医学部医学科を総合型選抜や学校推薦型選抜で受けたいと考えたとき、最初に知っておきたいのは、どの大学にどんな方式があり、どれくらいの学力と準備が求められるかです。この記事では、東京修学館が大学別の記事で要項を確認した大学のうち、医学科で総合型選抜・学校推薦型選抜を実施している大学を一覧にし、募集人員、共通テストの基準、評定と推薦人数、選考内容、日程を2027年度入試の要項に基づいて整理します。歯学部と薬学部についても後半で触れ、準備の進め方を家近亮子学長の監修で解説します。
医学部の総合型選抜・学校推薦型選抜とは
この節の答え医学科の総合型選抜・学校推薦型選抜は主に国立大学で少人数で行われ、医師を目指す意欲や適性が特に重視されます。
文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」は、総合型選抜を、詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせて2、能力・適性や学習に対する意欲、目的意識等を総合的に評価・判定する入試方法と定めています。自らの意志で出願できる公募制で、志願者本人が記載する資料を必ず評価に使い、面接(口頭試問やプレゼンテーションを含む)による評価も必ず行います。
学校推薦型選抜は、出身高校の校長の推薦に基づき、調査書を主な資料にしつつ、面接などを組み合わせて評価する入試方法です。
同じ要項には、高度な専門知識が必要な職業分野の人材を養成する学部・学科で総合型選抜を行う場合、その職業分野を目指す意欲・適性等を特に重視して評価する2よう書かれています。医学科でも、大阪大学のように、面接で医師・医学研究者になる適性を見ることを要項に明記している大学があります。
| 項目 | 総合型選抜 | 学校推薦型選抜 |
|---|---|---|
| 出願 | 本人の意志で出願できる | 高校の校長の推薦が必要 |
| 入学願書の受付(実施要項の定め) | 2026年9月1日以降 | 2026年11月1日以降 |
| 判定結果の発表(実施要項の定め) | 2026年11月1日以降 | 2026年12月1日以降 |
このサイトで要項を確認した範囲では、医学科で総合型選抜・学校推薦型選抜を行っているのは主に国立大学で、募集人員は、下の2つの一覧表の23の方式のうち13の方式が10人以下です。共通テストの高い基準、評定の基準、1校から推薦できる人数の上限が重なるため、一般選抜とは別の意味で条件の厳しい入試です。
出典
大学ごとの数字は、東京修学館の大学別の記事(東京大学・京都大学・大阪大学など)で確認した各大学の2027年度入試要項によります。制度の定義と時期は文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」によります。出願前に必ず各大学の最新の要項を確認してください。
医学部医学科の主な入試(2027年度入試・一覧表)
この節の答え医学科の募集人員は千葉大学の2名から筑波大学の44名までで、方式・共通テストの要否・合否が出る時期を一覧にしています。
このサイトで要項を確認した大学のうち、医学部医学科で総合型選抜・学校推薦型選抜(またはそれに当たる入試)を実施している大学です。保健学科(看護学・検査技術科学など)の募集はこの表に含めていません。
| 大学 | 方式 | 募集人員(医学科) | 共通テスト | 合否が出る時期 |
|---|---|---|---|---|
| 東京大学 | 学校推薦型選抜 | 3人程度 | 必要(概ね8割以上が目安) | 2027年2月10日 |
| 京都大学 | 特色入試(学校推薦型選抜) | 5人 | 受験と成績の提出は必要だが、判定には利用しない(国際バカロレア認定校の卒業者などの出願資格で出願する人は受験不要) | 2027年1月22日 |
| 大阪大学 | 学校推薦型選抜 | 5名程度 | 必要(第1次選考に使う) | 2027年2月9日 |
| 名古屋大学 | 学校推薦型選抜 | 10人(定員増の延長が認められた場合は12人の予定) | 必要(950点満点) | 2027年2月10日 |
| 東北大学 | AO入試II期(総合型選抜) | 15人 | 課さない | 2026年12月4日 |
| 東北大学 | AO入試III期(総合型選抜) | 12人 | 必要 | 2027年2月10日 |
| 北海道大学 | フロンティア入試TypeⅠ(総合型選抜) | 5人 | 必要(900点満点中、合格基準点720点以上) | 2027年2月9日 |
| 東京科学大学 | 特別選抜Ⅰ(学校推薦型選抜) | 5人 | 必要(原則8割以上) | 2026年12月11日に条件付合格、最終結果は2027年2月9日以降 |
| 筑波大学 | 推薦入試(学校推薦型選抜) | 44名 | 課さない | 2026年12月10日 |
| 筑波大学 | 研究型人材入試 | 若干名 | 必要(最終選考) | 要項で確認 |
| 神戸大学 | 共通テストを課す総合型選抜 | 要項で確認 | 必要 | 共通テスト後(2月) |
| 近畿大学(私立) | 推薦入試(一般公募) | 30人 | 使わない(大学独自の一次試験) | 2026年12月16日 |
このほか、筑波大学には医学類の地域枠推薦(23名1。認可申請時の予定人数)があります。
東北大学は、医学科の研究医養成に係る増員と地域枠入試(宮城県・岩手県)について、国の審査を経て募集の有無と定員が確定し次第公表するとしています。近畿大学にも医学部地域枠入学試験があります。
地域枠の条件と卒業後の働き方は、下の「地域枠とは?」の節にまとめています。
一方、九州大学は令和9年度、医学部医学科の総合型選抜1・学校推薦型選抜を実施しません。細かい条件は各大学の記事と要項で確認してください。
ほかにこの方式がある大学(地域枠と私立大学を含む)
上の表のほかに、このサイトの大学別の記事で要項を読んだ大学では、次の方式が医学科にあります。地域枠の方式と私立大学を含み、評定と地域の条件を列に加えました。
くわしくは弘前大学、千葉大学、大阪公立大学、帝京大学、日本大学、福岡大学の記事にあります。
| 大学 | 方式 | 募集人員(医学科) | 共通テスト | 評定・地域の条件 | 合否が出る時期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 弘前大学 | 総合型選抜Ⅱ(青森県内枠・北海道・東北枠) | 27人・15人(変更の場合あり) | 必要(6教科8科目) | 全員が地域枠。評定の基準なし | 2027年2月5日 |
| 千葉大学 | 学校推薦型選抜(千葉県地域枠入試) | 2名 | 必要(950点満点) | 地域枠。学習成績概評A | 2027年2月9日 |
| 大阪公立大学 | 総合型選抜 | 5名 | 必要(825点) | 評定4.3以上。出身学校の志願者評価書 | 2027年2月9日 |
| 大阪公立大学 | 学校推薦型選抜(地域限定) | 10名 | 必要 | 志願者か保護者が2024年4月1日以前から引き続き大阪府内に住所がある、または大阪府内の高校を卒業見込みであることが条件(大学の呼び方は地域限定)。評定4.3以上。1校2名以内。初期臨床研修の後、一定期間、大阪公立大学医学部に所属することを確約 | 2027年2月9日 |
| 島根大学 | 学校推薦型選抜Ⅱ | 25人以内 | 必要(基準に満たないと不合格) | 評定4.3以上 | 2027年2月10日 |
| 島根大学 | 地域枠学校推薦型選抜 | 10人以内 | 必要(同上) | 地域枠(島根県内のへき地等)。評定4.1以上 | 2027年2月10日 |
| 島根大学 | 緊急医師確保対策枠学校推薦型選抜 | 9人以内(一般枠4人・島根県内枠5人以内) | 必要(同上) | 地域枠(島根県)。評定4.1以上 | 2027年2月10日 |
| 帝京大学(私立) | 総合型選抜 | 10名 | 二次選考で使う(外国語・数学・理科2科目の400点) | 評定の基準なし | 2027年2月13日 |
| 帝京大学(私立) | 学校推薦型選抜(公募制・専願) | 15名 | 使わない | 評定4.0以上 | 2026年12月1日 |
| 日本大学(私立) | 学校推薦型選抜(公募制) | 10名 | 選考方法に含まれない | 評定4.0以上。第一志望 | 2026年12月23日 |
| 福岡大学(私立) | 学校推薦型選抜(A方式推薦・地域枠推薦) | 40人(地域枠推薦10人と附属校推薦最大8人を含む) | 使わない(試験は英語と数学) | 評定3.7以上。地域枠推薦は九州・山口 | 2026年12月9日 |
私立大学の医学部はどうなっているか
この節の答えこのサイトで要項を確かめた私立では、慶應義塾大学の医学部に総合型選抜はなく、帝京大学は総合型選抜、帝京・日本・近畿・福岡の4大学は推薦入試を行います。
このサイトで要項を確認した私立大学のうち、医学部医学科の扱いを記事にしたのは、慶應義塾大学・近畿大学と、上の表の帝京大学・日本大学・福岡大学の5校です。
- 慶應義塾大学:医学部(と経済学部・商学部・薬学部)には、日本語で実施する総合型選抜がない
- 近畿大学:総合型選抜は医学部では実施しない。推薦入試(一般公募)では医学科30人を募集し、一次試験(理科・外国語・数学)と二次試験(小論文・面接)で選考する
- 帝京大学:総合型選抜は一次選考と共通テストによる二次選考。学校推薦型選抜(公募制)は専願で、英語・数学・理科1科目と小論文、面接で選考する
- 日本大学:医学部に総合型選抜はない。学校推薦型選抜(公募制)を面接、基礎学力検査(数学・英語)、小論文で選考する
- 福岡大学:医学部に総合型選抜はない。A方式推薦・地域枠推薦を英語と数学の試験とグループ面接で選考する
近畿大学の推薦入試(一般公募)は、出身高校の校長が「学業、人物ともに優秀」として推薦する人が対象で、2026年3月以降に卒業した人と2027年3月卒業見込みの人が出願できます。医学部の出願期間は11月1日〜11月13日、一次試験が11月22日、二次試験が12月6日1、合格発表が12月16日で、入学検定料は57,000円1、入学手続は一括手続のみです。
名前は推薦入試ですが、教科の学力試験が選考の中心になる点に注意が必要です。
この5校以外の私立大学の医学部や医科大学の推薦入試・総合型選抜は、この記事では扱いません。志望校がある場合は、その大学の最新の要項を直接確認してください。
地域枠とは?出願の条件と卒業後の従事要件
この節の答え地域枠は卒業後に県内などで働くことを確約する枠で、弘前大学や島根大学は9年間、千葉大学は修学資金の貸付期間の1.5倍の期間です。
地域枠は、地域の医療を担う医師を育てるための入学の枠です。厚生労働省の医師需給分科会の資料「地域枠の定義について」(2020年8月31日)は、地域枠を次のように定義する案を示しました。
案では、地元出身者か全国から別枠で選び、志願の時に本人と保護者などが従事要件に書面で同意するとしています。従事要件は、卒直後から当該都道府県内で9年間以上従事3することと、都道府県のキャリア形成プログラムに参加することとしています。
奨学金の貸与の有無は問わないとしています。
厚生労働省「キャリア形成プログラム運用指針」は、都道府県が作るこのプログラムの対象に、地域枠で入学して卒業した医師を挙げています。指針では、対象期間を原則として9年間以上とし、そのうち医師の確保を特に図るべき区域等での就業を4年間以上4とするとしています。
臨床研修も原則として当該都道府県内の病院で行うとし、出産や育児、大学院への進学などで期間を一時中断できる仕組みも定めています。
| 大学・方式 | 地域の条件 | 卒業後の条件・修学資金 |
|---|---|---|
| 弘前大学 総合型選抜Ⅱ | 青森県内枠は青森県、北海道・東北枠は北海道・岩手・宮城・秋田・山形・福島の高校を卒業(見込み) | 青森県のキャリア形成プログラム(臨床研修を含む9年間、うち4年間は医師が不足している地域)に沿って働くことを確約書で約束する |
| 千葉大学 千葉県地域枠入試 | 出身地や高校の所在地の条件はない | 千葉県医師修学資金を借り、貸付期間の1.5倍の期間、県知事が定める医師不足地域等の医療機関で働く |
| 島根大学 地域枠学校推薦型選抜 | 大学が指定する島根県内のへき地等で生まれ育った人(小中学校の時期に概ね5年以上暮らした人を含む) | 島根県の奨学金を受け、医師国家試験の合格から12年の間に、指定医療機関で9年間(うち4年以上は特定地域医療機関)働く |
| 島根大学 緊急医師確保対策枠 | 一般枠は住所や出身地の条件なし。島根県内枠は県内の高校を卒業(見込み) | 地域枠学校推薦型選抜と同じく、奨学金と9年間の従事 |
| 大阪公立大学 学校推薦型選抜(地域限定) | 本人か保護者が2024年4月1日以前から大阪府内に住所がある、または大阪府内の高校を卒業見込み | 初期臨床研修の後、一定期間、大阪公立大学医学部に所属する |
| 福岡大学 地域枠推薦 | 九州(沖縄を含む)・山口の高校の出身、または本人か保護者がそこに住む | 各県内の離島・僻地医療と地域医療に貢献する意志を持ち、在学中の実習・研修と卒後臨床研修プログラムに参加する |
| 筑波大学 地域枠推薦(医学類) | 茨城県内の高校を卒業見込みか卒業後1年以内、または保護者が茨城県に3年以上住む県外の高校の人 | 茨城県地域医療医師修学資金を借り、県知事の指定する医療機関で9年間(臨床研修を含む)働くと返還が免除される |
| 近畿大学 地域枠入試(一般前期型・一般後期型) | 和歌山県・静岡県・茨城県・長野県(後期型は静岡県)の、各県が定める条件 | 各県の条件に従う。合格したら入学を辞退できない。文部科学省に認可を申請する計画 |
条件の中身は大学で大きく違います。千葉大学の地域枠は、出身地や高校の場所を問わないかわりに、千葉県医師修学資金を借りることが条件です。
要項では、貸付額は月額15万円(6年間で1,080万円)6とされ、金額は変わる場合があると書かれています。県が定める期間に所定の医療機関で働けば返還が免除され、条件を満たせないと利息を付けて一括で返す決まりです。
島根大学の地域枠学校推薦型選抜では、出願前に、出身地の市町村長などによる面接を受けます。出願の時には、出身地のへき地医療に関する論文を2,000字程度、自筆で出します。
緊急医師確保対策枠も出願前に島根県の担当者の面接があり、2027年度入試の申込期限は、要項で2026年9月25日17時必着とされています。
地域枠の人数は年度で変わることがある
医学科の地域枠には、国が期間を区切って認めた臨時の定員が使われているものがあります。岡山大学の学校推薦型選抜Ⅱ(地域枠コース)の募集人員のうち、岡山県・広島県・兵庫県の各2名は、2026年度入学生までを条件に認められた臨時定員でした。
国は2025年11月に2027年度入学生も臨時定員を維持する方針を示しましたが、大学の予告の時点では規模が公表されておらず、2027年度入学者選抜要項はこの方式を「実施未定」としています。募集人員と出願資格は、確定しだい大学のホームページで公表するとされています。
出願要件の傾向(評定・推薦人数・履修科目・英語)
この節の答え評定の基準は東京科学大学が4.7以上、大阪大学が4.3以上などと高く、1校から推薦できる人数も1〜2人の大学が多くあります。
医学科は、評定の基準と1校から推薦できる人数の両方が厳しく設定されています。総合型選抜(東北大学・北海道大学)は校長の推薦が不要です。
評定は、東北大学のII期と北海道大学が学習成績概評Aを要件にしています(東北大学のIII期は評定の基準の記載なし)。
| 大学 | 1校からの推薦人数 | 評定などの要件 |
|---|---|---|
| 東京大学 | 同じ学部へは男女各1人まで(学校全体で合計4人まで) | 学部ごとの推薦要件は要項で確認 |
| 京都大学 | 1人(国際科学オリンピック日本代表に関する別枠あり) | 評定の基準の記載なし。英語資格(TOEFL iBTのみ)の提出が要件 |
| 大阪大学 | 2名以内 | 評定平均値4.3以上 |
| 名古屋大学 | 1人 | 学習成績概評がAに属する。医学研究者への志向性 |
| 東北大学(AO入試) | 推薦不要(高校が志願者評価書を作成) | II期は学習成績概評がA段階。III期は基準の記載なし |
| 北海道大学 | 推薦不要 | 学習成績概評がA。物理・化学・生物のうち物理を含む2つを履修 |
| 東京科学大学 | 2人以内 | 評定平均値4.7以上、またはきわめて優れた特性・学科能力か特筆すべき課外活動の経験 |
| 筑波大学(推薦入試) | 1〜3名(過去の入学実績による)。別の推薦要件で1名 | 推薦要件は学類ごとに定められている |
学習成績概評Aについて、東京科学大学の要項は看護学専攻の要件で「学習成績概評A(評定平均値4.3以上)」と併記しています。評定は高校1年生からの成績の積み重ねで決まるため、受験学年になってから大きく上げるのは難しくなります。
卒業年度にも注意が必要です。京都大学・名古屋大学・東京科学大学・北海道大学(医学科)は、原則として2027年3月卒業見込みの人が対象です1。
東北大学のIII期は、医学部医学科は2026年3月から2027年3月までに卒業した人・卒業見込みの人が対象です。
英語は、京都大学の医学科がTOEFL iBTの成績(公式スコアレポート)の提出を要件にしています。TOEFL iBT Home Edition(Special Home Editionを含む)のスコアレポートは使えません。
筑波大学の推薦入試では、医学類はCEFRのC1以上の4技能スコアがある場合に総合評価に反映されます。評定の考え方は評定平均の解説で説明しています。
共通テストが要る大学・要らない大学
この節の答え多くの大学で必要で東京大学は概ね8割以上が目安、国公立では東北大学AO入試II期と筑波大学の推薦入試、私立の推薦4校は共通テストを使いません。
共通テストが必要な大学
| 大学 | 共通テストの使い方(要項の記載) |
|---|---|
| 東京大学 | 志望学部の指定科目をすべて受験。概ね8割以上が目安 |
| 大阪大学 | 第1次選考で、1,000点満点中概ね80%以上の人のうち成績上位約30名までを合格とする |
| 名古屋大学 | 6教科8科目(理科は物理・化学・生物から2で、地学は選べない)、950点満点。令和8年度の医学科合格者の平均得点率は89.40% |
| 東北大学(III期) | 共通テスト1,150点に、筆記280点・面接280点を加えた1,710点で判定 |
| 北海道大学 | 国語、地歴・公民、数学、理科(物理と、化学か生物)、外国語。900点満点中、合格基準点720点以上 |
| 東京科学大学 | 指定教科・科目の総合計で原則8割以上。理科は物理・化学・生物から2科目 |
| 筑波大学(研究型人材入試) | 総合点、数学の合計点、理科の合計点が原則として8割以上の者を最終合格者とする(第1次・第2次選考の成績が非常に優秀な場合は最終選考を免除することがある) |
このほか、京都大学は共通テストの受験と成績の提出が必要ですが、医学科の判定には利用しません。神戸大学の医学科の総合型選抜は、令和8年度の要項では、出願者が募集人員の約2倍を上回る場合に共通テストの成績で第1次選抜を行い、共通テスト825点と面接・口述試験100点の合計925点に、調査書・自己推薦書・志願者評価書を合わせて判定しました。
共通テストを課さない入試
- 東北大学 AO入試II期:11月7日の筆記試験と11月28日の小作文・面接、出願書類で選考し、12月4日に合格発表
- 筑波大学 推薦入試:小論文2種類と適性試験(筆記と個別面接)で選考し、12月10日に合格発表
- 近畿大学 推薦入試(一般公募):大学独自の一次試験(理科・外国語・数学)と二次試験(小論文・面接)
- 帝京大学 学校推薦型選抜(公募制):英語・数学・理科1科目の試験と小論文、面接
- 日本大学 学校推薦型選抜(公募制):面接、基礎学力検査(数学・英語)、小論文
- 福岡大学 A方式推薦・地域枠推薦:英語と数学の試験、グループ面接
共通テストを課さない入試も、大学独自の筆記試験や適性試験で学力を測ります。共通テストが必要な入試では、書類と面接で評価されても、基準に届かなければ合格しません。
どちらの場合も、一般選抜と同じ水準の学習を続けることが前提です。
選考で課されるもの(大学の実例)
この節の答え書類に加えて小論文・面接・口頭試問・プレゼンテーションを組み合わせ、大阪大学は小論文と個人面接2回を課します。
医学科の選考は、書類に加えて、小論文・面接・口頭試問・プレゼンテーションなどを組み合わせて行われます。形式は大学ごとに大きく違います。
| 大学 | 書類以外の主な選考内容 |
|---|---|
| 東京大学 | 第1次選考(書類)の合格者に面接等を行い、共通テストと合わせて最終合格者を決める |
| 京都大学 | 第2次選考で口頭試問と面接(12月12日・13日) |
| 大阪大学 | 小論文(120分)と個人面接(30分)を2回。面接で医師・医学研究者になる適性に欠けると判断された場合は不合格 |
| 名古屋大学 | 第1次選考で約20人。和文と英文の課題によるプレゼンテーションと口頭試問による面接 |
| 東北大学(II期) | 筆記試験(数理的思考力、自然科学分野の基礎的理解度と論理的思考力、学問への関心と英文理解力・英文表現力)、小作文と面接 |
| 東北大学(III期) | 医療系分野の英文を読み解く力や作文能力などを評価する筆記試験と面接 |
| 北海道大学 | 課題論文40点、面接(MMI形式を含む)とコンピテンシー評価書60点 |
| 東京科学大学 | 小論文(大問2は生命科学などに関する複数の資料の整理と要約)、グループ面接のあとに個人面接 |
| 筑波大学(推薦入試) | 小論文2種類と適性試験(筆記と個別面接) |
| 神戸大学 | 面接・口述試験 |
| 近畿大学 | 一次試験(理科・外国語・数学)、二次試験(小論文・面接) |
東北大学のII期では、科学研究に関する活動を主体的かつ継続的に行ってきた人に、面接でその成果を発表する機会が与えられます。北海道大学の書類審査は調査書20点、コンピテンシー評価書80点1で、高校の先生が書く評価書の比重が大きいのが特徴です。
MMIは、一般には、短い面接や課題を複数の場面で順に受ける形式を指します。北海道大学での具体的な実施方法は要項で確認してください。
日程と併願のルール
この節の答え出願は9月から1月まで大学で分かれ、国公立の学校推薦型選抜に出願できるのは1つの大学・学部だけです。
医学科の入試は、出願の時期が大学によって9月から1月まで分かれています。
| 時期 | 大学・方式(出願期間) |
|---|---|
| 9月 | 北海道大学 フロンティア入試(出願書類の郵送 9月9日〜9月15日) 終了 |
| 10月 | 東北大学 AO入試II期(出願書類の郵送 10月13日〜10月16日) 終了 |
| 11月 | 東京大学(高校による出願 11月1日〜11月6日)、東京科学大学(11月2日〜11月6日)、大阪大学(出願書類の受理 11月2日〜11月7日)、筑波大学(11月2日〜11月9日)、京都大学(11月5日〜11月11日)、近畿大学(11月1日〜11月13日) |
| 1月(共通テストの後) | 名古屋大学(1月19日〜1月22日)、東北大学 AO入試III期(1月19日〜22日) |
「終了」の印が付いた日程は、この年度の受付がすでに終わっています。次の年度の日程は、大学の公式サイトの入試情報で確認してください。
国公立大学の学校推薦型選抜に出願できるのは、1つの大学・学部だけです(東京大学・京都大学・名古屋大学・東京科学大学・筑波大学の要項に記載。京都大学・筑波大学・千葉大学の要項では、独自日程で選抜を行う公立大学・学部を除く)。
大阪大学の学校推薦型選抜は、他の国公立大学の学校推薦型選抜との併願が一切できず、他の国公立大学の総合型選抜とも、その結果が不合格と判明している場合に限って出願できます(たとえば北海道大学のフロンティア入試や東北大学のAO入試II期に出願し、不合格が判明していない人は出願できません)。また、他の国公立大学の総合型選抜に出願した人は、東京大学の学校推薦型選抜には出願できません。
北海道大学と東北大学の総合型選抜も、合格したら入学することを確約する専願の入試です。京都大学・大阪大学・名古屋大学・東京大学・東北大学(II期)の要項では、不合格に備えて国公立大学の一般選抜にも出願できるとされています。
秋に出願する入試を受ける場合も、一般選抜の準備は止めずに進めます。
令和8年度の結果(公表されている大学)
この節の答え令和8年度は東京大学が志願者8人に合格者1人など、多くの大学で合格者が募集人員を下回りました。
各大学が公表している令和8年度の医学科の志願者数と最終合格者数です。
| 大学(方式) | 志願者数 | 最終合格者数 |
|---|---|---|
| 東京大学(学校推薦型選抜・募集3人程度) | 8 | 1 |
| 京都大学(特色入試・募集5人) | 7 | 4 |
| 大阪大学(学校推薦型選抜・募集5名程度) | 31(第1次選考合格21) | 4 |
| 名古屋大学(学校推薦型選抜・令和8年度の募集12人) | 27 | 12 |
| 東北大学(AO入試II期・募集15人) | 163(第1次合格55) | 18 |
| 東北大学(AO入試III期・募集12人) | 125(第1次合格36) | 13 |
| 北海道大学(フロンティア入試TypeⅠ・募集5人) | 10 | 3 |
| 筑波大学(推薦入試・一般推薦) | 237 | 44 |
| 弘前大学(総合型選抜Ⅱ 青森県内枠・募集27人) | 63 | 27 |
| 弘前大学(総合型選抜Ⅱ 北海道・東北枠・募集15人) | 31 | 15 |
| 千葉大学(学校推薦型選抜・令和8年度の募集10名) | 11 | 4 |
| 大阪公立大学(総合型選抜・募集5名) | 19 | 5 |
| 大阪公立大学(学校推薦型選抜・地域限定) | 44 | 10 |
| 島根大学(学校推薦型選抜Ⅱ・募集25人以内) | 121 | 25 |
| 島根大学(地域枠学校推薦型選抜・募集10人以内) | 11 | 3 |
| 島根大学(緊急医師確保対策枠 一般枠・募集4人) | 11 | 3 |
| 島根大学(緊急医師確保対策枠 島根県内枠・募集5人以内) | 13 | 3 |
| 岡山大学(学校推薦型選抜Ⅱ 地域枠コース・募集8人) | 43 | 5 |
| 帝京大学(総合型選抜) | 300 | 18 |
| 帝京大学(学校推薦型選抜・公募制・募集15人) | 59 | 15 |
| 日本大学(学校推薦型選抜・公募制・令和8年度の募集5名) | 52 | 5 |
| 福岡大学(A方式推薦・募集40人) | 137 | 25 |
| 福岡大学(地域枠推薦) | 47 | 10 |
東京科学大学の医学部の前年度の結果は、大学別の記事で参照した資料には掲載されていません。東京大学、京都大学、大阪大学、北海道大学のほか、千葉大学、島根大学(地域枠・緊急医師確保対策枠)、岡山大学でも、合格者が募集人員を下回りました。
基準に届いた人だけが合格する入試で、志願者が少ないから受かりやすい、とは言えません。
弘前大学の北海道・東北枠の合格者15人には、令和8年度の仕組みで青森県内枠から加わった2人が含まれます。千葉大学は令和8年度の募集10名が2027年度は千葉県地域枠入試2名に、日本大学は5名が10名に変わりました。
日本大学の2027年度の概要には、地域枠選抜の記載はありません。日本大学は令和8年度、埼玉県地域枠選抜(2名・志願者17人・合格者2人)と新潟県地域枠選抜(2名・志願者18人・合格者2人)も行いました。
帝京大学が公表する競争率は受験者数÷合格者数で、総合型選抜は16.6です。福岡大学のA方式推薦の募集40人は、地域枠推薦と附属校推薦の人数を含みます。
志望理由書の書き方(医学部の場合)
この節の答えなぜ医学か、なぜこの大学か、入学後と卒業後をどうしたいかを、きっかけの後に調べ考え行動したことまでつなげて書きます。
医学科の出願書類は、分量が多く、問われる内容も具体的です。
| 大学 | 本人が書く書類(要項の記載) |
|---|---|
| 大阪大学 | 志望理由書(中学以降で達成したことなどを踏まえ、志望理由を1,600字以内)と自己PR資料 |
| 東京科学大学 | 「東京科学大学で学びたい理由、高校在学中の活動の成果、卒業後の将来像」と「国際感覚に優れていることを示す具体的な活動や経験」を、それぞれ2,000字以内 |
| 東北大学(II期) | 志願理由書と、活動報告書(活動を5件、重要度の高い順に) |
| 北海道大学 | 自己推薦書と諸活動の記録。高校の先生がコンピテンシー評価書を作成 |
| 筑波大学(推薦入試) | 志望の動機(自筆で600字以内) |
| 神戸大学 | 自己推薦書(自筆。令和8年度の要項では、調査書・志願者評価書とともに総合判定に使う) |
書くときの軸は、「なぜ医学なのか」「なぜこの大学なのか」「入学後に何を学び、卒業後にどうなりたいか」を、自分の経験でつなぐことです。病院での体験や身近な人の病気がきっかけになることもありますが、きっかけを書くだけでは、医学で何をしたいのかまでは伝わりません。
そこから何を調べ、何を考え、高校でどんな行動をしたかまで書くと、自分の文章になります。
大学が求める人物像にも合わせます。名古屋大学は医学研究者への志向性を推薦要件に挙げ、大阪大学は面接で医師・医学研究者になる適性を見ています。
研究に関心がある人は、探究活動や課題研究で取り組んだことを、医学研究への関心とつなげて書くと伝わりやすくなります。書類の内容は面接で深く聞かれるので、自分の言葉で説明できることだけを書きます。
組み立て方は志望理由書の書き方、自己推薦書の書き方、活動報告書の書き方で詳しく説明しています。
小論文・面接・口頭試問の準備
この節の答え医療と社会の問いに立場と理由を二つ以上示す練習をし、英文や資料を読んでまとめる形式も時間を計って練習します。
医学科の小論文と面接では、医療と社会に関わる問いに、自分の考えを根拠とともに述べる力が求められます。次のテーマは、実際に出題された内容ではなく、練習に使えるテーマの例です。
- インフォームド・コンセントと、患者の自己決定をどこまで尊重するか
- 終末期医療や延命治療をどう考えるか
- 医師・病床・ワクチンなど、限られた医療資源をどう配分するか
- 地域の医師不足と、医師の働き方
- AIを使った診断が広がったとき、誤りの責任は誰が負うか
- 遺伝子検査やゲノム編集の利用と、その限界
- 感染症の流行時に、社会全体の安全と個人の自由をどう両立させるか
練習では、立場を一つ決めて理由を二つ以上挙げ、反対の立場からの意見にも答える形で書いてみます。面接では、同じテーマを2〜3分で口頭で説明し、追加の質問に答える練習をします。
形式に合わせた準備も必要です。東京科学大学の小論文は複数の資料の整理と要約、名古屋大学は和文と英文の課題によるプレゼンテーション、東北大学は医療系分野の英文の読解(III期)や英文理解力(II期)を問います。
英文や図表を読み、要点をまとめ、自分の考えを述べるという一連の流れを、時間を計って練習しておきます。大阪大学のように個人面接を2回行う大学もあります。
小論文は小論文の書き方、面接は面接対策、口頭試問は口頭試問の対策で詳しく説明しています。
医学部保健学科(看護・検査など)との違い
この節の答え多くの大学で保健学科は医学科より評定の基準が低めで、弘前大学の保健学科は2021年4月以降の卒業者も出願できます。
同じ医学部でも、看護学や検査技術学などを学ぶ保健学科は、医学科と方式も条件も違います。医学科と保健学科の両方にこの方式がある大学で、保健学科の条件を医学科と比べると次のとおりです。
| 大学 | 保健学科(看護・検査など)の条件 | 医学科との主な違い |
|---|---|---|
| 北海道大学 | 共通テストは900点満点中600点程度。第2次選考は面接だけ | 医学科は共通テストの目安が高く、課題論文もある |
| 弘前大学 | 2021年4月以降の卒業も出願できる。小論文(800字・60分)、個人面接、出願書類 | 医学科は2026年3月卒業か2027年3月卒業見込みで、総合論述と個人面接 |
| 名古屋大学 | 専攻ごとに2人以内。評定の記載なし。口頭試問による面接 | 医学科は1校1人で、学習成績概評Aが要る |
| 大阪大学 | 評定平均値4.0以上。1専攻につき2名 | 医学科は評定の基準が高い |
| 東京科学大学 | 看護学専攻は学習成績概評A(評定平均値4.3以上)と高い語学力(英語力)、検査技術学専攻は評定平均値4.0以上。共通テストを課さない | 医学科は共通テストを課し、評定の基準も高い |
| 京都大学 | 人間健康科学科は総合型選抜。共通テストは1000点満点中概ね75%以上。出願は2026年10月1日〜7日 終了 | 医学科は学校推薦型選抜で、共通テストを判定に使わない |
上の表の6校のうち、北海道大学・名古屋大学・大阪大学・東京科学大学の4校は、医学科のほうが評定の基準が高くなっています(弘前大学と京都大学は、医学科・保健学科のどちらにも評定の基準がありません)。令和8年度の名古屋大学では、保健学科(5専攻の計)が志願者129人・合格者79人でした(医学科は上の令和8年度の結果の表のとおり)。
看護系の方式は看護学部の総合型選抜・学校推薦型選抜の記事に、国公立9大学と私立3大学の例をまとめています。
歯学部・薬学部の総合型選抜・学校推薦型選抜
この節の答え歯学部と薬学部も国立大学が中心で、東京科学大学歯学科は共通テスト原則7割以上、私立では立命館大学薬学部がAO選抜を行います。
歯学部と薬学部でも、医学科と同じように国立大学を中心に総合型選抜・学校推薦型選抜が行われています。このサイトで要項を確認した範囲の主な例です。
| 大学・学部 | 方式 | 募集人員 | 主な要件・選考(要項の記載) |
|---|---|---|---|
| 北海道大学 歯学部 | フロンティア入試TypeⅠ | 5人 | 共通テスト900点満点中670点程度。学習成績概評A。課題論文50点、面接50点 |
| 東北大学 歯学部 | AO入試II期/III期 | 6人/10人 | II期は共通テストなし(筆記試験と面接)、III期は共通テストと面接 |
| 東京科学大学 歯学部 歯学科 | 特別選抜Ⅰ(学校推薦型選抜) | 10人 | 共通テスト原則7割以上。高い語学力(英語力)。推薦は2人以内 |
| 大阪大学 歯学部 | 学校推薦型選抜 | 8人 | 英検準1級以上(高校在学中に取得)、TOEFL iBT 4.0以上(2026年1月20日以前の受験は72点以上)、IELTS 5.5以上のいずれかが要件(TOEFL iBTとIELTSは出願期間の初日から遡って2年以内)。共通テストは理科2科目と数学2科目がそれぞれ概ね80%以上、面接の得点も概ね80%以上が必要 |
| 九州大学 歯学部 | 総合型選抜Ⅱ/学校推薦型選抜 | 8人/8人 | どちらも共通テストを課す。学校推薦型選抜は1校につき2人 |
| 東京大学 薬学部 | 学校推薦型選抜 | 5人程度 | 共通テストは概ね8割以上が目安 |
| 京都大学 薬学部 | 特色入試(総合型選抜) | 6人 | 共通テスト950点満点中概ね8割以上。論文と面接。英語資格の提出が要件 |
| 大阪大学 薬学部 | 学校推薦型選抜 | 15人 | 推薦は3名以内。小論文と個人面接を2回 |
| 東北大学 薬学部 | AO入試II期/III期 | 4人/21人 | II期は共通テストなし、III期は共通テストと面接 |
| 立命館大学 薬学部(私立) | AO選抜(UNITE Program®課題探究型方式) | 薬学科4人、創薬科学科2人 | UNITE Program®の修了が出願要件。探究テーマ「感染症の薬剤耐性について」の小論文(60分)と個人面接 |
一方、北海道大学の薬学部はフロンティア入試を実施しておらず、九州大学の薬学部は令和9年度の総合型選抜・学校推薦型選抜を実施しません。慶應義塾大学の薬学部には日本語で実施する総合型選抜がなく、近畿大学の薬学部にも総合型選抜はありません。
詳しくは各大学の記事で確認してください。
学年別の準備の進め方
この節の答え高3は方式と出願時期を確かめて夏に書類の下書きを作り、高1・2は評定を保ち、理科の科目選択と英語の資格を確かめます。
高校3年生
- 志望大学の方式、出願時期、共通テストの基準を要項で確認する。北海道大学は9月、東北大学II期は10月、東京大学・東京科学大学・大阪大学・筑波大学・京都大学・近畿大学は11月、名古屋大学と東北大学III期は1月に出願
- 学校推薦型選抜は、校内で推薦を受けられるかを早めに先生に相談する。京都大学・名古屋大学は1校1人、大阪大学・東京科学大学は2人以内と、医学科は1校から推薦できる人数が少ない
- 志望理由書や活動報告書の下書きを夏休み中に作り、先生に見てもらう。北海道大学は先生が書くコンピテンシー評価書の準備にも時間がかかる
- 共通テストの学習と一般選抜の出願準備を並行して進める
高校1・2年生
- 評定を保つ。2027年度入試の要項では、大阪大学は4.3以上、名古屋大学・北海道大学は学習成績概評Aが要件。東京科学大学の医学科は、2028年度入試から特別選抜Ⅰ(評定平均値4.7以上など)を廃止し、学校推薦型選抜は地域特別枠推薦選抜(評定平均値の制限なし)だけにすると予告している
- 理科の科目選択を確認する。北海道大学の医学科は物理を含む2科目の履修が要件
- 英語の4技能の資格・検定試験を受けておく。京都大学はTOEFL iBTの成績の提出が要件(Home Editionのスコアは使えない)
- 探究活動や課題研究に継続して取り組み、記録を残す。医療や生命科学に関する本や記事を読み、考えたことを書きためておく
よくある質問
- Q. 医学部医学科に総合型選抜・学校推薦型選抜はありますか?
- A. あります。このサイトで要項を確認した範囲では、東京大学・京都大学・大阪大学・名古屋大学・東京科学大学(学校推薦型選抜)、東北大学・北海道大学(総合型選抜)、筑波大学(推薦入試)、神戸大学(総合型選抜)などの国立大学で実施されています。募集人員は千葉大学の2名から筑波大学の44名までと、大学によって違います。
- Q. 医学部の推薦・総合型選抜に共通テストは必要ですか?
- A. この記事の一覧表に載せた23の方式のうち17の方式で必要です。東京大学は概ね8割以上、東京科学大学は原則8割以上、北海道大学は900点満点中720点以上が目安です。国公立では東北大学のAO入試II期と筑波大学の推薦入試、私立では帝京大学(学校推薦型選抜)・日本大学・福岡大学・近畿大学が共通テストを使いません。京都大学は受験と成績の提出が必要ですが、医学科の判定には利用しません。
- Q. 医学部の推薦入試に評定はどのくらい必要ですか?
- A. 大学によって違います。東京科学大学は評定平均値4.7以上(またはきわめて優れた特性・学科能力か特筆すべき課外活動の経験)、大阪大学は4.3以上、名古屋大学・北海道大学・東北大学(AO入試II期)は学習成績概評Aが要件です。
- Q. 私立大学の医学部に総合型選抜はありますか?
- A. あります。このサイトで要項を確認した私立では、帝京大学が医学部で総合型選抜(10名)を行います。慶應義塾大学の医学部には日本語で実施する総合型選抜がなく、近畿大学の医学部にも総合型選抜はありません。学校推薦型選抜は帝京大学・日本大学・近畿大学・福岡大学が行い、近畿大学の推薦入試(一般公募)は医学科30人を学力試験と小論文・面接で選考します。
- Q. 国公立大学の医学部の推薦は複数受けられますか?
- A. 受けられません。国公立大学(独自日程で選抜を行う公立大学・学部を除く)の学校推薦型選抜に出願できるのは、1つの大学・学部だけです。大阪大学の学校推薦型選抜は、他の国公立大学の総合型選抜の不合格が判明している場合に限って出願できます。北海道大学や東北大学の総合型選抜も専願です。京都大学や大阪大学などの要項では、不合格に備えて国公立大学の一般選抜にも出願できるとされています。
- Q. 医学部の総合型選抜・推薦入試の日程は?
- A. 大学によって出願時期が違います。北海道大学は9月、東北大学AO入試II期は10月、東京大学・京都大学・大阪大学・東京科学大学・筑波大学は11月、名古屋大学と東北大学AO入試III期は共通テスト後の1月に出願します。合否は、東北大学II期が2026年12月4日、筑波大学が12月10日、東京大学・大阪大学・名古屋大学・北海道大学・東北大学III期は2027年2月、京都大学は1月22日に決まります(東京科学大学は12月11日に条件付合格、最終結果は2月9日以降)。
まとめ
医学部医学科の総合型選抜・学校推薦型選抜は、このサイトで要項を確認した範囲では国立大学が中心で、募集人員は一覧表の23の方式のうち13の方式が10人以下です。共通テストは、東京大学・東京科学大学が概ね8割以上、北海道大学が900点満点中720点以上など、高い基準を設ける大学があり、評定や1校から推薦できる人数にも厳しい条件があります。
東北大学のAO入試II期や筑波大学の推薦入試のように共通テストを課さない入試もありますが、大学独自の筆記試験や適性試験があります。私立では帝京大学・日本大学・近畿大学・福岡大学が医学科の推薦入試を行い、帝京大学は総合型選抜(10名)も行います。
準備の中心は、評定と共通テストの学力、医師や医学研究者を目指す理由を自分の経験でつなぐ志望理由書、そして小論文と面接です。東京修学館では、家近亮子学長が、志望理由書の構成づくりと、小論文・面接・口頭試問の練習を無料相談でお手伝いしています。
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参考資料
この記事は次の公式資料をもとに書いています。数字や日程は必ず最新の要項で確かめてください。
- 総合型選抜で評定がいらない大学一覧(各大学の2027年度入試の募集要項に基づく大学別の記事)
- 令和9年度大学入学者選抜実施要項
- 地域枠の定義について(医療従事者の需給に関する検討会 第35回医師需給分科会 資料5)
- キャリア形成プログラム運用指針
- 令和9(2027)年度 学生募集要項〔総合型選抜〕
- 学生募集要項(特別選抜)令和9年度 学校推薦型選抜 医学部(千葉県地域枠入試)ほか
- 令和9年度 学生募集要項 医学部医学科 地域枠学校推薦型選抜
- 令和9年度 学生募集要項 医学部医学科 緊急医師確保対策枠学校推薦型選抜
- 令和9年度 学生募集要項 学校推薦型選抜Ⅱ
- 2027年度 入学者選抜要項
- 入学試験要項2027 総合型選抜・学校推薦型選抜・広域多摩地域密着型奨学選抜・奨学特待生選抜
- 入試ガイド「2027年度 学校推薦型選抜(指定校制・公募制)」
- 令和9年度 学校推薦型選抜入学試験要項(A方式推薦・地域枠推薦)
- 2027年度入学者選抜要項
- 令和9年度 入学試験要項(推薦入試(一般公募)・一般入試)
- 令和9年度 推薦入試(学校推薦型選抜)学生募集要項
リンク先の確認日:2026-11-01
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