総合型選抜は、高3の夏までに書類を仕上げておく入試という印象があるかもしれません。実際には、出願期間は方式によって9月から翌年3月まで幅があり、11月以降や年明けに出願する方式もあります。この記事は、文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」と各大学の2027年度入試(2027年4月入学)の要項をもとに書いています。高3の夏・秋・冬から準備して出せる方式を、日付で示します。大学の日程は、このサイトの大学別の記事で読んだものです。残り3か月・2か月・1か月でできる準備の順番、削ってよいこと、一般選抜との両立も順に見ます。
総合型選抜はまだ間に合う?出願期間は9月から翌年3月まで幅がある
この節の答え総合型選抜の願書の受付は2026年9月1日以降で、締切は方式によって9月から2027年3月まで幅があり、高3の秋・冬に出せる方式もあります。
総合型選抜は、詳しい書類審査と時間をかけた面接などで、志願者の適性や学ぶ意欲をみる入試です(制度の全体は「総合型選抜とは」の記事)。高3の夏・秋・冬から始めて間に合うかどうかは、志望する方式の出願期間がいつ締め切られるかで決まります。
文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」の第4の4は、総合型選抜の入学願書の受付を2026年9月1日以降1、判定結果の発表を11月1日以降と定めています。決まっているのは始まりの日で、締切の日は大学が方式ごとに決めます。
学校推薦型選抜は第4の5で、願書の受付が11月1日以降、判定結果の発表が12月1日以降です。
教科・科目の個別テスト(一般選抜の個別試験など)は2027年2月1日から3月25日までの間に行い、合格者の決定発表は3月31日までとされています(第4の2)。年明けに出願する総合型選抜は、一般選抜と同じ時期に日程が組まれます。
このサイトの総合型選抜で評定がいらない大学一覧の記事で数えると、59校のうち48校に、書類の受付が9月に始まる方式があります。一方で、同じ大学がⅡ期・Ⅲ期として11月以降にも募集する例や、共通テストの後に出願する国公立大学の方式もあります。
出願の時期は、大きく4つに分けられます。
| 出願の時期 | 方式の例(出願期間) | このグループの特徴 |
|---|---|---|
| 9月 | 武蔵野大学 Ⅰ期(2026年9月1日〜9月10日)、帝京大学 Ⅰ期(9月10日〜9月24日) 終了 | 書類の締切が夏休み明けすぐに来る。夏の間に書類を仕上げる前提 |
| 10月 | 神奈川工科大学 課題レポート方式 第2期(10月7日〜10月16日)、帝京大学 Ⅱ期(10月26日〜11月6日)、武蔵野大学 Ⅱ期(10月28日〜11月10日) 終了 | 9月に出願した方式の合格発表より前に、出願期間が始まる方式がある |
| 11月・12月 | 大正大学 Ⅱ期(11月2日〜11月10日)、岡山大学(11月4日〜11月10日)、帝京大学 Ⅲ期(11月24日〜12月7日) | 私立大学のⅡ期・Ⅲ期が中心。学校推薦型選抜(公募制)の出願と時期が重なる |
| 1月〜3月 | 国士舘大学 AO選抜Ⅲ期(2027年1月5日〜1月13日)、名古屋大学 理学部の3学科(1月19日〜1月22日)、玉川大学 Ⅲ期(2月8日〜2月18日の郵送) | 共通テストの後に出願する国公立の方式と、一般選抜と同じ時期の私立の方式 |
「終了」の印が付いた日程は、この年度の受付がすでに終わっています。次の年度の日程は、大学の公式サイトの入試情報で確認してください。
高3の夏に準備を始めると、9月に締め切る方式は書類の時間が足りないかもしれません。それでも10月以降の方式まで広げると、出願までに2〜3か月とれることがあります。
高3の11月から始める場合は、12月や年明けの方式が中心です。何月から始める時も、志望校の方式の締切を日付で並べ、残りの期間を数えることから始めます。
年間の全体の流れは総合型選抜のスケジュールの記事にまとめています。
11月・12月に出願できる総合型選抜(2027年度入試の例)
この節の答え11月・12月の出願は私立大学のⅡ期・Ⅲ期が中心で、他大学と併願できる方式と、専願や第一志望が条件の方式に分かれます。
11月・12月に出願する方式の中心は、私立大学のⅡ期・Ⅲ期です。下の図と表は、このサイトの大学別の記事で要項を読んだ大学から、出願期間が11月以降に始まる方式を、出願の早い順に並べたものです。
| 大学・方式 | 出願期間 | 試験日 | 合格発表 | 他大学との併願 |
|---|---|---|---|---|
| 大正大学 総合型選抜 Ⅱ期 併願 | 2026年11月2日〜11月10日(必着) | 11月21日 | 12月1日 | 他大学と併願できる |
| 岡山大学 総合型選抜(文・法・理・医学部保健学科・薬) | 2026年11月4日〜11月10日 | 12月5日 | 2027年2月10日 | 合格したら入学を確約(共通テストを課す) |
| 帝京平成大学 総合型選抜Ⅱ期 | 2026年11月16日〜12月4日(必着) | 12月11日・12日 | 12月15日 | 他大学と併願できる |
| 日本大学 生産工学部 第2期(授業型) | 2026年11月16日〜11月24日 | 12月5日 | 12月14日 | 第一志望・入学確約の条件なし |
| 神奈川工科大学 併願2科目方式 | 2026年11月17日〜12月4日 | 12月12日 | 12月24日 | 一般選抜を含めて他大学と併願できる |
| 帝京大学 総合型選抜Ⅲ期 | 2026年11月24日〜12月7日(必着) | 12月13日 | 12月17日 | 他大学と併願できる |
| 国士舘大学 AO選抜Ⅱ期 | 2026年11月25日〜12月3日 | 12月13日 | 12月19日 | 第一志望が条件 |
| 東洋大学 12月実施(AO型推薦・自己推薦。一部の学科) | 2026年11月27日〜12月2日(消印有効) | 12月13日 | 2027年1月8日 | 専願のみ |
| 玉川大学 Ⅱ期 | 郵送2026年11月27日〜12月3日(窓口12月4日) | 試験なし | 12月23日 | 専願 |
| 東京農業大学 生物産業学部 総合型選抜 | 2026年11月27日〜12月7日 | 12月12日 | 12月16日 | 第一志望が前提 |
| 産業能率大学 AO方式Ⅲ期(現代マネジメント学科) | 2026年12月1日〜12月16日 | 12月20日 | 12月21日 | 他大学と併願できる |
| 麗澤大学 総合型選抜 一般R日程 | 2026年12月1日〜12月21日(消印有効) | 12月25日 | 12月26日 | 専願型と併願型がある |
表の方式は、他大学と併願できるかどうかで分かれます。大正大学のⅡ期、帝京大学のⅢ期、帝京平成大学のⅡ期は、他大学と併願できます。神奈川工科大学の併願2科目方式は、一般選抜を含めて他大学と併願できる方式です。
一方、東洋大学の12月実施の入試は専願のみで、玉川大学のⅡ期も専願です。国士舘大学のAO選抜と、東京農業大学の生物産業学部の総合型選抜は、第一志望であることが前提です。
合格したら入学する方式に出すかは、ほかの入試の日程と並べて決めます。専願と併願の違いは総合型選抜の併願の記事で説明しています。
国公立大学では、岡山大学の総合型選抜(文・法・理・医学部保健学科・薬学部)が2026年11月4日〜11月10日に出願を受け付け4、12月5日に試験を行います。共通テストを課すため、合格発表は2027年2月10日です。
秋に出願しても、結果が出るのは一般選抜の時期になります。
Ⅱ期・Ⅲ期は、学部や条件がⅠ期と同じとは限らない
同じ大学のⅡ期・Ⅲ期でも、出願できる学部や条件がⅠ期と同じとは限りません。国士舘大学のAO選抜は、政経学部と21世紀アジア学部がⅣ期まで、理工・法・文学部がⅢ期まで、体育学部と経営学部はⅡ期までです。
産業能率大学のAO方式Ⅲ期は、現代マネジメント学科だけの募集です。
専願か併願かが期で変わる大学もあります。大正大学はⅠ期が専願で、Ⅱ期・Ⅲ期は他大学と併願でき、高校の推薦も要りません。
日本大学の生産工学部は、第2期(授業型)に第一志望・入学確約の条件がありません。Ⅰ期の要項だけを読んで判断せず、Ⅱ期・Ⅲ期の要項も読みます。
年明け(1月〜3月)に出願できる総合型選抜と、共通テストを使う方式
この節の答え年明けの出願には共通テスト後の国公立の方式と私立のⅢ期・Ⅳ期があり、国公立の方式は10月2日までの共通テスト出願が前提です。
年明けに出願する方式には、共通テストの後に出願する国公立大学の方式と、私立大学のⅢ期・Ⅳ期などがあります。
| 大学・方式 | 出願期間 | 試験日 | 合格発表 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 日本大学 松戸歯学部 第3期 | 2026年12月7日〜2027年1月13日 | 1月23日 | 1月29日 | 第一志望・入学確約の条件なし |
| 国士舘大学 AO選抜Ⅲ期 | 2027年1月5日〜1月13日 | 1月31日 | 2月12日 | 政経・理工・法・文・21世紀アジア学部。共通テストは使わない |
| 大阪公立大学 医学部医学科 総合型選抜 | 2027年1月18日〜1月21日 | 第2次選考 2月7日 | 2月9日 | 共通テストを使う |
| 名古屋大学 理学部 数理学科・物理学科・地球惑星科学科 総合型選抜 | 2027年1月19日〜1月22日(郵送必着) | 第2次選考 2月8日 | 2月10日 | 第1次選考は書類と共通テスト |
| 日本大学 国際関係学部 第4期 | 書類提出2027年1月25日〜1月28日、出願2月15日〜2月18日 | 2月27日 | 3月12日 | 書類の審査結果の通知を受けてから出願する。第一志望・入学確約が条件 |
| 玉川大学 Ⅲ期 | 郵送2027年2月8日〜2月18日(窓口2月19日) | 3月4日・5日(面接試験) | 3月12日 | 書類(エッセイなど)と面接。他大学と併願できる |
| 日本大学 松戸歯学部 第4期 | 2027年2月15日〜3月5日 | 3月11日 | 3月18日 | 第一志望・入学確約が条件 |
| 国士舘大学 AO選抜Ⅳ期 | 2027年2月16日〜2月19日 | 3月2日 | 3月8日 | 政経学部・21世紀アジア学部だけ |
大阪公立大学の医学部医学科と、名古屋大学の理学部(数理学科・物理学科・地球惑星科学科)は、共通テストの後に出願する総合型選抜です。大阪公立大学の医学科は、共通テスト825点を含む1,025点で判定します。
名古屋大学のこの3学科は、第1次選考を書類と共通テストで行います。
共通テストを使う方式を受けるには、共通テストそのものに出願している必要があります。大学入試センター「令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項」は、出願の期間を2026年9月15日から10月2日まで2と定めています。
高3の秋に総合型選抜を考え始めた時も、共通テストに出願していれば、年明けの国公立の方式が選択肢に入ります。
私立大学では、国士舘大学がAO選抜Ⅲ期の試験を2027年1月31日9、Ⅳ期の試験を3月2日に行います。Ⅲ期は、同じ大学の前期選抜・デリバリー選抜と併願すると、検定料40,000円で2受験以上(最大13受験)できます。
日本大学の松戸歯学部は第4期の出願期間が2027年3月5日まで6あり、玉川大学はⅢ期を2027年2月に出願する日程です11。
年明けの方式は、手続きの形がほかの期と違うことがあります。日本大学の国際関係学部 第4期は、書類を先に提出し、審査結果の通知を受けてから出願します。
書類の提出が2027年1月25日〜1月28日なので、出願期間の初日より2週間以上前に書類を仕上げることになります。
間に合うかを分ける条件:評定・資格・共通テスト・専願か併願か
この節の答え評定や実績の条件は高3の秋から変えにくく、共通テストの出願と専願か併願かの選び方を、準備より先に要項で見ておきます。
準備の時間より先に、出願できるかどうかを決める条件があります。高3の秋から変えにくいものと、自分で選べるものに分けて見ます。
| 条件 | 高3の秋から変えられるか | 要項で見る所 |
|---|---|---|
| 評定(学習成績の状況)の基準 | 変えにくい。調査書に載る成績で判断される | 出願資格 |
| 英語などの資格・検定の基準 | 出願の締切までに結果と証明書がそろう試験なら間に合う | 出願資格・提出書類 |
| 共通テストを課すか | 共通テストの出願期間(2026年9月15日〜10月2日)を過ぎると変えられない。出願済みなら受けられる 終了 | 選考方法 |
| 専願・第一志望か、併願できるか | 自分で選べる。ほかの入試の日程と並べて決める | 出願資格・入学手続 |
| 大会の成績などの実績 | 変えにくい。出願資格に入っている方式だけの条件 | 出願資格 |
評定や資格の基準がない方式は、総合型選抜で評定がいらない大学一覧の記事に大学ごとにまとめています。倍率や併願の条件から方式を比べる時は、総合型選抜で受かりやすい大学の記事も使えます。
英語資格の受験時期の条件は総合型選抜の英検の記事で説明しています。
高校に頼む書類は、書き始めと同じ週に頼む
総合型選抜でも、出身高校が作る調査書を出願書類に入れる方式があります。調査書は自分では作れないので、出願先を決めたら担任の先生に早めに頼みます。発行の頼み方は調査書とはの記事にあります。
総合型選抜には、学校長の推薦が要らない方式もあります。学校推薦型選抜(公募制)に切り替える場合は学校長の推薦書が要るので、受けるかもしれない段階で先生に伝えておきます。
準備の順番:志望理由書、活動報告書、小論文、面接
この節の答え実施要項が本人の書く資料と面接による評価を求めているため、志望理由書を土台に活動報告書、小論文、面接の順で進めます。
期間が短い時ほど、手を付ける順番が大切です。この記事では、志望理由書、活動報告書、小論文、面接の順に進める形をとります。
実施要項は準備の順番までは決めていません。実施要項が総合型選抜に求めている評価の材料をもとに、志望理由書を土台に置く順にしています。
文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」の第3の1(2)は、志願者本人が記載する資料を評価に活用するよう大学に求めています。その資料の例が、活動報告書、大学入学希望理由書(多くの大学でいう志望理由書)、学修計画書です。
あわせて、志望する学問分野への意欲や適性をみる面接による評価を求めています。さらに、教科・科目のテスト、共通テスト、小論文等、資格・検定の成績のうち、少なくとも一つを使うことも求めています。
ただし、方式によっては面接がなく、玉川大学のⅡ期は書類だけで選考します。
志望理由書を最初に置くのは、ほかの準備の土台になるからです。実施要項の第6の5(2)は、大学入学希望理由書や学修計画書に、入学希望理由、入学後に学びたい内容・計画、大学卒業後を見据えた目標などを書かせるとしています。
この筋が決まると、活動報告書で選ぶ活動や、小論文で練習する分野も決まります。書き方は志望理由書の書き方の記事にあります。
活動報告書は、志望理由書の次に書きます。第6の5(1)が挙げる内容は、総合的な探究の時間などの課題研究や、生徒会・部活動・ボランティアなど学校の内外の活動です。
これまでの活動から志望理由書の筋に合うものを選び、何を学んだかを書きます(活動報告書の書き方)。書く材料が少ない時は活動報告書に書くことがない時の対処法の記事が参考になります。
小論文を課す方式では、書類と並行して練習を始めます。小論文だけの練習量の目安と、残り1か月・2週間の計画は小論文対策はいつからの記事にまとめています。
面接は順番の最後ですが、後回しにするという意味ではありません。面接は書類を読んだ面接官と話す場なので、書類ができた所から内容を自分の言葉で説明する練習をします。
質問の例は総合型選抜の面接の記事にあります。
残り3か月・2か月・1か月でできる準備
この節の答え出願の締切から試験日まで4日の方式もあるので、書類と並行して小論文と面接の練習を進める計画にします。
ここでいう残りの期間は、出願の締切までの期間です。書類は締切までに仕上げ、小論文と面接の練習は試験日まで続けます。準備を始める時期と出願の時期を並べると、残りの期間は次のようになります。
| 準備を始める時期 | 11月上旬に締め切る方式 | 12月上旬に締め切る方式 | 1月中旬に締め切る方式 |
|---|---|---|---|
| 高3の8月初め | 約3か月 | 約4か月 | 約5か月半 |
| 高3の9月初め | 約2か月 | 約3か月 | 約4か月半 |
| 高3の10月初め | 約1か月 | 約2か月 | 約3か月半 |
| 高3の11月初め | — | 約1か月 | 約2か月半 |
出願から試験日までの間が短い方式もあります。11月・12月に出願する表の方式のうち試験のある11方式では、出願の締切から試験日まで4日〜25日でした。
産業能率大学のAO方式Ⅲ期と麗澤大学の一般R日程は4日、帝京大学のⅢ期は6日です。面接と小論文の練習は、出願の後ではなく、書類と並行して始めます。
残り3か月の計画(例:8月に始めて11月上旬に出願)
| 期間 | 書類 | 小論文・面接 |
|---|---|---|
| 1〜2週目 | 要項を読み、出願する方式を2〜3つに絞る。志望学部の授業やカリキュラムを調べ、志望理由書の材料を書き出す | 小論文の有無と形式(字数・時間)を、要項と過去の出題で見る |
| 3〜6週目 | 志望理由書の初稿を書き、先生に読んでもらって書き直す。これを2〜3回くり返す | 小論文は週に1本書き、添削を受けて書き直す |
| 7〜9週目 | 活動報告書などほかの書類を書く。調査書を高校に頼む | 書類ができた所から、面接の想定問答を作る |
| 10〜12週目 | 書類を清書し、出願の手続きをする | 時間を測った小論文と、声に出す面接の練習を続ける |
3か月あれば、志望理由書を何度か書き直す時間がとれます。大切なのは、初稿を早く書き上げて人に読んでもらうことです。先生への頼み方は志望理由書の添削を先生に頼む方法の記事にあります。
残り2か月の計画(例:9月に始めて11月上旬に出願)
| 期間 | 書類 | 小論文・面接 |
|---|---|---|
| 1週目 | 要項を読み、方式を2つほどに絞る。志望理由書の材料を書き出す | 小論文の形式を見る |
| 2〜4週目 | 志望理由書の初稿を書き、2回を目安に書き直す | 時間を測らずに1本書き、構成の型を決める |
| 5〜6週目 | 活動報告書などを書き、調査書を頼む | 小論文を週に1本書く。面接の想定問答を作り始める |
| 7〜8週目 | 清書と出願の手続き | 時間を測った小論文と面接の練習 |
2か月では、受ける方式を絞ることが前提です。出願書類の様式や字数は大学ごとに違うため、方式が増えるほど書く量が増え、1つ当たりの書き直しの回数が減ります。
残り1か月の計画(例:10月に始めて11月上旬に出願、11月に始めて12月上旬に出願)
| 期間 | 書類 | 小論文・面接 |
|---|---|---|
| 1週目 | 要項を読み、方式を1つか2つに決める。志望理由書は構成のメモ(学びたいこと・きっかけ・入学後・卒業後)を作る | 小論文があれば形式を見る |
| 2週目 | 志望理由書の初稿を書き、すぐに読んでもらう。調査書を高校に頼む | 小論文を1本書き、添削を受ける |
| 3週目 | 志望理由書を書き直し、活動報告書などを書く | 面接の想定問答を作る |
| 4週目 | 清書と出願の手続き | 小論文と面接を本番の形で練習する |
1か月では、志望理由書の書き直しは1〜2回になりがちです。構成のメモの段階で先生に見てもらうと、初稿を大きく書き直す手間を減らせます。
1か月の中での小論文の練習の組み方は、小論文対策はいつからの記事の残り1か月の計画を使えます。
間に合わせるために削ってよいこと・削ってはいけないこと
この節の答え受ける方式の数と新しい活動づくりは削り、要項の読み込み、志望理由書の書き直し、面接の練習、教科の勉強は残します。
期間が短い時は、全部を同じ重さで進めることはできません。削る所と残す所を先に決めておくと、迷う時間が減ります。
| 区分 | 内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 削ってよい | 受ける方式の数(2〜3つに絞る) | 書類の様式が大学ごとに違い、方式を増やすほど1つ当たりの書き直しが減る |
| 削ってよい | 新しい活動を急いで始めること | 出願までの短い期間では、活動報告書に書ける中身になりにくい |
| 削ってよい | 書類の見た目の工夫や、字数を埋めるための言葉 | 指定の様式と字数の中で、志望の理由と学びの筋が通っていればよい |
| 削ってよい | 志望しない大学の細かい情報集め | 志望する方式の要項と、その学部の授業を調べる時間に回す |
| 削ってはいけない | 要項の読み込み(出願資格・提出書類・締切) | 条件を1つ見落とすと、書類が整っても出願できない |
| 削ってはいけない | 志望理由書の書き直し | ほかの書類も面接の質問も、この書類が土台になる |
| 削ってはいけない | 面接を声に出して練習すること | 多くの方式で面接がある。書類だけの方式(玉川大学のⅡ期など)でも、Ⅲ期や他大学に切り替える時に要る |
| 削ってはいけない | 一般選抜などの教科の勉強 | 不合格の場合や、共通テストを使う方式に備える |
削ってよいことの中心は、受ける方式の数です。2〜3つに絞れば、それぞれの志望理由書を書き直す時間がとれます。
活動報告書の材料が少ないと感じても、高3の秋に新しい活動を始めるより、これまでの授業や探究、部活動を掘り下げるほうが書類にしやすくなります。
削ってはいけないことの1つ目は、要項を読むことです。締切が必着か消印有効か、Web出願の登録と書類の郵送の締切が同じかなど、方式ごとに細かな違いがあります。
たとえば産業能率大学は、締切日の出願登録が16:59まで、検定料の納入が17:29までです。
志望理由書を使い回す時に気をつけること
短い期間で複数の方式に出す時は、志望理由書を使い回したくなります。ただ、大学ごとに学部の授業や求める学生像が違い、字数や設問も違います。
共通にできるのは、きっかけや自分の経験の部分です。入学後に学びたいことと、その大学を選ぶ理由は、大学ごとに書き直します。
帝京大学の要項は、同じ学部・学科・コースに再出願する場合も志望理由を入力し直すとしています。
前の期で不合格だった時、次の期の出願に間に合うか
この節の答え前の期の合格発表と次の期の出願期間が重なる方式があり、発表を待つ間に次の期の書類を準備しておくと間に合わせやすくなります。
前の期の合格発表と次の期の出願期間が重なる方式があります。たとえば帝京大学は、Ⅱ期の出願期間が2026年10月26日〜11月6日で、Ⅰ期の合格発表(11月2日)からⅡ期の締切8まで4日です。
発表を待つ間に次の期の書類を準備しておくと、間に合わせやすくなります(不合格の後の出願先と期限は推薦入試で不合格になったらの記事)。
一般選抜との両立:秋・冬に総合型選抜を受ける時
この節の答え11月・12月の方式の多くは12月中に発表があり、共通テストは2027年1月16日・17日なので、教科の勉強を止めずに進めます。
秋・冬に総合型選抜を受ける時は、一般選抜の準備と時期が重なります。実施要項の第4は、共通テストの本試験を2027年1月16日・17日と定めています。
教科・科目の個別テスト(一般選抜の個別試験など)は、2月1日から3月25日までの間に行います。
11月・12月に出願する表の12方式のうち、10方式は12月中に合格発表があります。発表から共通テストまでは1か月ほどなので、出願から試験までの間も教科の勉強を止めないことが前提になります。
専願の方式で合格すれば、一般選抜は受けずに入学します。併願できる方式で合格した場合は、入学手続の締切と一般選抜の日程を並べます。
神奈川工科大学の併願2科目方式は、入学1次手続きの締切が2027年1月8日7、延納者の2次手続きの締切が3月12日です。入学金を納める時期は大学ごとに違うので、要項の入学手続の欄を読みます(くわしくは総合型選抜の併願の記事)。
この記事の例では、共通テストを使う国公立大学の総合型選抜は、合格発表が2月です。大阪公立大学の医学科は2月9日、岡山大学と名古屋大学の理学部の3学科は2月10日です。
一般選抜の出願の締切がこの発表より前になることがあるため、結果を待たずに一般選抜の出願先も決めておきます。名古屋大学の例は総合型選抜のスケジュールの記事で説明しています。
よくある質問
- Q. 高3の9月から総合型選抜の準備を始めても間に合いますか?
- A. 方式によります。9月上旬に締め切る方式は難しくても、11月・12月に出願する私立大学のⅡ期・Ⅲ期や、年明けに出願する方式なら、2〜3か月の準備期間をとれます。2027年度入試では、帝京大学のⅢ期が2026年11月24日〜12月7日、国士舘大学のAO選抜Ⅱ期が11月25日〜12月3日です。評定や資格の条件を満たしているかを先に見ます。
- Q. 12月以降や年明けに出願できる総合型選抜はありますか?
- A. あります。2027年度入試では、産業能率大学のAO方式Ⅲ期(2026年12月1日〜12月16日)、麗澤大学の総合型選抜 一般R日程(12月1日〜12月21日)、国士舘大学のAO選抜Ⅲ期(2027年1月5日〜1月13日)とⅣ期(2月16日〜2月19日)、玉川大学のⅢ期(2月8日〜2月18日の郵送)などです。学部が限られる期もあるので、志望学部が対象かを要項で見ます。
- Q. 国公立大学にも、11月以降に出願する総合型選抜はありますか?
- A. あります。岡山大学の総合型選抜は2026年11月4日〜11月10日、大阪公立大学の医学部医学科は2027年1月18日〜1月21日、名古屋大学の理学部の3学科は1月19日〜1月22日が出願期間です。どれも共通テストを使うので、共通テストに出願していること(出願期間は2026年9月15日〜10月2日)が前提です。
- Q. Ⅱ期・Ⅲ期は、Ⅰ期より合格しにくいですか?
- A. 期の番号だけでは決まりません。大学によって、期ごとに選考方法や募集する学部、専願か併願かが違うからです。2026年度の結果で期を比べた例は、このサイトの「総合型選抜で受かりやすい大学」の記事にあります。
- Q. 志望理由書は、何日あれば書けますか?
- A. 決まった日数の目安はありません。この記事の計画では、残り1か月なら最初の2週間で構成のメモと初稿まで進め、残りで書き直しと清書をします。初稿を早く人に読んでもらい、書き直しの回数をとることが大切です。
- Q. 浪人生(既卒生)でも、冬に出願する総合型選抜を受けられますか?
- A. 出願資格の卒業年の条件しだいです。たとえば大阪公立大学の医学部医学科(総合型選抜)は、2025年4月以降に卒業した人と2027年3月卒業見込みの人が対象です。玉川大学のⅢ期は既卒生も出願できます。既卒の人の出願条件は、このサイトの「浪人生の総合型選抜」の記事にまとめています。
まとめ
総合型選抜の入学願書の受付は2026年9月1日以降に始まり、締切は方式によって9月から2027年3月まで幅があります。高3の夏・秋・冬から準備する時は、志望校の方式の締切を並べて残りの期間を数え、評定・資格・共通テスト・専願か併願かの条件を先に見ます。
準備は志望理由書から始め、受ける方式の数を絞り、要項の読み込み・書き直し・面接の練習・教科の勉強は削らずに進めます。
東京修学館では、家近亮子学長が、残りの期間に合わせた出願先の絞り込みと、志望理由書・面接の準備を無料相談(60分)でお手伝いしています。
参考資料
この記事は次の公式資料をもとに書いています。数字や日程は必ず最新の要項で確かめてください。
- 令和9年度大学入学者選抜実施要項
- 令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項
- 2027年度 総合型選抜 Ⅱ期 併願・Ⅲ期 併願 学生募集要項
- 2027年度 総合型選抜学生募集要項
- 2027年度 入学者選抜要項(学部)
- 入試ガイド「2027年度 総合型選抜」(実施学部一覧と学部別概要)
- 2027年度 募集要項(総合型選抜・学校推薦型選抜)
- 入学試験要項2027 総合型選抜・学校推薦型選抜・広域多摩地域密着型奨学選抜・奨学特待生選抜
- 令和9年度(2027年度)入学者選抜要項
- 2027年度 総合型選抜・学校推薦型選抜 入学試験要項(公募制・専願)
- 2027年度 入学試験要項【総合型入学審査(Ⅲ期)】
- 2027年度 総合型選抜 生物産業学部 募集要項
- 2027年度 入学者選抜要項 総合型選抜・学校推薦型選抜
- 2027年度 総合型選抜要項(全学部共通型・学部特色型・課外活動型)
- 2027年度 入学者選抜要項
- 令和9(2027)年度 名古屋大学 総合型選抜学生募集要項
- 2027(令和9)年度 入学試験要項
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慶應義塾大学博士・敬愛大学特任名誉教授の家近亮子学長が、あなたの志望校選びと総合型選抜対策を直接アドバイスします。
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