総合型選抜のスケジュール|いつから始める?出願時期・高2と高3の時期別にやること

総合型選抜のスケジュール 受験の知識

総合型選抜は、高3の9月に出願が始まり、年内に結果が出ることの多い入試です。書類に書く経験や評定は出願の前に積み上がるため、いつ何をするかを早めに決めておくと慌てずに済みます。この記事では、文部科学省の実施要項と各大学の募集要項をもとに、高2の春から高3の冬までのスケジュールと、出願校を決める時期の目安を、東京修学館の家近亮子学長の監修で整理します。

総合型選抜のスケジュール全体像(高2の春から高3の冬まで)

この節の答え高2までに書類の材料をつくり、高3の春から夏に書類にまとめ、高3の秋に出願して選考を受けるのが大きな流れです。

総合型選抜のスケジュール ひと目で分かる要点
総合型選抜の出願
9月1日以降
2027年度入試は2026年9月1日から
総合型選抜の合格発表
11月1日以降
共通テストを課す方式は翌年2月の例もある
準備を始める目安
高2のうち
評定は高1の成績から入る
大学入学共通テスト
1月16日・17日
2027年度入試の本試験
日程は文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」による

総合型選抜の準備は、大きく3つの時期に分かれます。高2までは書類の材料をつくる時期、高3の春から夏は材料を書類にまとめる時期、高3の秋は出願して選考を受ける時期です。

総合型選抜の年間スケジュール(高2の春から高3の冬まで)
高2 4〜7月
学びたい分野と大学を調べ始める
評定を保ちながら、興味のある分野と、その分野を学べる大学・学部を書き出す
高2 夏休み
大学を見に行き、活動に取り組む
オープンキャンパスに参加する。探究や課外活動は記録を残しながら進める
高2 9〜12月
活動を続け、資格・検定を受ける
英語などの検定を受けて、志望校の基準との差を確かめる
高2 1〜3月
志望校の候補を絞り、経験を整理する
公開されている募集要項で出願資格を確かめ、書類の材料になる経験を書き出す
高3 4〜6月
新しい募集要項を確認し、志望理由書の初稿を書く
出願資格、提出書類、日程を表にまとめる。評定に入る最後の定期テストがあることが多い
高3 7〜8月
書類を仕上げ、小論文と面接の練習を始める
出願登録が8月に始まる大学もある。添削を受けて書き直す
高3 9〜10月
出願と選考
総合型選抜の出願が始まる。大学入学共通テストの出願もこの時期
高3 11〜12月
合格発表と、次の出願の判断
総合型選抜の合格発表が始まる。学校推薦型選抜の出願は11月1日以降
高3 1〜3月
共通テストと一般選抜
共通テストを課す方式の合格発表は2月。一般選抜の個別試験は2月1日から
時期は2027年度入試(2027年4月入学)の決まりに基づく目安。実際の日程は大学・方式ごとに違う

この流れは目安です。志望大学の出願日が分かったら、そこから逆に数えて自分の予定に置き換えてください。総合型選抜の仕組みそのものは総合型選抜とはで説明しています。

総合型選抜はいつから準備するか

この節の答え準備は高2のうちに始めるのが目安で、評定は高1の成績から入り、書類に書く経験は出願の前にしか積めません。

準備は高2のうちに始めるのが目安です。理由は3つあります。

  1. 評定は高1の成績から入る:評定平均は高1の最初の成績から計算され、秋に出願する場合は高3の1学期(前期)まででほぼ決まる
  2. 書類に書く材料は出願の前にしかつくれない:志望理由書や活動報告書に書くのは、それまでに取り組んだこと。高3の夏に書き始めてから経験を増やすのは難しい
  3. 資格・検定は結果が出るまでに時間がかかる:英語資格を出願の条件にする方式がある。基準に届かなかった時に受け直す回数も、早く始めるほど多く取れる

始める時期によって、間に合うことと間に合いにくいことが変わります。

始める時期間に合うこと間に合いにくいこと
高2の春〜夏評定の立て直し、活動や探究への取り組み、資格・検定の複数回の受験、大学の比較特にない。出願まで時間があるので、記録を残す習慣が大切になる
高2の秋〜冬高2の残りと高3の1学期の評定、活動の継続、資格・検定の受験、志望校の絞り込み高1と高2前半の評定は変えられない
高3の春高3の1学期の評定、志望理由書の作成と添削、出願に間に合う回の資格・検定新しい活動を一から積み上げること
高3の夏志望理由書の作成、小論文と面接の練習評定の変更、資格・検定の取り直し、出願の早い大学への対応

高1のうちは、定期テストと提出物で評定を保ち、興味のある分野を広げておけば十分です。高3から始める場合の順番は、高3から始める場合の進め方にまとめています。

総合型選抜の日程の決まり(2027年度入試)

この節の答え2027年度入試の総合型選抜は、出願が2026年9月1日以降、合格発表が11月1日以降と実施要項で決まっています。

入試の時期には全国共通の決まりがあります。文部科学省が年度ごとに出す「大学入学者選抜実施要項」が、出願の受付や合格発表を始めてよい日1と、教科・科目の試験を行う期間を定めています。

2027年度入試(2027年4月入学)の決まりは次のとおりです。

項目時期補足
総合型選抜の出願2026年9月1日以降入学願書の受付を始められる日
総合型選抜の合格発表2026年11月1日以降判定結果を発表できる日
学校推薦型選抜の出願2026年11月1日以降学校長の推薦が必要な入試
学校推薦型選抜の合格発表2026年12月1日以降一般選抜の試験期日の10日前まで(共通テストを使う場合は前日までのなるべく早い時期)
大学入学共通テスト2027年1月16日・17日追試験は1月23日・24日
教科・科目の個別テスト2027年2月1日〜3月25日一般選抜の個別試験など。合格者の発表は3月31日まで

出典

文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(令和8年5月27日付け通知)の「第4 試験期日等」。文部科学省「入学者選抜実施要項」で公開されています。これは全国共通の基準で、実際の日程は大学ごとに決まります。

次の年度の決まりは、その年度の実施要項で示されます。総合型選抜と学校推薦型選抜の違いは総合型選抜と学校推薦型選抜の違いで比べています。

出願より前に始まる手続きがある

「9月1日以降」は入学願書の受付についての決まりです。大学によっては、Webでの出願登録や事前の手続きが8月以前に始まります。2027年度入試の例を挙げます。

大学・方式先に始まる手続き書類の受付・出願
慶應義塾大学 法学部FIT入試Web出願(登録)は8月3日から書類の郵送は9月1日〜3日 終了
筑波大学 AC入試インターネット出願登録は8月6日から出願書類の提出は9月1日〜3日(郵送必着) 終了
武蔵大学 総合型選抜入試出願情報の登録は8月3日から一次選考の出願は9月1日〜10日 終了
同志社大学 AO入試出願情報登録は8月25日から出願書類の受付は9月1日〜7日 終了
南山大学 アジア学科 講義体験型体験授業が8月1日(申込は7月1日〜24日) 終了出願は9月11日〜17日 終了

「終了」の印が付いた日程は、この年度の受付がすでに終わっています。次の年度の日程は、大学の公式サイトの入試情報で確認してください。

志望大学が決まったら、出願期間だけでなく、その前の登録や申込の日程も確かめてください。

主な大学の出願時期と合格発表(2027年度入試の実例)

この節の答え例に挙げた8方式では、共通テストを使わない方式は11月〜12月に結果が出て、共通テストを課す方式は2月に発表されます。

実際の日程は大学・方式ごとに違います。東京修学館の大学別ガイドで募集要項を確認した8つの方式を、出願の早い順に並べました。

総合型選抜 主な大学の出願時期と合格発表(2027年度入試)
出願(Webでの登録を含む)選考日・発表日
8月9月10月11月12月1月2月
慶應義塾大学 法学部FIT入試
出願(Webでの登録を含む) 8月3日〜9月3日/最終合格発表 11月2日
筑波大学 AC入試
出願(Webでの登録を含む) 8月6日〜9月3日/合格者発表 11月2日
関西大学 AO入試
出願(Webでの登録を含む) 9月1日〜9月7日/合格発表 11月2日
立教大学 自由選抜入試
出願(Webでの登録を含む) 9月1日〜9月10日/第2次選考合格者発表 12月7日
成蹊大学 自己推薦型
出願(Webでの登録を含む) 9月23日〜10月7日/二次審査合格者発表 11月20日
東北大学 AO入試II期
出願(Webでの登録を含む) 10月6日〜10月16日/合格者発表 12月4日
大阪大学 総合型選抜
出願(Webでの登録を含む) 10月9日〜11月7日/第2次選考合格者発表 2月9日
東京科学大学 理工学系 総合型選抜
出願(Webでの登録を含む) 12月11日〜12月16日/合格発表 2月9日
帯は、Webでの出願登録が始まる日から出願期間の最終日まで(登録の開始日が別に示されていない大学は出願期間)。書類を受け付ける期間は下の表のとおり。東北大学の登録の開始日は予定。8月〜12月は2026年、1月・2月は2027年。成蹊大学の法学部は合格者発表が12月5日。各大学の2027年度募集要項による
大学・方式(大学別ガイド)書類の届け方共通テスト
慶應義塾大学 法学部FIT入試書類の郵送は9月1日〜3日 終了使わない
筑波大学 AC入試書類の提出は9月1日〜3日(郵送必着) 終了使わない
関西大学 AO入試9月1日〜7日(消印有効) 終了使わない
立教大学 自由選抜入試Web出願のあと書類を郵送(9月11日の消印有効) 終了使わない
成蹊大学 自己推薦型9月23日〜10月7日(消印有効) 終了使わない
東北大学 AO入試II期書類の郵送は10月13日〜16日正午(必着) 終了課さない
大阪大学 総合型選抜書類の受理は11月2日〜7日17時(必着)必須
東京科学大学 理工学系 総合型選抜書類は12月14日〜16日(必着)必須

この8つの中では、共通テストを使わない方式は8月から10月に出願し、11月から12月に結果が出ています。共通テストを課す大阪大学と東京科学大学は、合格発表が2月です。

東北大学には共通テストを課すAO入試III期もあり、出願は2027年1月19日〜22日、合格者発表は2月10日です。

同じ大学でも学部や方式で日程が変わります。慶應義塾大学の場合、看護医療学部のAO入試は9月15日〜17日4、文学部の自主応募制推薦は10月1日〜20日が出願期間です。

併願する時は選考日と入学手続の締切も見る

複数の大学に出願する場合は、出願期間のほかに、選考日が重ならないかと、入学手続の締切を確かめます。たとえば関西大学のAO入試は、合格発表が11月2日、入学金の納入が11月4日〜11日です。納めた入学金は返還されません。

合格したら入学することを条件にする専願の方式もあります。併願できるかどうかは、募集要項の「出願資格」と「併願」の項目で確認してください。

出願校はいつまでに決めるか(総合型選抜・学校推薦型選抜を含めた入試計画)

この節の答え2027年度入試の日程で数えると、9月に出願する総合型選抜は高3の8月までに出願校を決める計算で、7月に申込を締め切る方式もあります。

総合型選抜や学校推薦型選抜も視野に入れて入試計画を立てる時、遅くとも3年次(高3)の何月までに出願校を決めればよいかは、いちばん早く来る手続きの日から逆に数えると分かります。

2027年度入試の日程で数えると、9月に出願する総合型選抜を受ける場合は、遅くとも高3の8月までに出願校を決める計算です。Webでの出願登録が8月に始まる大学があるためです。

南山大学のアジア学科の講義体験型は、8月の体験授業の修了が出願の条件で、体験授業の申込は7月24日までです。このような方式を受けるなら、7月までに決めておく必要があります。

出願校を決めておく時期の目安(2027年度入試の日程から逆算)
入試決めておく時期の目安目安の理由
総合型選抜(9月に出願する方式)高3の7〜8月大学が入試方法などを発表する期限が2026年7月31日。Webでの出願登録が8月に始まる大学や、7月に申込を締め切る手続きがある方式がある
大学入学共通テスト高3の9月出願期間が、総合型選抜の合格発表より前に締め切られる
学校推薦型選抜(公募制)高3の10月まで出願の受付を始めてよい日が、総合型選抜の合格発表を始めてよい日と同じ。高校長の推薦が必要
一般選抜出願期間が始まるまで募集要項の発表の期限が2026年12月15日。出願が2027年1月に始まる大学がある
文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」第4・第7・第10、各大学の2027年度募集要項による。決めておく時期は、これらの日程から東京修学館が逆に数えた目安

表の時期は2027年度入試の日程から数えたもので、学年と入試の年度の対応は高2の人が受ける入試の年度にまとめています。9月下旬以降に出願する総合型選抜もあり、その例は高3から始める場合の進め方で挙げています。

入試方法の発表と募集要項の発表は時期が違う

実施要項は、大学が受験生に示すものを2段階に分けて、それぞれに期限を置いています。2027年度入試の場合は次のとおりです。

  • 入試方法などの基本的な事項(教科・科目、評価方法など):選抜区分ごとに決め、2026年5月27日から7月31日までに発表する1。発表後は、大規模な災害などで選抜を実施できない場合を除き、受験者に不利益を与えるおそれのある変更は行わない(第7の1)
  • 募集要項(募集人員、出願要件、出願手続、試験期日、入学検定料など):2026年12月15日までに発表する1(第10の1(1))

12月15日は、入試の方式を分けずに定められた期限です。出願が9月に始まる総合型選抜では、募集要項は出願より前に公表されます。

出願校は、7月31日までと定められた入試方法の発表と、各大学の募集要項を並べて決めることになります。

学校推薦型選抜は、本人の意志だけでは出願できず、高校長が推薦するかどうかを判断する入試です。大学は推薦要件をできるだけ具体的に決め、募集要項などで示すことになっています(第3の1(3))。

推薦要件も、出願校を決める時に総合型選抜の出願資格と並べて読める資料です。

高校への伝え方と日程が詰まる例は不合格だった場合の次の日程、入試の流れは学校推薦型選抜とは、出願先の組み合わせ方は総合型選抜の併願で説明しています。

高校2年生の時期別にやること

この節の答え高2は評定を保ち、学びたい分野と大学を調べ、活動の記録を残し、秋から冬に資格・検定を受けて志望校を絞ります。

高2は、書類に書く材料をつくり、志望校の候補を見つける学年です。出願まで時間があるので、取り組んだことを記録に残しておくことが後で効いてきます。

高2の春〜夏(4〜8月)

やること進め方残しておくもの
評定を保つ定期テストと提出物を落とさない。評定の低い科目を決めて引き上げる学期ごとの評定の記録
学びたい分野を探す興味のある分野を書き出し、関連する新書や入門書を読む読んだ本と、考えたことのメモ
大学・学部を調べる総合型選抜を実施しているか、出願資格は何かを公式サイトで見る候補の一覧(大学、学部、方式)
オープンキャンパスに行く夏休みに候補の大学を訪ね、授業や研究の内容を聞く見聞きしたことのメモ
活動に取り組む探究学習、部活動、委員会、学校外の活動から、続けられるものを深める日付、役割、工夫したことの記録

高2の秋〜冬(9〜3月)

やること進め方残しておくもの
資格・検定を受ける英語などの検定を受け、志望校の基準と比べる。届かなければ次の回を申し込むスコアの証明書
活動を形にする探究の成果を発表やレポートにまとめる。大会やコンテストは日程を先に調べる成果物、賞状、参加の証明
志望校の候補を絞る公開されている募集要項を読み、評定、資格、専願かどうかを確かめる出願資格の比較表
経験を書き出す取り組んだことを並べ、困ったこと、工夫したこと、学んだことを書き添える志望理由書の材料
文章を書く練習を始める新聞や本の要約、短い意見文を書いて、先生に見てもらう書いた文章と講評

入試の方式そのものが変わることもあります。慶應義塾大学の法学部は、2028年度入試からFIT入試のA方式とB方式を統合する予定を公表しています。志望校の発表は、高2のうちから公式サイトで追っておくと安心です。

高2の終わりまでに確かめておくこと(総合型選抜の準備)
志望校の候補を複数挙げ、それぞれの方式と出願資格を調べた
高1からの評定平均を計算し、志望校の基準と比べた
英語などの資格・検定を受け、基準との差が分かっている
書類に書けそうな経験を書き出し、記録や証明がそろっている
志望校のオープンキャンパスや説明会に参加した

高2の人が受ける入試の年度と、日程が示される時期

入試の年度は、大学に入学する年で数えます。この記事の日程は2027年度入試(2027年4月入学)のもので、2026年4月から2027年3月までに高3の人が受ける入試です。

同じ期間に高2の人が受けるのは、2028年度入試です。

学年と入試の年度の対応(2026年4月〜2027年3月の学年)
2026年4月〜2027年3月の学年受ける入試日程の決まりが示される実施要項
高32027年度入試(2027年4月入学)令和9年度大学入学者選抜実施要項(令和8年5月27日付け通知)
高22028年度入試(2028年4月入学)令和10年度の実施要項
高12029年度入試(2029年4月入学)令和11年度の実施要項
浪人せずに入学する場合。2027年度入試の日程は文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」による

2028年度入試の総合型選抜の出願と合格発表の時期は、令和10年度の実施要項で示されます。2027年度入試では、実施要項の通知が令和8年5月27日付けで、大学による入試方法などの発表はその日から7月31日までと定められています。

大きな変更は、早い時期に知らされることになっています。実施要項は、学力検査で課す教科・科目の変更などが受験生の準備に大きな影響を及ぼす場合は、2年程度前には予告・公表するとしています1(第7の3)。

高2のうちに見る大学の発表には、2028年度入試からの変更の予告が含まれることがあります。

高校3年生の時期別にやること

この節の答え高3は4〜6月に募集要項の確認と志望理由書の初稿、7〜8月に書類の仕上げと練習、9月から出願と選考です。

高3は、材料を書類にまとめ、出願して選考を受ける学年です。春・夏・秋・冬でやることがはっきり変わります。

高3の春(4〜6月)

新しい年度の募集要項が公表され始める時期です。2027年度入試では、北海道大学のフロンティア入試の要項が2026年5月29日に4、同志社大学の要項が6月1日に公表されました。

やること進め方
募集要項を読む出願資格、提出書類、字数、日程、専願かどうかを表にまとめる。前の年度から変わった点に印をつける
最後の評定を取りにいく1学期(前期)の定期テストが、出願時点の評定に入る最後の機会になることが多い
志望理由書の初稿を書く完成度より先に、最後まで書き切る。足りない根拠は書いてみると見つかる
推薦書や評価書を頼む必要な方式では、書いてもらう先生に早めに相談する
資格・検定を受ける証明書が出願に間に合う回を逆算して申し込む

書き方は志望理由書の書き方、先生への頼み方は推薦書の依頼方法で説明しています。

高3の夏(7〜8月)

やること進め方
書類を仕上げる添削を受けて書き直す。活動報告書や自己推薦書も並行して作る
小論文の練習志望校の出題の形(課題文、テーマ、資料)を調べ、時間を計って書く
面接の練習志望理由書をもとに想定質問を作り、声に出して答える。大人に聞き手を頼む
出願校を決める併願の可否、選考日の重なり、入学手続の締切を確かめて決める
出願登録を始める8月に登録が始まる大学は、締切の数日前までに入力を終える

それぞれの対策は、活動報告書の書き方、小論文の書き方、総合型選抜の面接対策を参照してください。

高3の秋(9〜11月)

やること進め方
出願するWeb登録、検定料の支払い、書類の郵送がそろって完了する大学が多い。必着か消印有効かを確かめる
共通テストに出願する2027年度入試の出願内容の登録は2026年9月15日〜10月2日。総合型選抜の結果を待たずに済ませる 終了
選考を受ける一次の発表から二次までが短い大学がある。発表を待たずに二次の準備を進める
次の出願を準備する学校推薦型選抜や一般選抜の出願先を決めておく

締切は細かく決まっています。学習院大学は、Web出願登録と検定料の支払いの締切が、出願期間の最終日の前日15時です。成蹊大学の経済学部では、二次審査で使う文献資料が、一次審査の合格者発表より前に公開されます。

共通テストの出願期間(2026年9月15日〜10月2日)3は、大学入試センター「令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項」で定められています。要項は大学入試センター「令和9年度試験」のページで公開されており、出願の手順は大学入試センターの案内で確認できます。

高3の冬(12〜3月)

状況やること
合格した入学手続の期限を守る。入学前教育がある大学では、その課題に取り組む
共通テストを課す方式を受けている1月16日・17日の共通テストを受け、2月の発表を待つ。成績を大学に届ける手続きが必要な場合がある
結果がまだ出ていない、または不合格だった一般選抜に出願する。個別試験は2月1日から3月25日の間に行われる
総合型選抜の出願前に確かめること
募集要項は、受験する年度のものを読んだ
出願資格(評定、資格・検定、卒業年度、専願かどうか)を満たしている
Web登録、検定料の支払い、書類の郵送のそれぞれの締切を書き出した
郵送は必着か消印有効かを確かめた
調査書や推薦書など、高校に頼む書類がいつ受け取れるかを先生に確認した
資格・検定の証明書は、大学が指定する形式でそろっている
選考日と入学手続の締切が、ほかの出願先と重ならない
大学入学共通テストの出願を済ませた

評定はいつの成績までが対象か

この節の答え現役生が秋に出願する場合は高1から高3の直近の成績までが対象で、多くの高校では高3の1学期(前期)までです。

評定平均は、高1の最初の成績から計算に入ります。現役生が秋に出願する場合は、高1と高2の成績と、高3の出願時点までの直近の成績が対象です。多くの高校では、高3の1学期(前期)までの成績です。

学年・時期評定平均との関係
高1最初の学期から計算に入る
高2すべての学期が入る。志望校の基準との差を縮められる学年
高3の1学期(前期)秋に出願する場合、出願時点の評定に入る最後の成績になることが多い
高3の夏以降秋に出願する方式の評定には、入らないことが多い

対象になる時点は、大学の要項でも決められています。2027年度入試の例は次のとおりです。

大学・方式評定の対象になる時点
立教大学 自由選抜入試卒業見込みの人は、高校3年1学期までの全体の評定平均値
学習院大学(総合型選抜・学校推薦型選抜)高校1年から3年1学期(前期)までの成績
早稲田大学 スポーツ科学部 総合型選抜III群卒業見込みの人は、2年次末までの全体の評定平均値(3.5以上が出願資格の一つ)

高2の終わりまでの成績だけで出願資格が決まる方式もあるということです。評定の基準を設けていない方式もあります。計算方法と上げ方は評定平均の解説にまとめています。

英語などの資格・検定はいつまでに取るか

この節の答え証明書が出願に間に合い、大学が定める有効な受験時期に入っていることが条件で、高3の1学期までに基準を満たすのが目安です。

資格・検定を出願に使うには、2つの条件があります。証明書が出願書類の提出に間に合うことと、大学が定める「有効な受験時期」に入っていることです。有効な時期は大学ごとに違います。

大学・方式有効とされる受験時期(2027年度入試)
立教大学 自由選抜入試出願期間の初日から遡って2年以内に受けた、4技能のスコア
中央大学(外国語の資格が要件の方式)出願期間の初日から遡って2年以内に受験したもの
大阪大学(TOEFL iBT・IELTS)原則として、出願期間の初日から遡って2年以内のもの
南山大学 総合型入試2024年8月以降に受験したもの(TEAPは出願期間の最終日まで有効期間内のもの)
東京女子大学 知のかけはし入学試験 ディスカッション型2024年10月以降に受験したもの
成城大学 経済学部高校入学後に取得したスコア

「出願期間の初日から2年以内」という決まりの場合、出願が高3の9月なら、高1の9月より前に受けたスコアは使えない計算になります。早く取ることと、有効な時期に入っていることの両方を確かめてください。

証明書の形式にも決まりがあります。大阪大学は英検のデジタル証明書を受け付けていません。南山大学は、総合スコアと4技能それぞれの基準を、1度の受験で満たすことを求めています。

進め方の目安は、高2のうちに一度受けて基準との差を知り、高3の1学期までに基準を満たすことです。東京女子大学のディスカッション型のように出願の締切が9月4日の方式では、夏までにスコアをそろえておく必要があります。

結果が届くまでの日数は検定ごとに違うので、各検定の公式サイトで確かめてください。

高3から始める場合の進め方

この節の答えまず評定や資格などの条件を満たす方式を絞り、出願日から逆に予定を組んで、志望理由書の初稿と添削を進めます。

高3の春や夏から始めても、出願はできます。ただし使える時間が短いので、順番を決めて進めます。

高3から総合型選抜の準備を始める時の進め方
1
出願できる方式を絞る
評定、資格・検定、卒業年度、専願かどうかを要項で確かめ、条件を満たす方式を残す
2
出願日から逆に予定を組む
書類の締切、選考日、合格発表、入学手続の締切を書き出す
3
経験を書き出す
高校で取り組んだことを並べ、志望分野につながるものを選ぶ
4
志望理由書の初稿を書く
早い時期に最後まで書き切り、足りない根拠を調べて補う
5
添削を受けて書き直す
先生など第三者に読んでもらい、書き直しを重ねる
6
小論文・面接の練習と、ほかの入試の準備を並行する
学校推薦型選抜や一般選抜の出願先も決めておく

評定と資格・検定は、高3になってから大きく変えるのが難しい条件です。まず、いまの自分が条件を満たす方式を探すところから始めます。評定の基準を設けていない方式や、資格を求めない方式もあります。

出願の時期にも幅があります。9月初めに間に合わなくても、9月下旬以降に出願する方式があります。

成蹊大学の自己推薦型は9月23日〜10月7日、東北大学のAO入試II期は書類の郵送が10月13日〜16日、学習院大学の総合型選抜は10月19日〜23日です。

書類で落としやすい点は総合型選抜で落ちる人の特徴で確認してください。

一般選抜の勉強との両立

この節の答え総合型選抜でも学力は評価され、不合格の場合は一般選抜を受けるため、選考の前後も教科の学習は止めません。

総合型選抜の準備をしていても、教科の学習は続けます。理由は2つあります。1つは、総合型選抜で不合格だった場合に、一般選抜などを受けることになるからです。もう1つは、総合型選抜でも学力が評価されるからです。

文部科学省の実施要項は、総合型選抜でも学力を評価することを大学に求めています。小論文、資格・検定試験、大学入学共通テスト、教科の試験などのうち、少なくとも一つを使う決まりです1。

大阪大学のように、全学部で共通テストの受験が必須の大学もあります。

時期総合型選抜の準備教科の学習
高2活動、大学調べ、資格・検定定期テストを軸に基礎を固める。評定にもつながる
高3の4〜6月募集要項の確認、志望理由書の初稿教科の学習を中心にし、書類は曜日や時間を決めて進める
高3の7〜8月書類の仕上げ、小論文と面接の練習夏休みの学習計画に、書類と練習の時間を先に入れておく
高3の9〜11月出願、選考選考の前後も学習を止めない。共通テストに出願する
高3の12月以降共通テストを課す方式は2月まで選考が続く共通テストと一般選抜の対策に集中する

国公立大学では、結果が出る前に一般選抜の出願が締め切られることがあります。名古屋大学の一般選抜(前期日程)の出願期間は、2027年1月25日〜2月3日です。

文学部以外の学校推薦型選抜と、理学部の総合型選抜(共通テストを課す学科)の合格発表(2月10日)より前に締め切られます。結果を待たずに出願先を決めておく必要があります。

総合型選抜で入学する人の割合(令和7年度)

総合型選抜で入学する人がどのくらいいるかを、文部科学省の統計で確かめておきます。令和7年度に総合型選抜で大学に入学した人は、入学者全体の19.5%でした2。

国立大学は7.7%、公立大学は6.0%、私立大学は22.8%です2。

入学者に占める総合型選抜・学校推薦型選抜の割合(令和7年度)
総合型選抜学校推薦型選抜
国立大学
7.7%
12.7%
公立大学
6.0%
26.9%
私立大学
22.8%
38.8%
出典:文部科学省「令和7年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」。全体では総合型選抜が19.5%、学校推薦型選抜が34.1%

倍率の見方は総合型選抜の倍率で説明しています。

不合格だった場合の次の日程(学校推薦型選抜・一般選抜)

この節の答え不合格でも学校推薦型選抜の出願が11月1日以降にあり、一般選抜の個別試験は2027年2月1日〜3月25日に行われます。

総合型選抜の合格発表は11月1日以降です。不合格だった場合も、そのあとに出願できる入試が残っています。

総合型選抜のあとに出願できる入試(2027年度入試)
9月15日〜10月2日
大学入学共通テストの出願
総合型選抜の合格発表(11月1日以降)より前に締め切られる
11月1日以降
学校推薦型選抜の出願
学校長の推薦が必要。合格発表は12月1日以降
11月〜12月
出願の遅い総合型選抜
11月以降に出願を受け付ける方式もある
1月16日・17日
大学入学共通テスト
共通テストを使う入試や、国公立大学の一般選抜で使う
2月1日〜3月25日
一般選抜の個別試験
出願期間は大学ごとに決まる。1月に始まる例がある
出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」、大学入試センター「令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項」(共通テストの出願期間)
次の機会2027年度入試の実例
学校推薦型選抜(公募制)関西大学 公募制推薦入試(商学部・理工系3学部):出願11月2日〜6日、試験11月29日、合格発表12月4日
上智大学 推薦入学試験(公募制):出願11月1日〜5日、試験11月28日、合格発表12月10日
出願の遅い総合型選抜東京女子大学 知のかけはし入学試験 数学的思考力型(情報数理科学科):出願11月2日〜6日
立命館大学 デザイン・アート学部 ポートフォリオ型:出願11月2日〜9日
一般選抜西南学院大学 一般入試:出願2027年1月6日〜19日
近畿大学 一般入試・前期(A日程):出願2027年1月3日から

学校推薦型選抜は学校長の推薦が必要です。推薦書は高校が作成するので、受ける可能性があるなら、総合型選抜の結果が出る前に担任の先生へ伝えておきます。

日程が詰まることもあります。龍谷大学では、総合型選抜の合格発表(11月1日)が、公募推薦入試の出願期間(11月1日〜11日)の初日にあたります。発表を見てから学校長の推薦書を頼むと、締切まで10日ほどしかありません。

併願の制限にも注意が必要です。東京大学の学校推薦型選抜の要項には、他の国公立大学の総合型選抜に出願した人は出願できないことが明記されています。

国公立大学を考えている場合は、最初に出願する前に、次の出願先の要項も読んでおいてください。

よくある質問

Q. 総合型選抜の準備はいつから始めればいいですか?
A. 高2のうちに始めるのが目安です。評定平均は高1の成績から計算に入り、志望理由書や活動報告書に書く経験は出願の前にしか積めないためです。高2では、評定の維持、学びたい分野と大学の調査、活動や探究への取り組み、英語などの資格・検定の受験を進めます。
Q. 総合型選抜の出願と合格発表はいつですか?
A. 2027年度入試(2027年4月入学)では、文部科学省の実施要項により、出願は2026年9月1日以降、合格発表は11月1日以降と定められています。実際の日程は大学ごとに違い、Webでの出願登録が8月に始まる大学や、共通テストを課して2月に合格発表を行う大学もあります。
Q. 高2のうちにやっておくことは何ですか?
A. 評定を保つこと、学びたい分野と大学・学部を調べること、探究や課外活動に取り組んで記録を残すこと、英語などの資格・検定を受けることの4つです。高2の終わりまでに、志望校の候補と出願資格、自分の評定や資格との差が分かっている状態を目指します。
Q. 高3の夏からでも総合型選抜に間に合いますか?
A. 出願はできます。ただし評定と資格・検定は変えにくいので、まず自分が出願資格を満たす方式を要項で確かめます。そのうえで、出願日から逆に予定を組み、志望理由書の初稿、添削、小論文と面接の練習を進めます。9月下旬以降に出願する方式もあります。
Q. 評定はいつまでの成績が総合型選抜で使われますか?
A. 現役生が秋に出願する場合は、高1と高2の成績と、高3の出願時点までの直近の成績が対象です。多くの高校では、高3の1学期(前期)までです。対象の時点は大学によっても違い、2年次末までの評定を出願資格にする方式もあります。
Q. 総合型選抜に落ちたら、そのあと受けられる入試はありますか?
A. あります。2027年度入試では、学校推薦型選抜の出願が2026年11月1日以降に始まります。大学入学共通テストは2027年1月16日・17日1、一般選抜の個別試験は2月1日から3月25日の間です。共通テストの出願は9月15日〜10月2日なので、総合型選抜の結果を待たずに済ませておきます。

まとめ

総合型選抜は、2027年度入試では出願が2026年9月1日以降、合格発表が11月1日以降です。実際の日程は大学ごとに違い、8月に出願登録が始まる方式も、2月に合格発表がある方式もあります。

準備は高2のうちに始め、評定、活動の記録、資格・検定をそろえていくと、高3の春から書類に集中できます。

高3では、春に募集要項の確認と志望理由書の初稿、夏に書類の仕上げと小論文・面接の練習、秋に出願と選考と進みます。共通テストの出願と一般選抜の学習は、結果を待たずに続けます。

東京修学館では、家近亮子学長が志望校の日程と現在の準備の状況をもとに、出願までの予定を無料相談で一緒に整理しています。

参考資料

この記事は次の公式資料をもとに書いています。数字や日程は必ず最新の要項で確かめてください。

  1. 令和9年度大学入学者選抜実施要項文部科学省・2026-05-27・PDF
  2. 令和7年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要文部科学省・2025-11-26
  3. 令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項大学入試センター・PDF
  4. 総合型選抜で評定がいらない大学一覧(各大学の2027年度募集要項・大学別の記事への入口)東京修学館

リンク先の確認日:2026-10-25

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