志望理由書の締め方|5つの型と例文、終わり方のNGと字数別の長さ【学長監修】

志望理由書の締め方 受験の知識

最終更新: 2026-10-09 / 監修: 家近亮子(東京修学館 学長) / 出典: 文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(令和8年5月27日付け通知)、各大学の2027年度入試の募集要項

志望理由書の締め方は、読む人が最後に目にする部分です。この記事では、最後の段落の書き方に絞り、5つの型と例文、字数別の長さ、避けたい終わり方の直し方を整理します。「以上」や「よろしくお願いします」を書くかどうか、締めと面接の関係、指定校推薦や校内選考での締め方もまとめました。締めに迷ったら、書き出しの言葉に戻る、本文で書いた学びを一言でまとめる、卒業後の目標で言い切る、の2〜3文で組み立てます。全体の構成と800字の例文は、親記事の志望理由書の書き方で説明しています。

志望理由書の締め方の役割

志望理由書の締め方 要点
締めの役割
学びと将来を結ぶ
書き出しで示した立場に戻って終える
締めの型
5つ
決意・将来像・貢献・学びの計画・問いに戻る
締めの長さ
1.5〜2割
800字なら120〜160字
書かないこと
新しい話
経験や実績を足さない
長さの約2割は親記事「志望理由書の書き方」の字数別の配分、約1.5割はこの記事の目安

志望理由書の締めは、最後の段落のことです。本文で書いてきた理由をまとめ、大学で学ぶことと卒業後の目標を結んで終えます。読む人が最後に読む部分なので、印象に残りやすい部分です。

実施要項の定め(第6の5(2))

大学入学希望理由書や学修計画書には、各大学が、入学志願者に「入学希望理由や入学後に学びたい内容・計画、大学卒業後を見据えた目標等」を記載させるとされています。

出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(令和8年5月27日付け通知)

親記事の構成では、入学後の計画は本文の「この大学・学部で学びたいこと」で書き、最後の部分は「将来の目標」です。この記事では、締めの中心を卒業後の目標と考えます。入学後の学びは、本文で書いたものを一言でまとめ直し、目標と結んで終えます。

志望理由書の締めで伝えること
締めの働き書くこと書き方の例
書き出しの立場に戻る書き出しで示した学びたいこと・問い「冒頭に書いた〜という問いに、」
大学で学ぶことをまとめる本文で書いた学びを一言で「貴学〇〇学部で学ぶ〜を生かし、」
卒業後の目標と結ぶ誰のどんな課題に、どんな立場で関わるか「卒業後は〜として、〜に携わります」
意思を示して終える入学後に取り組むことを言い切る「〜に取り組みます」「〜を目指します」
書き方の例は説明のための例。4つすべてを入れる必要はなく、字数に合わせて選ぶ

締めは、書き出しと対になる部分です。書き出しで使った言葉を締めでもう一度使うと、最初と最後がつながります。書き出しの型ごとに合わせやすい締めは、志望理由書の書き出しで表にしています。

締め方の5つの型と例文

締め方は、最後の段落の中心に何を置くかで5つの型に分けられます。親記事の志望理由書の書き方では、将来の目標で結ぶ、入学後の計画で結ぶ、冒頭の問いに戻る、の3つの型を挙げています。この記事では、将来の目標で結ぶ型を「将来像で結ぶ型」と「貢献型」に分け、入学後の決意を言い切る「決意型」を加えました。書き出しの「将来像型」と区別するため、締めでは「将来像で結ぶ型」と呼びます。

志望理由書の締め方 5つの型の比べ方
型締めの中心に置くもの親記事の3つの型との対応向いている場合気をつけること
決意型入学後に取り組む課題を言い切る入学後の計画で結ぶ に近い設問が入学後の学びを中心に聞いている場合「頑張ります」だけで終わらせない
将来像で結ぶ型卒業後の職業や立場将来の目標で結ぶ医療・教育など、職業と学部が結びつく場合職業の名前だけで終わらせない
貢献型誰のどんな課題に関わるか将来の目標で結ぶ社会の課題から関心が生まれた場合「社会に貢献したい」で終わらせない
学びの計画型学年ごとの学びの計画入学後の計画で結ぶ将来の職業をまだ絞っていない場合授業やゼミの名前は公式サイトで確かめる
問いに戻る型書き出しの問いへの答えの出し方冒頭の問いに戻る問い型・経験型で書き始めた場合書き出しの問いを言い換えすぎない
型の名前はこの記事での呼び方。決意型と学びの計画型では、卒業後の目標は短く添えるか省いてもよい

型ごとの締めの例文

学部系統を変えて、5つの型の締めを書いた例です。いずれも説明のための創作で、800字前後の志望理由書の最後の段落を想定しています。

例|決意型・理学部生物学科(107字)

私は貴学理学部生物学科で、海岸で拾ったマイクロプラスチックの調査から生まれた問いに、実験と野外調査の方法で答えを出します。高校では数えることで終わった観察を、原因を確かめる研究に進めることが、入学後の私の決意です。

想定:海岸のマイクロプラスチックを数えた課題研究から関心を持った受験生。

例|将来像で結ぶ型・看護学部(106字)

卒業後は、市町村の保健師として、初めての子育てで孤立しがちな親子を、妊娠中から訪ねて支えたいと考えています。貴学看護学部で学ぶ公衆衛生看護と母子保健の方法を、地域の親子が安心して暮らせる仕組みづくりに生かします。

想定:地域の子育て広場でボランティアをした経験から関心を持った受験生。

例|貢献型・社会福祉学部(105字)

家族の世話を担う中高生が、学校や地域で早く相談できる仕組みをつくることが私の目標です。貴学社会福祉学部で学ぶソーシャルワークの方法を生かし、卒業後は自治体の福祉職として、学校と福祉の窓口をつなぐ役割を担います。

想定:家族の世話を担う同級生がいたことから関心を持った受験生。

例|学びの計画型・情報学部(105字)

入学後は、1年次にプログラミングと統計の基礎を固め、2年次の演習で動画データの扱い方を学びます。3年次からは研究室に所属し、運動部の練習の動画から、けがにつながりやすい動きを見つける仕組みづくりに取り組みます。

想定:所属する運動部でけがが続いたことから関心を持った受験生。

例|問いに戻る型・文学部地理学科(111字)

なぜ私の町には、川がないのに「川」のつく地名が多いのか。この問いに、貴学文学部地理学科で古地図と地形を読む方法を学び、自分の手で答えを出します。その答えを、町の成り立ちを知る手がかりとして、地域の人に伝えることが目標です。

想定:地元の地名の由来を調べた探究学習から関心を持った受験生。

5つの例は、どれも大学で学ぶ中身が入っています。決意型と学びの計画型は入学後に重心を置き、卒業後の目標は短く添えるか省いています。将来像で結ぶ型と貢献型は、卒業後に誰のどんな課題に関わるかに重心を置いています。問いに戻る型は、書き出しの問いのキーワードを同じ言葉で使い、そこに大学での学びを足して答えの出し方を示しています。

型を選ぶ手順

志望理由書の締め方の型を選ぶ手順
1
設問を確かめる
設問が「入学後」「将来」を聞いている場合は、その問いに答える型を優先する
2
書き出しの型を確かめる
問い型・経験型で書き始めたら、問いに戻る型が候補
3
将来の目標の決まり具合を確かめる
職業まで決まっていれば将来像で結ぶ型、関わりたい課題が先にあれば貢献型、まだ絞れていなければ学びの計画型
4
字数を確かめる
短い指定では決意型か将来像で結ぶ型の1〜2文。長い指定では計画と目標の両方を書ける
5
2通り書いて比べる
候補の2つの型で書き、書き出しとのつながりが強いほうを選ぶ

型は組み合わせてもかまいません。学びの計画を書いた後に将来像で結ぶ、問いに戻った後に貢献したい相手を書く、といった形です。学部系統ごとの書き方の筋は、志望理由書の例文の学部別の例文でも確かめられます。

字数別の締めの長さ

締めの長さは、全体の字数で変わります。親記事の字数別の配分では、最後の「将来の目標」の部分を全体の約2割としています。親記事の800字の例文でも、最後の段落は125字で、全体の約1.6割です。この記事では、短めにまとめる場合の目安を約1.5割とします。1.5割ほどあれば、学びと将来を結ぶ文まで書けます。

志望理由書の字数別 締めの字数の目安
この記事の短めの目安(約1.5割)親記事の配分(約2割)
400字
60字
80字
600字
90字
120字
800字
120字
160字
1,200字
180字
250字
2,000字
300字
400字
約2割は親記事「志望理由書の書き方」の配分、約1.5割はこの記事の目安。1,200字は親記事の配分(250字)に合わせた。大学の設問や様式の指定が優先
全体の字数締めの字数の目安文の数締めに入れるもの
400字60〜80字(1文・50字前後でも可)1〜2文大学で学ぶことと卒業後の目標
600字90〜120字2文大学で学ぶこと、卒業後の目標
800字120〜160字2〜3文書き出しへの戻り、大学で学ぶこと、卒業後の目標
1,200字180〜250字3〜4文上に加えて、本文で書いた入学後の計画を一言でまとめ直す
2,000字300〜400字5〜7文上に加えて、目標に向けて本文で書いた取り組みをまとめ直す

400字前後の短い指定では、卒業後の目標を1文・50字前後で書いて締める形もあります。文の数は、一文を60字前後までとした場合の目安です。2割を大きく超えると、本文の中心である「この大学・学部で学びたいこと」に使う字数が減ります。反対に、1文だけで終えると、学びと将来のどちらかが抜けやすくなります。

大学の字数の指定に当てはめる

2027年度入試(2027年4月入学)の募集要項にある志望理由書の字数に、この目安を当てはめると次のようになります。締めの目安は、字数の上限(「程度」の指定は、指定の字数)から計算した値です。1,200字の行は、親記事の配分(250字)に合わせています。

大学・学部(方式)志望理由書の字数締めの目安(1.5〜2割)
学習院大学 経済学部(学校推薦型選抜・公募制)300〜400字60〜80字
法政大学 理工学部(公募推薦)400〜600字・自筆90〜120字
慶應義塾大学 法学部(FIT入試)800字以内・自筆120〜160字
お茶の水女子大学(総合型選抜)1,200字以内・自筆180〜250字
大阪大学 医学部医学科(学校推薦型選抜)1,600字以内240〜320字
立教大学 文学部など(自由選抜入試)2,000字程度300〜400字

字数や設問は、出願する年度の募集要項で確かめてください。設問が複数に分かれている様式では、最後の設問への答えが締めの役割を持ちます。その場合も、最後の1〜2文で大学での学びと目標を結ぶと、全体がまとまります。

短い指定と長い指定の締めの例

例|400字の指定(2文)(73字)

貴学薬学部で薬の飲み合わせを学び、高齢者の服薬の相談に乗れる力を身につけます。卒業後は地域の薬局の薬剤師として、通院が難しい人の暮らしを支えます。

例|2,000字の指定の締めの一部(3文)(179字)

本文に書いたとおり、化学と生物学の基礎から臨床に近い研究室での研究まで、貴学で学ぶことはすべて、飲み合わせによる副作用を防ぐという一つの目標につながっています。地元の薬局の健康相談で始めた聞き取りも、在学中に続け、高齢者がどんな場面で薬に困るのかを確かめます。こうした学びと聞き取りを重ね、卒業後は地域の薬局の薬剤師として、通院が難しい人の暮らしを支えます。

2,000字ほどの長い指定では、本文で書いた学年ごとの計画や大学の外での取り組みを、締めでまとめ直すことができます。ただし、締めで初めて出てくる経験を足すのではなく、本文で書いたことの延長として書きます。

締めの組み立て方(3つの要素の順番)

締めの段落は、書き出しの言葉に戻る、大学で学ぶことをまとめ直す、卒業後の目標につなぐ、の順に書くと流れが自然です。800字前後の志望理由書なら、それぞれを1文ずつ、合わせて2〜3文にします。

志望理由書の締めの段落を組み立てる順番
1
書き出しの言葉に戻る
キーワードは書き出しと同じ言葉を使い、文は大学での学びを経た形に言い直す
2
大学で学ぶことをまとめ直す
本文で書いた学部の学びを一言でまとめる。新しい授業名は出さない
3
卒業後の目標につなぐ
誰のどんな課題に、どんな立場で関わるかを書く
4
言い切って終える
「〜に取り組みます」「〜を目指します」と言い切る。あいさつは書かない
字数が短い場合は、1つ目を省いて2つ目と3つ目を1文ずつにしてもよい

例|環境学部・800字前後の締め・問いに戻る型と将来像で結ぶ型の組み合わせ(160字)

放置された竹林を地域の資源に変えられないかという問いは、調べるほど、一つの分野だけでは答えられないと分かりました。

そこで貴学環境学部で、森林の生態と地域の合意づくりの両方を学び、この問いに自分なりの答えを出します。

卒業後は森林組合などで、竹林を手入れする人と竹を使いたい人をつなぎ、ふるさとの山を次の世代に引き継ぎます。

文役割字数
1文目書き出しの言葉に戻る57字
2文目大学で学ぶことをまとめ直す50字
3文目卒業後の目標につなぐ53字
合計160字

1文目は、書き出しの問いのキーワード(竹林・地域の資源)を同じ言葉で使いながら、本文で調べて分かったことを経た形に言い直しています。2文目で学部の学びをまとめ、3文目で卒業後の立場と関わる相手を示しました。キーワードは同じ言葉、文は言い直す、と分けて考えると、同じ話の繰り返しに見えません。

締めで使う言葉は、本文で使った言葉と同じにします。本文で「森林の生態」と書いたのに締めで「環境問題」と言い換えると、別の話に見えることがあります。

避けたい締め(NG例)と直し方

親記事の志望理由書の書き方では、避けたい締めを3つ挙げています。「精一杯努力します」のような意気込みだけの締め、「社会に貢献できる人間になりたい」のような誰にでも当てはまる締め、「よろしくお願いいたします」のようなあいさつの締めです。ここでは、それ以外によく見られる形と直し方をまとめます。

志望理由書の避けたい締めと直し方
避けたい締め伝わらない理由直し方
「頑張ります」「努力します」だけで終わる何に取り組むのかが分からない入学後に取り組むことと、卒業後の目標を具体的に書く
最後に新しい経験や実績を出す本文とのつながりが切れ、まとめにならない新しい話は本文に移すか削り、書き出しの問いに戻る
大学をほめるだけで終わる大学の説明で、自分が何をするかがないその環境で自分が何を学び、何に生かすかを書く
謙遜しすぎる(「未熟ですが」「もし入学を許していただけるなら」)志望の意思が弱く見える足りない点は、大学で学ぶ理由として前向きに書く
本文をそのまま繰り返す字数を使うだけで、新しい情報がない本文の学びを一言でまとめ、目標につなぐ
締めが長く、2割を大きく超える学びたいことに使う字数が減る目標と学びを結ぶ文だけを残す
「〜と思います」で終わる意思が弱く見える「〜します」「〜を目指します」と言い切る

直す前と直した後の例

4つの締めを、直す前と直した後で並べます。いずれも説明のための創作です。

直す前|「頑張ります」だけで終わる(55字)

貴学に入学できましたら、何事にも全力で頑張ります。4年間しっかり勉強し、充実した大学生活を送りたいと思います。

直した後(110字)

入学後は、1年次の基礎演習で食品の成分を分析する方法を身につけ、3年次からは研究室で、地元の柑橘の皮を食品に生かす研究に取り組みます。卒業後は食品メーカーの開発職として、捨てられている素材を商品に変えることを目指します。

直す前|最後に新しい話を出す(70字)

また、高校2年の夏には地域の清掃活動に参加し、道に落ちているごみの多さに驚きました。環境問題についても、貴学で考えを深めたいと考えています。

直した後(90字)

冒頭に書いた、商品の値段はなぜ店によって違うのかという問いに、貴学経済学部で学ぶ価格の理論と統計の方法で答えを出します。その力を、地域の小売店が値段を決める時の手助けに生かします。

直す前|大学をほめるだけで終わる(70字)

貴学は充実した研究設備と優れた教授陣を誇り、多くの卒業生が社会で活躍しています。このような素晴らしい環境で学べることを、心から願っています。

直した後(101字)

貴学工学部の、1年次から実験装置に触れられる授業で、太陽光パネルの発電量が汚れでどれだけ落ちるかを確かめたいと考えています。卒業後は、パネルを長く使い続けるための保守の技術を開発する技術者を目指します。

直す前|謙遜しすぎる(65字)

私はまだ未熟で、知識も経験も足りない人間ですが、もし入学を許していただけるのであれば、少しでも成長できるよう努力したいと思います。

直した後(121字)

高校の探究学習で調べた範囲では、子どもの言葉の発達に家庭での会話がどう関わるのかまでは分かりませんでした。貴学教育学部で発達心理学の方法を学び、この点を自分で確かめます。卒業後は小学校の教員として、保護者と協力して子どもの言葉の力を育てます。

直した後の締めは、どれも大学で学ぶ中身と、学んだことを何に生かすかが入っていて、最後の文を言い切っています。謙遜しすぎた締めは、「足りない」と書く代わりに、高校の学びでは分からなかった点を挙げ、それを大学で確かめる理由に変えました。

「以上です」「よろしくお願いします」は要るか

志望理由書は手紙ではなく、自分の考えを伝える書類です。最後にあいさつやお礼の言葉を書く必要はありません。大学や高校から特に指示がなければ、最後の文は、学びと目標を言い切る文で終えます。

最後の言葉書くか理由と代わりに書くこと
「以上です」「以上」指示がなければ書かなくてかまいません書かなくても文章は終わる。字数に数えられる様式では、その字数を最後の一文にあてる
「よろしくお願いいたします」書かなくてかまいません手紙のあいさつで、内容がない(親記事と同じ)
「ありがとうございました」「お読みいただき…」書かなくてかまいません読む人へのお礼は、書類の中身にならない
「ぜひ入学させてください」「合格させてください」書かなくてかまいませんお願いの言葉より、入学後に何をするかで意思を示す
「敬具」など手紙の結びの言葉書かなくてかまいません志望理由書は手紙の形式ではない
「貴学への入学を強く希望します」書いてもよい最後の文にはせず、学びと目標を書く前に置く。最後は学びと目標を言い切る文で終える

「以上」は、様式や高校の指示で書くように言われている場合だけ書きます。Web出願の入力欄やマス目のある用紙では、こうした言葉も字数に入ります。最後の数文字まで、学びと目標を伝えることに使うほうが、読む人に多くが伝わります。

締めに書いたことは面接で聞かれやすい

文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」は、総合型選抜では面接(プレゼンテーションや口頭試問などを含む)による評価を必ず行うとしています(第3の1(2)②)。また、総合型選抜や学校推薦型選抜では、本人が記載する資料を、プレゼンテーションなどによって積極的に活用するとしています(第6の5(3))。

志望理由書は面接で質問のもとになります。なかでも締めに書いた将来の目標や入学後の計画は、「具体的には」「なぜ」と深く聞かれやすい部分です。締めには、面接で自分の言葉で説明できることだけを書きます。

志望理由書の締めの内容と面接で聞かれやすい質問
締めに書いたこと聞かれやすい質問の例準備すること
卒業後の職業や立場なぜその仕事なのですか。ほかの学部からでも目指せませんか職業を選んだ理由と、この学部で学ぶ必要を説明できるようにする
入学後の計画、授業やゼミその授業で具体的に何を学びたいですか授業の内容を大学の公式サイトやシラバス(授業計画)で確かめる
書き出しの問いへの答えその問いについて、いまどんな考えを持っていますか調べたことと、自分の仮説を話せるようにする
貢献したい相手や課題その課題について、どんな取り組みがあるか知っていますかすでにある取り組みを一つ以上調べておく
入学後の決意入学までの期間に何をしますか入学前に取り組むことを一つ決めておく
質問は説明のための例。面接の形式や時間は大学ごとに違う

面接の準備では、志望理由書の一文ごとに「なぜ」「具体的には」と書き込み、答えを考えておく方法があります。書類と面接の答えが食い違うと、どちらが本当かを聞かれることになります。面接の形式やよく聞かれる質問は総合型選抜の面接で説明しています。

締めで大学の方針にふれる場合は、アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)の言葉を並べるのではなく、自分が何をするかで示します。方針の読み方はアドミッション・ポリシーとはで説明しています。

総合型選抜・指定校推薦・校内選考の締め方

締めの組み立ては、入試の方式が違っても同じです。ただし、誰が読むか、何が前提になっているかで、締めで意識することが少し変わります。

方式読む人締めで意識すること
総合型選抜大学本人が書く資料は必ず評価に使われ、面接による評価も必ず行われる(実施要項 第3の1(2)①②)。資料はプレゼンテーションなどで活用される(第6の5(3))。学びと目標を具体的に書く
学校推薦型選抜(公募制)大学先生が書く推薦書と内容が食い違わない締めにする。下書きを早めに先生と共有する
学校推薦型選抜(指定校制)大学合格したら入学することが前提の方式。入学の意思と、入学後に取り組むことを言い切る
校内選考に出す志望理由書高校の先生様式と字数は高校の指示に従う。その大学で学ぶことと卒業後の目標を、大学に出すものと同じ筋で書く

指定校制の学校推薦型選抜では、高校ごとに推薦の枠があり、希望者が多い場合は校内で選考が行われます。校内選考で書いた志望理由書と、大学に出す志望理由書の筋がずれないようにしておくと、面接の準備もしやすくなります。なお、合格したら入学することを確約する非公募型の学校推薦型選抜では、面接を行うかどうかを大学が判断できるとされています(実施要項 第3の1(3)①)。指定校制では面接がない場合もあるので、募集要項で確かめます。方式の違いは総合型選抜と学校推薦型選抜の違い、入試の仕組みは総合型選抜とはで説明しています。

看護学部や医学部のように職業と学部が結びつく系統では、将来像で結ぶ型の締めが書きやすくなります。その場合も、職業の名前だけで終えず、どんな患者や家族に、どんな場面で関わりたいかまで書きます(看護学部の総合型選抜)。

締めを書く手順と提出前の確認

締めは、本文を書き終えてから書くと、本文とずれにくくなります。最初に仮の締めを書いた場合も、本文が固まったら読み直して書き直します。

志望理由書の締めを書く手順
1
書き出しを読み直す
書き出しで示した学びたいことや問いの言葉に印をつける
2
本文の学びを一言にする
本文で書いた学部の学びを、20〜30字ほどにまとめる
3
型を選んで書く
5つの型から選び、字数の1.5〜2割で書く
4
新しい話を消す
締めで初めて出てきた経験や実績がないかを確かめる
5
最後の文を言い切る
「頑張ります」「と思います」やあいさつで終えていないかを確かめる
6
面接で説明できるか試す
締めの一文ごとに「なぜ」「具体的には」と自分に問い、答えられない部分を直す
志望理由書の締め方 提出前の確認
書き出しで示した学びたいことや問いに、締めで戻っている
大学で学ぶことが入っている
卒業後の目標か、関わりたい課題が入っている(学びの計画型は課題まででよい)
締めで初めて出てくる経験や実績がない
締めの長さが、全体の1.5〜2割を目安に収まっている(400字前後なら1文でも可)
「頑張ります」「と思います」で終わっていない
「以上です」「よろしくお願いします」などのあいさつを書いていない(指示がある場合を除く)
大学をほめる言葉や謙遜の言葉だけになっていない
本文と同じ言葉を使い、言い換えで別の話に見えていない
締めに書いたことを、面接で自分の言葉で説明できる

締めも、自分の言葉で書くことが前提です。京都大学の特色入試の要項のように、生成AIツールを含む本人以外が作った文章の利用を認めないと明記している大学があります(志望理由書の書き方)。この記事の例文は形を確かめるためのもので、学びたいことと目標は、自分のものに置き換えてください。

よくある質問

Q. 志望理由書の締め方はどう書けばいいですか?
A. 書き出しで示した学びたいことや問いに戻り、大学で学ぶことと卒業後の目標を結んで終えます。800字前後なら、書き出しへの戻り、大学で学ぶこと、卒業後の目標を1文ずつ、合わせて120〜160字が目安です。新しい経験や実績は書き足しません。
Q. 大学の志望理由書の最後の締めの例文はありますか?
A. この記事では、決意型(理学部)、将来像で結ぶ型(看護学部)、貢献型(社会福祉学部)、学びの計画型(情報学部)、問いに戻る型(文学部地理学科)の例文を載せています。どれも説明のための創作です。形を参考にし、学びたいことと目標は自分のものに置き換えてください。
Q. 志望理由書の終わり方で「以上です」や「よろしくお願いします」は書きますか?
A. 大学や高校から指示がなければ、書かなくてかまいません。志望理由書は手紙ではないので、あいさつやお礼の言葉は内容になりません。最後は「〜に取り組みます」「〜を目指します」のように、学びと目標を言い切る文で終えます。
Q. 志望理由書の締めは何文字くらいにすればいいですか?
A. 全体の1.5〜2割が目安です(約2割は親記事の配分)。400字なら60〜80字(1文・50字前後でも可)、800字なら120〜160字、2,000字なら300〜400字ほどです。2割を大きく超えると、本文の中心である学びたいことに使う字数が減ります。
Q. 指定校推薦や校内選考の志望理由書も、締め方は同じですか?
A. 組み立ては同じです。指定校制の学校推薦型選抜は合格したら入学することが前提の方式なので、入学の意思と入学後に取り組むことを言い切ります。校内選考に出す志望理由書は、様式と字数を高校の指示に合わせ、大学に出すものと同じ筋で書きます。
Q. 締めに書いたことは面接で聞かれますか?
A. 書類の内容は面接で質問のもとになります。文部科学省の実施要項は、総合型選抜で面接による評価を必ず行い、本人が書いた資料をプレゼンテーションなどで積極的に活用するとしています。将来の目標や入学後の計画は「なぜ」「具体的には」と聞かれやすいので、自分の言葉で説明できることだけを書きます。

まとめ

志望理由書の締めは、書き出しで示した立場に戻り、大学で学ぶことと卒業後の目標を結んで終える部分です。型は決意型・将来像で結ぶ型・貢献型・学びの計画型・問いに戻る型の5つで、長さは全体の1.5〜2割が目安です。「頑張ります」だけの締めや、新しい話、大学をほめるだけの締め、謙遜しすぎた締め、あいさつで終える締めは直します。締めに書いたことは面接で聞かれやすいので、自分の言葉で説明できることだけを書きます。

東京修学館では、志望理由書の締め方を含む書類づくりのご相談を無料相談でお受けしています。全体の構成は親記事の「志望理由書の書き方」、書き出しは「志望理由書の書き出し」の記事もあわせてご覧ください。

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