265人 | 166人 | 93人 |
志願者数は、令和2(2020)年度までは173〜185人、令和3(2021)年度以降は240〜267人で推移2しています。最終合格者数は、どの年度も募集人員の100人程度に届いておらず、最も多いのは令和8(2026)年度の93人です。
いわゆる「足切り」にあたるのは第1次選考(提出書類・資料による選考)で、どの年度も志願者の一部はここで不合格になっています。学部ごとの人数は、上の令和8年度の表を見てください。
出典:東京大学「学校推薦型選抜(旧推薦入試)志願者数・合格者数」(2026年2月11日更新)。
倍率の計算(志願者数÷最終合格者数)
倍率を数字で見たい人のために、東京修学館の計算(志願者数÷最終合格者数・小数第2位を四捨五入)で出した値を載せます。東京大学の公表資料には面接等の受験者数の欄がないため、志願者数を最終合格者数で割っています。
表の「令和8(2026)年度」は、2026年4月に入学する人を対象にした入試の結果です。この記事で日程を整理している令和9(2027)年度は、2026年11月に出願し、2027年4月に入学する人の入試です。
| 年度 | 倍率(志願者数÷最終合格者数) |
|---|---|
| 平成28(2016)年度 | 2.2倍 |
| 平成29(2017)年度 | 2.4倍 |
| 平成30(2018)年度 | 2.6倍 |
| 平成31(2019)年度 | 2.8倍 |
| 令和2(2020)年度 | 2.4倍 |
| 令和3(2021)年度 | 2.9倍 |
| 令和4(2022)年度 | 2.7倍 |
| 令和5(2023)年度 | 2.9倍 |
| 令和6(2024)年度 | 2.8倍 |
| 令和7(2025)年度 | 2.8倍 |
| 令和8(2026)年度 | 2.8倍 |
倍率は、令和2(2020)年度までは2.2〜2.8倍、令和3(2021)年度以降は2.7〜2.9倍です。学部・学科ごとに同じ計算をした令和8(2026)年度の値は次のとおりです。
| 学部・学科 | 令和8年度の倍率(志願者数÷最終合格者数) |
|---|---|
| 法学部 | 1.8倍 |
| 経済学部 | 1.4倍 |
| 文学部 | 2.8倍 |
| 教育学部 | 2.3倍 |
| 教養学部 | 5.8倍 |
| 工学部 | 3.2倍 |
| 理学部 | 4.6倍 |
| 農学部 | 2.3倍 |
| 薬学部 | 1.3倍 |
| 医学部 医学科 | 8.0倍 |
| 医学部 健康総合科学科 | 1.5倍 |
| 全体 | 2.8倍 |
令和8年度に倍率が最も高かったのは医学部医学科(8.0倍)で、教養学部(5.8倍)、理学部(4.6倍)が続きます。工学部(86人)を除く10の学部・学科は志願者が3〜41人で、最終合格者が1人変わるだけで倍率は大きく動きます。
推薦枠と推薦要件
この節の答え推薦枠は1校につき合計4人まで(男女各3人まで)、同じ学部へは男女各1人までで、成績の要件は学部ごとに違います。
1校あたりの推薦枠
- 学校長が推薦できるのは、要件をすべて満たす生徒を合計4人まで、男女はそれぞれ3人まで
- 男女いずれかのみが在学する学校は3人まで
- 同一学部への推薦は男女各1人まで(医学部は医学科と健康総合科学科への出願が可)
- 同じ志願者を複数の学部に推薦することはできない(医学科と健康総合科学科の併願も不可)
全学部共通の推薦要件
- 学部ごとに定める推薦要件(要項17〜59ページ)に該当し、その学問分野への強い関心と東京大学で学ぶ意欲を持ち、学校長が責任をもって推薦できる者
- 合格した場合、必ず入学することを確約できる者
- 令和9年度大学入学共通テストのうち、志望学部が指定する教科・科目をすべて受験する者
- 高等学校等を令和7(2025)年4月以降に卒業した者、または令和9(2027)年3月に卒業見込みの者
推薦要件に関して「自分の活動実績や受賞歴、語学力、成績が要件に該当するか」という個別の問い合わせには、大学は答えません。要項の学部別ページを読み、高校の先生と一緒に該当するかを判断する必要があります。
東大推薦の条件:成績(評定)の要件は学部ごとに違う
全学部共通の推薦要件に「評定平均◯以上」という数字はありません。学校の成績についての要件は、学部ごとの推薦要件に書かれています。要項の言葉を、成績・学力にかかわる部分だけ抜き出すと次のとおりです。
| 学部 | 推薦要件のうち成績・学力にかかわる部分(要約) |
|---|---|
| 法学部 | 学業成績に秀でていること(第3学年第1学期までに履修した全教科(美術などの実技技術科目を含む)の学業成績に基づいて、文系・理系を含めた学年全体で原則として上位概ね5%以内) |
| 経済学部 | 英語、数学、地理歴史、公民のうちいずれかの教科で成績が優秀であること(当該教科について高等学校等内で上位10%に入る成績) |
| 文学部 | 学業成績に秀でていること |
| 教育学部 | 東京大学のカリキュラム履修に必要な、教科の基礎学力があること |
| 教養学部 | 高等学校等で履修した2つ以上の科目(志望分野に関連する科目を含む)で卓越した能力を持つこと |
| 工学部 | 高等学校等の学習内容、特に理数系教科の基礎学力を有していること |
| 理学部 | 自然科学の一つもしくは複数の分野で卓越した能力を有すること。これを示すものとして、特に優れた成績や研究成果、科学オリンピックなどでの入賞・論文発表などのいずれかもしくは両方を有すること |
| 農学部 | 高い基礎学力を有する成績上位者であること |
| 薬学部 | 高い基礎学力を有する成績上位者であること |
| 医学部 医学科 | 高い基礎学力とバランスのとれた人格を持つこと |
| 医学部 健康総合科学科 | 高い基礎学力を有すること |
成績について数字で基準を示しているのは、法学部(学年全体で原則として上位概ね5%以内)と経済学部(いずれかの教科で校内上位10%)です。どの学部も、成績のほかに学問への関心や実績などの要件があり、すべてに当てはまる必要があります。
出典:東京大学「令和9(2027)年度 東京大学学校推薦型選抜 学生募集要項」(学部別の推薦要件は17〜59ページ)。
英検・TOEFLなどの語学力の証明書は、法学部・経済学部・文学部・教養学部・農学部・医学部などで「学部が求める書類・資料」の例に挙げられています。科学オリンピックなどのコンテストの成績も、経済学部(例:数学オリンピック)・教養学部・理学部・農学部・医学部医学科などで例に入っています。
いずれも例示や選択肢の一つです。工学部では、語学力の証明書は添付できますが、推薦事由には含めないとされています。
浪人(既卒)でも出願できるか
出願できるのは、高等学校等を令和7(2025)年4月以降に卒業した人と1、令和9(2027)年3月に卒業見込みの人です。たとえば2026年3月に卒業した人は出願でき、2025年3月以前に卒業した人は出願できません。
既卒者は、卒業後の活動を指定の様式「既卒者の卒業後の活動報告」で提出できます。共通テストは過年度の成績を使わないため、令和9年度の共通テストを受験する必要があります。
大学入学共通テストの扱い(8割の目安)
この節の答え志望学部の指定科目をすべて受験し、概ね8割以上の得点が目安ですが、決まった合格最低点は示されていません。
志願者は、志望学部が指定する教科・科目をすべて受験しなければなりません。指定された科目を1つでも受験していない場合は合格者になりません。
共通テストは「入学後の学修を円滑に行える基礎学力があるか」を判断する観点から、概ね8割以上の得点が目安とされています。
| 学部 | 受験する教科・科目(配点合計1,000点) |
|---|---|
| 法学部、経済学部、文学部、教育学部、教養学部 | 6教科8科目または7教科8科目(国語、地理歴史・公民、数学、理科、外国語、情報) |
| 工学部、理学部、農学部、薬学部、医学部、教育学部、教養学部 | 理系型の教科・科目(教育学部・教養学部は文系型・理系型のどちらで受験しても可) |
詳細な科目指定は要項5〜8ページにあります。第1次選考に合格した人は、共通テスト出願サイトで「成績請求チケット」を取得し、12月22日までに提出する必要1があります。
要項の言葉は「概ね8割以上の得点であることを目安1」です。合格最低点(ボーダー)として決まった点数が示されているわけではなく、大学は具体的な審査方法には答えないとしています。
共通テストの点だけで合否が決まるのではなく、提出書類・資料と面接等とあわせて総合的に評価されます。
日程(令和9年度)
この節の答え出願は2026年11月1日〜6日に高校が行い、面接等は12月12日・13日、最終合格者発表は2027年2月10日です。
| 時期 | 項目 |
|---|---|
| 2026年10月15日〜11月6日 | 志願者によるインターネット入学志願票の作成 |
| 2026年11月1日〜11月6日 17時 | 高等学校による出願(提出書類・資料のアップロード) |
| 2026年12月1日 15時 | 第1次選考結果発表 |
| 2026年12月12日・13日 | 面接等の実施(学部ごとの日程は要項9ページ) |
| 2026年12月22日 必着 | 大学入学共通テスト成績請求チケットの提出期限 |
| 2027年1月16日・17日 | 大学入学共通テスト(本試験) |
| 2027年2月10日 12時頃 | 最終合格者発表 |
| 2027年2月11日〜17日 必着 | 入学手続 |
出願は高校が行うため、校内の推薦選考の時期は高校ごとに決まります。高校の先生に早めに確認してください。志望者は高2の終わりから高3の夏までに、推薦要件に該当する実績と、学部が求める書類・資料を揃えておく必要があります。
出願の手続きと提出書類(令和9年度)
この節の答え志願者が志願票の作成と検定料17,000円の支払いを済ませ、高校が6つのファイルをアップロードすることで出願が完了します。志願者本人のアップロードや郵送は受け付けられません。
東京大学の学校推薦型選抜は、志願者が自分で出願を済ませる方式ではありません。志願者がインターネット入学志願票を作って検定料を払い、書類のデータを高校に渡したあと、高校が出願サイトに提出書類・資料をアップロードすることで出願が完了します。
志願票を作っただけでは出願したことにならず、志願者本人によるアップロードや郵送による出願は受け付けられません。
| 順番 | する人 | 内容と期限 |
|---|---|---|
| 1 | 志願者 | インターネット入学志願票の作成(出願学部・氏名・高校名などと顔写真を登録)。2026年10月15日正午頃〜11月6日17時 |
| 2 | 志願者 | 作成後に表示される「提出用書類」(入学志願票のPDF)を保存する |
| 3 | 志願者 | 検定料17,000円の支払い。登録完了から48時間以内(出願締切日は17時まで)に、コンビニエンスストア・Pay-easy・クレジットカードのいずれかで払う。手数料は志願者の負担 |
| 4 | 志願者 | 入学志願票、学校推薦型選抜志願書、学部が求める書類・資料(いずれもPDF)と、学部が求める書類・資料一覧(Excel)を高校の学校長に送る |
| 5 | 高校 | 高校で作る書類とあわせて、出願サイトから電子データをアップロードする。2026年11月1日正午頃〜11月6日17時 |
顔写真は、上半身・正面・脱帽・背景無地で、最近3か月以内に撮ったカラー写真のデータ(JPEG形式)を先に用意しておきます。志願票の作成サイトと高校の出願サイトは途中で一時保存ができず、登録を終える前にブラウザを閉じたり30分間操作しなかったりすると、初めからやり直しになります。
第1次選考で不合格になった人には、検定料のうち13,000円が返還されます。返還の手続きは12月1日以降に知らされます。
提出書類・資料の一覧(6つのファイル)
| 書類 | 用意する人 | 形式と注意 |
|---|---|---|
| 01 入学志願票 | 志願者 | インターネットで作成したPDFを高校に送る |
| 02 調査書 | 高校 | 各高校で使っている様式をPDFにする |
| 03 学校推薦型選抜志願書(様式1) | 志願者 | 東京大学のウェブサイトにある志願学部の様式を使い、PDFにする |
| 04 推薦書(様式2) | 高校 | 志願学部の様式を使い、PDFにする |
| 05 学部が求める書類・資料一覧 | 志願者 | 志願学部の様式で作り、Excelデータのまま出す |
| 06 学部が求める書類・資料 | 志願者 | 論文、表彰状、新聞や雑誌の記事、語学力等の証明書、コンクールやコンテストの成績などを1つのPDFにまとめ、項目ごとに「しおり」を付けるなどして整理する |
様式は学部(医学部は学科)ごとに違うため、東京大学のウェブサイトにその年度に掲載された様式を使います。書類は特に指定がない限り日本語で作り、Excelの一覧を除いてすべてPDFにします。
押印が必要な書類は、デジタル印を押すか、押印した書類をスキャンしてPDFにします。「学部が求める書類・資料」は1つのPDFしかアップロードできないので、複数の資料は統合してページ番号を付けます。
アップロードできる6つのファイルの合計は100MBまでです。
語学力の証明書や国際通用性のある入学資格試験の成績も、発行機関から大学への直送は受け付けられません。成績が載ったインターネットの画面をPDFにしたものでも提出できます。
既卒者が「既卒者の卒業後の活動報告」を出す場合は、「学部が求める書類・資料」の最後に付けます。出願の手続きをした後は、どんな理由があっても書類・資料の差し替えはできず、不備がある書類は受理されません。
第1次選考の合格から最終合格・入学手続まで
この節の答え面接等は12月12日・13日に教養学部が駒場、他は本郷で行い、第1次選考の合格者は12月22日必着で成績請求チケットを送ります。最終合格発表は2月10日、入学手続は2月11日〜2月17日です。
第1次選考の結果は2026年12月1日15時頃に発表され、合格者の受験番号が東京大学のウェブサイトに掲載されます。学校長と志願者には「結果通知書」が簡易書留郵便で送られます。
合格者には、東京大学学校推薦型選抜受験票、「成績請求チケット(国公立推薦型選抜用)貼付台紙」、受験者心得、入学手続要領についての案内も届きます。
面接等の日程と会場(学部別)
| 学部・学科 | 面接等の日 | 会場 |
|---|---|---|
| 法学部・経済学部・教育学部・理学部・農学部・薬学部・医学部医学科・医学部健康総合科学科 | 2026年12月12日 | 本郷 |
| 文学部 | 2026年12月12日・13日の両日(第1次選考合格者全員) | 本郷 |
| 工学部 | 2026年12月12日・13日のうち学部が指定する1日 | 本郷 |
| 教養学部 | 2026年12月12日 | 駒場 |
集合時間や会場の建物は、受験票などと一緒に12月1日頃に知らされます。
共通テストの成績請求チケットの出し方
第1次選考の合格者は、共通テスト出願サイトのマイページで「成績請求チケット(国公立推薦型選抜用)」を取得して印刷し、貼付台紙に貼って封筒に入れ、2026年12月22日必着で東京大学入試事務室へ簡易書留郵便で送ります。要項では、チケットは12月10日以降に発行できる予定とされています。
東京大学の学校推薦型選抜は共通テストの電子出願システムに対応していないため、この「チケット方式」で提出します。使えるのは「国公立推薦型選抜用」のチケットで、「国公立総合型選抜用」ではありません。
東京大学の一般選抜(前期日程)にも出願する場合、そちらの成績請求は「Web方式」で行います。共通テストの追試験は2027年1月23日・24日です(本試験は上の日程表)。
最終合格発表と入学手続、手続をしたあとの決まり
最終合格者の受験番号は2027年2月10日12時頃に東京大学のウェブサイトに掲載され、学校長と志願者に結果通知書が送られます。入学手続の期間は2月11日〜2月17日で、この期間に手続を終えないと、学校推薦型選抜の合格者としての権利を失います。
入学手続をした人は、それを取り消して他の国公立大学・学部に入学手続をすることはできず、他の国公立大学・学部の一般選抜を受けても合格者になりません。特別な事情で入学が難しくなった場合は、推薦した学校長からの「入学辞退願」を2月17日正午までに入試事務室へ出し、許可を得る必要があります。
許可されなかった場合や入学手続をしなかった場合も、他の国公立大学・学部の一般選抜では合格者になりません。学校推薦型選抜で合格しなかった場合に備えて、国公立大学の一般選抜には別に出願しておけます(次の「併願のルール」)。
個人別成績の通知を希望する人は、東京大学のウェブサイトにある「個人別成績通知用切手貼り付け用紙」に送料分(要項では435円。料金が改定される場合があるので、送る前に東京大学のページで確認します)の切手を貼り、2026年12月22日必着で入試事務室へ送ります。
成績請求チケットの貼付台紙と同じ封筒に入れてもかまいません。切手が無い場合や足りない場合は「成績通知不要」として扱われます。
成績は2027年4月中旬頃に郵送されます。
併願のルール
この節の答え東京大学の前期日程には別に出願できますが、推薦に合格して入学手続をすると一般選抜を受けても合格者になりません。
| 相手の入試 | 併願 | 条件・注意 |
|---|---|---|
| 東京大学の一般選抜(前期日程) | 可 | 別途出願が必要。学校推薦型選抜に合格して2月17日までに入学手続をした場合、一般選抜を受験しても合格者にはならない |
| UTokyo College of Design | 不可 | ― |
| 他の国公立大学の学校推薦型選抜 | 不可 | 国公立大学の学校推薦型選抜に出願できるのは1大学・1学部のみ(共通テストを課す・課さないを問わない) |
| 他の国公立大学の総合型選抜 | 不可 | 出願した人は、東京大学の学校推薦型選抜には出願できない |
| 国公立大学の一般選抜 | 可 | 不合格に備えて、前期日程1つ・後期日程1つに出願できる(東京大学は後期日程を実施していない) |
| 私立大学の総合型選抜 | 要項上の制限はない | 東京大学の学校推薦型選抜は専願なので、合格した場合は入学が前提 |
- 東京大学の一般選抜(前期日程)との併願:可。別途出願が必要。学校推薦型選抜に合格して2月17日までに入学手続をした場合、一般選抜を受験しても合格者にはならない
- UTokyo College of Designとの併願:不可
- 他の国公立大学の学校推薦型選抜:不可。国公立大学の学校推薦型選抜に出願できるのは1大学・1学部のみ(共通テストを課す・課さないを問わない)
- 他の国公立大学の総合型選抜に出願した人:東京大学の学校推薦型選抜には出願できない
- 不合格に備えて、国公立大学の一般選抜は前期日程1つ・後期日程1つに出願できる(東京大学は後期日程を実施していない)
私立大学の総合型選抜との併願は要項上の制限はありませんが、東京大学の学校推薦型選抜は専願なので、合格した場合は入学が前提です。
推薦で入学したあと:科類と進学先
この節の答え推薦の入学者は志望学部が指定する科類で前期課程の2年間を学び、修了後に出願時の志望学部へ進学します。
学校推薦型選抜で入学した人は、文科一類から理科三類までの6つの科類のうち、志望学部が合格発表時に指定する科類に分かれ、教養学部に所属して前期課程(2年間)を学びます。前期課程を修了すると、出願時に志望した学部・学科等へ進学します。
ただし、前期課程の修了要件を満たす必要があります。
| 志望学部 | 主に対応する科類 |
|---|---|
| 法学部 | 文科一類 |
| 経済学部 | 文科二類 |
| 文学部 | 文科三類 |
| 教育学部 | 文科三類又は理科一・二類 |
| 教養学部 | 文科三類又は文科一・二類、理科一類又は理科二類 |
| 工学部 | 理科一類又は理科二類 |
| 理学部 | 理科一類又は理科二類 |
| 農学部 | 理科二類又は理科一類 |
| 薬学部 | 理科二類又は理科一類 |
| 医学部 医学科 | 理科三類 |
| 医学部 健康総合科学科 | 理科二類 |
令和8(2026)年度の最終合格者93人が入学を許可された科類は、文科一類12人、文科二類10人、文科三類15人2、理科一類36人、理科二類19人、理科三類1人でした。出典:東京大学「学校推薦型選抜(旧推薦入試)志願者数・合格者数」(2026年2月11日更新)。
前期課程では、推薦で入学した人に向けて、早い時期に専門教育に触れる機会や、学修について個別に助言・支援する教員の配置などが用意されています。内容は学部ごとに違います。
出典:東京大学「令和9(2027)年度 東京大学学校推薦型選抜 学生募集要項」。
学部別に求められるもの
この節の答えどの学部も学部が求める書類・資料で実績を示す必要があり、工学部と理学部は学校長以外の推薦書も必須です。
推薦要件と面接方法は学部ごとに要項17〜59ページで定められています。提出書類の様式から読み取れる各学部の特徴は次のとおりです。
| 学部 | 提出書類・資料から見た特徴 |
|---|---|
| 法学部・経済学部・文学部・教育学部・教養学部 | 志願書、推薦書、学部が求める書類・資料(活動実績の証明、論文、作品など)。面接や小論文、プレゼンテーションで学問への関心と思考力を問う |
| 工学部 | 学部が求める書類・資料に加え、「説明書」と、本人の能力をよく知る人物(高等学校等の内外を問わない。2親等内の親族は除く)による推薦書(2通以内) |
| 理学部 | 志願者の活動実績をよく知る人物による推薦書が1〜2通必須。研究活動や科学オリンピックなどの実績を証明する資料 |
| 農学部 | 学部が求める書類・資料で、探究活動や研究の実績を示す |
| 薬学部 | 「説明書」が必須。本人の能力をよく知る人物による推薦書は任意(0〜2通) |
| 医学部 医学科・健康総合科学科 | 学部が求める書類・資料。医学科は募集3人程度で、令和8年度の倍率(志願者数÷最終合格者数)は8.0倍 |
どの学部も「学校長の推薦書」だけでなく、学部が求める書類・資料で実績を客観的に示す必要があります。求める資料は学部ごとに違い、工学部は公的な受賞歴や資格等の証明を必須とせず、教育学部・農学部も受賞歴や公に認められた成果がなくても出願できると要項で説明しています。
学年別の準備の進め方
この節の答え高2のうちに第三者の評価がある実績を形にして共通テスト8割の学力を作り、高3は書類を整理して11月から面接を練習します。
高校3年生(令和9年度に出願)
- 要項の学部別ページで、自分の実績が推薦要件に該当するかを高校の先生と確認する
- 校内の推薦選考に向けて、活動実績の証明書類(受賞、論文、発表の記録)を整理する
- 共通テストで8割以上を取る学習を一般選抜と同じ水準で続ける。推薦があっても最終合格は共通テストの成績を含めて判定される
- 面接・口頭試問・小論文・プレゼンテーションの形式を学部別に確認し、11月から練習する
- 一般選抜(前期日程)への出願を別途準備する
高校2年生以下
- 推薦要件に該当する実績(科学オリンピック、研究発表、論文、語学、コンクールなど)を高2のうちに形にする。実績は第三者の評価があるものを目指す
- 校内の推薦枠(1校4人・同一学部男女各1人)を意識し、早めに志望学部を先生に伝える
- 共通テスト8割以上を安定して取れる学力を高2の冬までに作る
- 東京大学の学校推薦型選抜のページで、説明会の開催案内を確認する
合格に向けた対策のポイント
この節の答え実績を学部の学問分野と結びつけ、共通テストを軽く見ず、学部別に違う面接等の形式を公表された過去の課題で確かめます。
- 実績は「学部の学問分野」と結びつける:推薦要件は学部ごとに異なる。志望学部の学問への関心を、実績と志願書で一貫して示す
- 共通テストを軽く見ない:第1次選考と面接等を通過しても、最終合格は共通テストの成績を含めて総合的に判定される。目安は概ね8割以上
- 学校長以外の推薦書が必要な学部がある:理学部では活動実績をよく知る人物の推薦書が1通以上必須(合計2通以内)、工学部でも本人の能力をよく知る人物の推薦書を2通以内で出す(どちらも高等学校等の内外を問わず、2親等内の親族は除く)
- 面接等は学部別に形式が違う:要項の学部別ページ(17〜59ページ)の「面接等の方法」で、グループ・ディスカッション、小論文、プレゼンテーションなど志望学部の形式を確認して準備する
- 専願であることを踏まえて判断する:合格したら入学する前提で、学部選びは慎重に
よくある質問
- Q. 東京大学に総合型選抜(AO入試)はありますか?
- A. 日本の高校生を対象とした総合型選抜はありません。東京大学が実施しているのは「学校推薦型選抜」で、高校の学校長による推薦と、大学入学共通テストの受験が必要です。この記事ではこの学校推薦型選抜を解説しています。
- Q. 東京大学の学校推薦型選抜は共通テストが必要ですか?
- A. 必要です。志望学部が指定する教科・科目をすべて受験し、概ね8割以上の得点が目安とされています。第1次選考(書類)と面接等を通過したうえで、共通テストの成績を含めて最終合格者が決まります。
- Q. 東京大学の学校推薦型選抜は1つの高校から何人推薦できますか?
- A. 令和9年度は、1つの高校から合計4人まで、男女はそれぞれ3人までです。男女いずれかのみが在学する学校は3人までです。同じ学部への推薦は男女各1人までで、同じ志願者を複数の学部に推薦することはできません。
- Q. 東京大学の学校推薦型選抜の募集人員と合格者数は?
- A. 募集人員は全体で100人程度です。令和8年度は265人が志願し、最終合格者は93人でした。学部ごとの目安は、法学部10人、経済学部10人、文学部10人、教育学部5人、教養学部5人、工学部30人、理学部10人、農学部10人、薬学部5人、医学部医学科3人、医学部健康総合科学科2人です。合格者が募集人員に満たない場合、残りは一般選抜前期日程に繰り入れられます。
- Q. 東京大学の学校推薦型選抜と一般選抜は併願できますか?
- A. できます。学校推薦型選抜に出願しても、東京大学の一般選抜(前期日程)に別途出願できます。ただし、学校推薦型選抜に合格して2月17日までに入学手続をした場合は、一般選抜を受験しても合格者にはなりません。また、国公立大学の学校推薦型選抜に出願できるのは1大学・1学部のみで、他の国公立大学の総合型選抜に出願した人は東京大学の学校推薦型選抜に出願できません。
- Q. 東京大学の学校推薦型選抜の日程はどうなっていますか?
- A. 令和9年度は、出願が2026年11月1日から11月6日(インターネット志願票の作成は10月15日から)、第1次選考結果発表が12月1日、面接等が12月12日・13日、大学入学共通テストが2027年1月16日・17日、最終合格者発表が2月10日、入学手続が2月11日から17日です。
まとめ
東京大学に総合型選抜はなく、学校長の推薦と共通テストが必要な学校推薦型選抜のみです。1校4人までの推薦枠、学部が求める実績の証明、共通テスト8割以上の目安という3つの条件を満たす必要があり、出願は11月、面接は12月、最終合格発表は2月です。
高2のうちに学部の学問分野と結びつく実績を形にし、共通テスト対策を一般選抜と同じ水準で続けることが前提になります。
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参考資料
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リンク先の確認日:2026-11-01
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