推薦書は、学校推薦型選抜や一部の総合型選抜で提出する、高校が志願者について書く書類です。自分では書けない書類だからこそ、先生が書きやすいように早めに、必要な材料をそろえて依頼することが大切です。この記事では、推薦書に書かれる内容、依頼する相手と時期、渡す資料、依頼の例文を、東京修学館の家近亮子学長の監修で解説します。
推薦書とは(誰が・何を・どの入試で)
この節の答え推薦書は学校推薦型選抜で高校が学校長名で出す評価の書類です。総合型選抜では本人が書く活動報告書などが中心になります。
推薦書は、高校が大学に対して「この生徒を志願者として推薦する」ことを示す書類です。学校推薦型選抜は「出身高等学校長の推薦に基づき」評価する入試1なので、推薦書は出願に欠かせません。
文部科学省の大学入学者選抜実施要項では、推薦書に次の内容を記載することが求められています。
- 大学・学部のアドミッション・ポリシーに対応する、本人の学習歴や活動歴を踏まえた学力の三要素に関する評価
- 生徒の努力を要する点など、入学後の指導で特に配慮が必要1なことがあれば、その内容
学力の三要素とは、「知識・技能」1「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」の三つです。つまり推薦書は、成績が良いことを証明する書類ではなく、志望する大学が求める学生像に対して、その生徒がどんな学び方と活動をしてきたかを高校が具体的に書く書類です。
| 書類 | 誰が書くか | 内容 |
|---|---|---|
| 推薦書 | 高校(学校長名で作成) | 志望大学の求める学生像に照らした、学習歴・活動歴の評価 |
| 調査書 | 高校 | 3年間の成績、出欠、活動の記録。様式は全国共通 |
| 志望理由書・活動報告書 | 本人 | なぜその大学で学びたいか、何をしてきたか |
出典
文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(令和8年5月27日付け通知)の「第3 入試方法」と参考様式1(推薦書のイメージ例)。文部科学省「入学者選抜実施要項」で公開されています。
どの入試で出すか:学校推薦型選抜と総合型選抜(実施要項の定め)
推薦書が出願に欠かせないのは、学校推薦型選抜です。文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」は、2つの入試を次のように定めていて、推薦書の扱いはここで分かれます。
| 項目 | 学校推薦型選抜 | 総合型選抜 |
|---|---|---|
| 実施要項の定め | 出身高等学校長の推薦に基づき、調査書を主な資料としつつ評価・判定する入試 | 詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせて、能力・適性や学習に対する意欲、目的意識等を総合的に評価・判定する入試 |
| 出願のしかた | 本人の意志だけでは出願できない。その大学・学部にふさわしい志願者かを高等学校長が判断する | 本人の意志で出願できる「公募制」 |
| 推薦書 | 要る。学力の三要素に関する評価などの記載が求められ、イメージ例が参考様式1 | 実施要項に推薦書の定めはない。求めるかどうかは大学が決める |
| 本人が書く書類 | 必ず使うという定めはない。大学によって自己推薦書や志望理由書を求める | 活動報告書、大学入学希望理由書及び学修計画書等を必ず評価に使う |
| 調査書 | 主な資料 | 出願書類の一つ(各大学は調査書の提出を求める) |
総合型選抜で中心になるのは、推薦書ではなく本人が書く書類です。実施要項の語では活動報告書・大学入学希望理由書1・学修計画書「等」で、この3つに限りません。
それでも推薦書を求める大学はあり、下の「大学の推薦書の様式の例」の関西大学 外国語学部のAO入試がその例です。
調査書と推薦書は、どちらも高校が作る書類ですが役割が違います。調査書は指導要録(生徒の学籍と指導の記録)に基づいて作る記録で、推薦書は志望先のアドミッション・ポリシーに照らした高校の評価です。
学校推薦型選抜でどう読まれるかは「推薦書で大学が見ること」で説明しています。
名前の似た自己推薦書は、本人が自分を推薦する書類で、学校推薦型選抜でも推薦書とは別に求められることがあります。上智大学の公募制推薦では、高等学校長の推薦状に加えて、志望動機・学力・課外活動の実績などを本人が書く9自己推薦書(A4サイズ1枚以内)を出します。
公募推薦と指定校推薦で推薦書はどう違うか
公募推薦(公募制)と指定校推薦(指定校制)は、どちらも学校推薦型選抜です。推薦書に求められる記載事項は同じで、違うのは出願できる高校、推薦の条件、要項と様式の届き方です。2027年度入試の要項から、1つずつ並べます。
| 項目 | 公募制の例:上智大学 推薦入学試験(公募制) | 指定校制の例:大阪公立大学 工学部建築学科 学校推薦型選抜〈指定校〉 |
|---|---|---|
| 出願できる高校 | 高校の指定はない。2027年3月に日本の教育制度に基づく高校を卒業見込みの人など | 大学が指定する高等学校等だけ |
| 推薦の条件 | 学科ごとの学習成績の状況・外国語検定試験の基準・必履修科目(指定のない学科もある)を満たすこと | 全体の学習成績の状況4.0以上で、物理基礎・物理または物理基礎・化学基礎を履修し、出身学校長が責任をもって推薦できること |
| 推薦書の書き手と様式 | 高等学校長の推薦状。大学所定用紙をWebサイトからダウンロードし、A4サイズ1枚以内。手書き・PC入力どちらも可 | 出身学校長の推薦書。指定校の詳細は、大学から指定した高校あてに通知される |
| 合格した場合 | 出願した学科(1学科だけ)への入学を確約できる人が対象。推薦入学試験(指定校制)とは併願できない | 必ず入学することを確約できる人が対象 |
大阪公立大学の建築学科〈指定校〉では、各高校で推薦できる人数は1名です10。公募制でも、1校から推薦できる人数を決めている大学はあります。
九州大学の共創学部の学校推薦型選抜は、高等学校等の長が推薦できる人数を1校につき1人としています3。
実施要項に「指定校」という語は出てきません。高校との緊密な連携で丁寧なマッチングが図られ、合格したら入学することを確約して受ける「非公募型」の学校推薦型選抜は、面接を行うかどうかを大学が判断できるとしています。
校内選考から出願までの流れは指定校推薦の記事、上智大学の公募制推薦の要件は上智大学の公募推薦の記事にまとめています。
推薦書に書かれる内容:実施要項が求める記載事項
この節の答え推薦書には、志望先の受入方針に対応した学習歴・活動歴の評価と、指導で配慮を要する点を書くよう実施要項が求めています。用紙は大学ごとの様式です。
推薦書の中身の土台は、文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」です。学校推薦型選抜の項(第3の1(3)③)で推薦書に求める記載を定め、推薦書のイメージ例として参考様式1を付けています。
調査書は別紙様式1という全国共通の様式で作りますが、推薦書について示されているのはイメージ例です1。実際の用紙は各大学が所定の様式として用意します。
| 記載事項 | 実施要項・参考様式1の書き方 | 大学が推薦書から読み取ること |
|---|---|---|
| 推薦の宣言 | 大学の学長あてに「学校推薦型選抜の志願者として、以下の者を推薦します」と書き、学校名と学校長名を入れる(参考様式1) | 高校が学校として、この生徒を推薦していること |
| 志望学部・学科と氏名 | 志望学部・学科と、フリガナ付きの氏名の欄がある(参考様式1) | どの学部・学科の受入方針に照らして読むか |
| 推薦理由 | 大学・学部等のアドミッション・ポリシーに対応する、志願者本人の学習歴や活動歴を踏まえた学力の三要素に関する評価(第3の1(3)③と参考様式1の注記) | 受入方針が求める力を、高校での学びと活動の事実から説明できているか |
| 指導で配慮を要すること | 生徒の努力を要する点など、その後の指導で特に配慮を要するものがあれば、その内容(第3の1(3)③) | 入学後の学びで、大学が支えたほうがよい点 |
| 努力のプロセス | 推薦書や本人が書く資料に、努力のプロセス等の記載を求めるなどの評価方法を定めるよう大学に求めている(第5の新型コロナウイルス感染症の影響への配慮の項) | 大会や検定の結果が無くても、成果に向けて取り組んだ過程 |
| 記載責任者 | 末尾に記載責任者の氏名と印の欄がある(参考様式1) | 推薦書の内容に責任を持つ教員が誰か |
推薦理由は、志望先の受入方針に「対応する」評価として書かれます。同じ生徒でも、出願する学部が変われば、推薦理由でどの学びや活動を前に出すかが変わります。
後の節で、先生に志望学部のアドミッション・ポリシーを渡すよう勧めているのはこのためです。
大学の推薦書の様式の例(2027年度入試)
この節の答え推薦書の様式は大学ごとに違い、書く人・欄・字数・作り方・厳封の要否が分かれます。表の6校のうち5校は厳封を求めています。
実際の推薦書は、大学が用意した様式に書きます。2027年度入試の要項から、推薦書を書く人や欄、作り方が書かれている6校を選びました。
国立大学4校の学校推薦型選抜と、私立大学の学校推薦型選抜・総合型選抜を1つずつ並べています。
| 大学・方式 | 書く人 | 推薦書の欄・書く内容 | 字数・作り方 | 封 |
|---|---|---|---|---|
| 名古屋大学 学校推薦型選抜 | 記載責任者は、志願者を熟知し評価できる教諭。複数の教諭でもよい(理学部は数学か理科の担当教諭を含める) | 知識、技能、思考力、判断力、表現力、主体性、多様性、協働性などの評価と、努力を要する点 | 大学所定の令和9年度の様式。PDFかWordに直接入力できる | 厳封 |
| 九州大学 共創学部 学校推薦型選抜 | 出身学校長または記載責任者(推薦できるのは1校につき1人) | 大学のWebサイトに掲載の様式による(要項の本文に欄の記載はない) | 自筆またはパソコンなどで作成。令和9年度の様式を使う | 厳封 |
| 一橋大学 学校推薦型選抜 | 出身学校長 | 大学のWebサイトの所定様式 | 手書き・パソコンのどちらでもよい。欄に書ききれない時はA4の別紙を付けられる | 厳封 |
| 千葉大学 医学部 学校推薦型選抜(千葉県地域枠入試) | 出身高等学校長。推薦する理由は本人と面接したうえで書く | 「特に推薦する理由」と「学業、人物、健康状態・その他」 | 推薦する理由は11ポイントの字で600字程度。学業などの欄は1ページに収める。パソコンでの作成も可 | 厳封 |
| 東洋大学 学校推薦入試(総合評価型) | 担当教員が記入し、学校長と作成者が署名・捺印 | 推薦理由、高校在学中の活動状況(「知識・技能」「思考力等」「主体性等」の評価)、資格・特別な経験 | 大学所定の用紙(A4縦・片面で印刷) | 厳封して志願者に渡す |
| 関西大学 外国語学部 AO入試(総合型選抜) | 担任、または本人をよく知る教員 | 大学指定の用紙 | 署名・押印のないものは無効 | 厳封は不要 |
上の表の6校のうち5校は推薦書の厳封を求め、厳封が要らないのは関西大学の外国語学部のAO入試だけ8です。書く人の決め方も分かれます。
一橋大学と千葉大学は出身学校長が作るとし、名古屋大学は本人を熟知する教諭を記載責任者にする2よう求めています。字数まで指定している例は千葉大学の医学部で、特に推薦する理由を600字程度で書く様式です5。
これらは、後の「依頼する時に渡す資料」の節で挙げる募集要項と様式に書かれています。該当するページに印を付けてから先生に渡すと、何を書く欄なのかが伝わります。
推薦書と自己推薦書・志望理由書の違い
この節の答え推薦書は高校が本人を評価する書類、自己推薦書と志望理由書は本人が書く書類です。名前が推薦書でも本人が記入する様式もあります。
推薦書・自己推薦書・志望理由書は名前が似ていますが、書く人と、大学が読み取るものが違います。推薦書は高校から見た本人を、自己推薦書と志望理由書は本人から見た自分と志望先を伝える書類です。
| 書類 | 誰が書くか | 何を書くか | 大学の見方 |
|---|---|---|---|
| 推薦書 | 高校(学校長名で出し、記載責任者は担任など本人をよく知る教員) | 志望先の受入方針に照らした学習歴・活動歴の評価と、指導で配慮を要する点 | 第三者である高校が、本人をどう評価しているか。本人の書類と食い違いがないか |
| 自己推薦書 | 本人 | 自分の強みと、それを示す経験や努力の過程 | 本人が自分の力をどう捉え、言葉にできるか。一橋大学の学校推薦型選抜は片面3枚以内 |
| 志望理由書 | 本人 | その大学・学部で学びたい理由と、入学後に学びたいこと | 本人の目的が受入方針と合っているか。九州大学の共創学部は本人の自筆を求めている |
名前だけで書く人を決めつけないことも大切です。東洋大学の自己推薦入試(総合型選抜)で出す「推薦書」は、志願者本人が記入する大学所定の用紙で6、資格・特別な経験や活動歴を書きます。
九州大学の共創学部は、志望理由書を本人以外が作ったと認められた場合を不正行為とみなします。本人以外には生成系AIツールも含まれ3、入学許可を取り消すことがあるとしています。
本人が書く書類の書き方は、自己推薦書の書き方と志望理由書の書き方の記事で例文とともに説明しています。
推薦書が必要になる入試
この節の答え学校推薦型選抜は公募制・指定校制とも推薦書が必要で、総合型選抜は大学によって推薦書や評価書を求めます。
| 入試方式 | 推薦書の扱い |
|---|---|
| 学校推薦型選抜(公募制) | 必要。大学が示す推薦要件を満たし、学校長の推薦を受けて出願する |
| 学校推薦型選抜(指定校制) | 必要。校内選考で推薦が決まった後に学校が作成する |
| 総合型選抜 | 本人の意志で出願できる方式なので、必ず要るわけではない。大学によって、推薦書や評価書の提出を求める場合がある |
総合型選抜で求められる推薦書は、学校長や担任の先生に限らないことがあります。たとえば東京大学の学校推薦型選抜では、工学部と理学部が、学校長の推薦書とは別に、本人の能力や活動をよく知る人物による推薦書の提出を求めています。
部活動の顧問、探究活動の指導者、学校外の研究機関や団体の指導者などに依頼する場面もあります。
誰が書いた推薦書が必要か、何通必要か、様式は大学指定か自由かは、募集要項の「提出書類」に書かれています。最初にここを読んでから依頼の準備を始めてください。総合型選抜と学校推薦型選抜の違いはこちらの記事で整理しています。
誰に依頼するか
この節の答え学校長名の推薦書でも最初に相談するのは担任の先生で、原案が書かれ、校内の確認を経て学校として発行されます。
学校長名の推薦書であっても、最初に相談する相手は担任の先生です。推薦書の原案は担任の先生などが書き、校内の確認を経て、学校として発行されるのが一般的だからです。
| 相手 | 依頼する場面 |
|---|---|
| 担任の先生 | 最初の相談先。学校推薦型選抜の推薦書、調査書の発行もここから始まる |
| 進路指導の先生 | 校内選考の日程や、学校としての手続きの確認 |
| 部活動の顧問・探究活動の指導の先生 | 活動の内容を詳しく書いてもらう必要がある場合。担任の先生に相談したうえで依頼する |
| 学校外の指導者(研究機関、団体、コーチなど) | 大学が「本人をよく知る人物」の推薦書を求めている場合 |
学校推薦型選抜では、出願の前に校内選考が行われることがあります。推薦を受けたい大学が決まったら、推薦書の依頼より前に、校内選考の申込みの時期を担任の先生に確認してください。
依頼する時期の目安
この節の答え正式な依頼は出願開始の1か月以上前、受け取りは出願期間の1週間前までが目安で、総合型選抜なら夏休み前に頼みます。
推薦書は、先生が授業や学校の仕事の合間に時間をかけて書く書類です。校内で内容を確認する手続きもあるため、依頼から受け取りまでに日数がかかります。
| 段階 | 時期の目安 |
|---|---|
| 進学の希望を伝える | 高3の1学期の面談まで。志望大学と、総合型選抜・学校推薦型選抜を考えていることを伝える |
| 正式に依頼する | 出願開始の1か月以上前。夏休み前に依頼しておくと先生も予定を立てやすい |
| 受け取る | 出願期間の1週間前までを目標に。受け取りの日を依頼の時点で相談しておく |
令和9年度入試では、総合型選抜の出願は9月1日以降1、学校推薦型選抜の出願は11月1日以降に始まります。総合型選抜で推薦書が必要な場合は、夏休み前に依頼しないと間に合わないことがあります。
高校ごとに「出願の何週間前までに申し出ること」という決まりがある場合は、それが最優先です。
推薦書で大学が見ること:調査書・面接との関係
この節の答え学校推薦型選抜の主な資料は調査書で、推薦書は調査書などと合わせて評価されます。面接で提出書類について質疑応答を行う大学もあります。
実施要項は学校推薦型選抜を、出身高校の校長の推薦に基づき「調査書を主な資料としつつ」評価する入試1と定めています。推薦書は調査書と並ぶ高校からの書類ですが、主な資料とされているのは調査書です。
さらに、調査書・推薦書などの出願書類だけで判定せず、実施要項の第6に挙げる評価方法を少なくとも一つ使うよう求めています。
| 大学・学部 | 推薦書が使われる段階 | 一緒に読まれる資料 | 推薦書の扱い |
|---|---|---|---|
| 九州大学 共創学部 | 第1次選抜 | 調査書、活動歴報告書、志望理由書 | 3つを300点満点で評価し、推薦書と合わせてA・B・Cの3段階で総合評価。第2次選抜の面接では、第1次選抜で提出した書類について質疑応答 |
| 一橋大学 商学部 | 第2次試験 | 調査書 | 推薦書・調査書で40点(共通テストを含む計750点のうち) |
| 名古屋大学 情報学部 | 第1次選考 | 志願理由書、調査書、共通テストの成績 | 第1次選考の資料。第2次選考は学科ごとの面接 |
| 千葉大学 医学部(千葉県地域枠入試) | 第1次選抜 | 調査書、自己アピール資料、小論文、面接 | 調査書・推薦書・共通テストで基礎学力を幅広く評価すると要項に記載 |
表の4校に、推薦書だけの配点を示している大学はありません。九州大学の共創学部は調査書などの評価に推薦書を合わせて3段階で判定し、一橋大学は推薦書と調査書をまとめて40点としています4。
面接で書類の中身を聞く大学もあります。九州大学の共創学部は、第2次選抜のプレゼンテーションの後の面接で、第1次選抜で提出した書類について質疑応答を行う3としています。
その書類には推薦書も含まれます。依頼の時に先生へ渡した資料は控えを手元に残しておきます。
面接の前に、そこに書いた事実を自分の言葉で説明できるようにしておくと、推薦書と話の筋がそろいます。面接で書類と答えをそろえる方法は指定校推薦の面接の記事で説明しています。
依頼する時に渡す資料
この節の答え募集要項の該当ページ、推薦書の様式、アドミッション・ポリシー、志望理由書の下書き、活動の記録、日程の6点を渡します。
先生が推薦書を書きやすいかどうかは、渡す資料で決まります。次のものをそろえて、一つのファイルにまとめて渡してください。
- 募集要項の該当ページ:出願資格、提出書類、出願期間が分かる部分。推薦書の記入要領があればそれも
- 推薦書の様式:大学指定の様式がある場合は印刷したもの、またはダウンロード先。電子的に提出する方式の場合はその手順
- 志望大学のアドミッション・ポリシー:推薦書はこれに対応して書かれる
- 志望理由書の下書き:完成していなくてよい。なぜその大学で何を学びたいかが伝わるもの
- 活動の記録:部活動、委員会、探究活動、資格、受賞、学校外の活動を、時期と内容が分かるように一覧にしたもの
- 提出までの日程:出願期間、受け取りたい日、提出方法(郵送か、学校から直接送るか、オンラインか)
活動の記録は、先生が知らない学校外の活動まで含めて書いておくと、推薦書の内容が具体的になります。まとめ方は活動報告書の書き方が参考になります。
依頼の仕方と例文
この節の答え先に時間をもらって対面で頼み、志望大学と方式、推薦書が必要な理由、期限、持参した資料の4点を伝えます。
依頼は、まず対面で行います。休み時間に立ち話で頼むのではなく、「ご相談したいことがあるので、お時間をいただけますか」と先に時間をもらってください。
対面での依頼の例
「先生、お時間をいただきありがとうございます。〇〇大学〇〇学部の学校推薦型選抜を受験したいと考えています。出願には学校長の推薦書が必要で、出願期間は〇月〇日から〇月〇日です。推薦書の作成をお願いできないでしょうか。募集要項と大学指定の様式、志望理由書の下書き、これまでの活動をまとめたものを持ってきました。〇月〇日ごろまでにいただけると助かりますが、先生のご都合はいかがでしょうか。」
メールや学校の連絡ツールで時間をもらう時の例
件名:推薦書のご相談(3年〇組 氏名)
〇〇先生
3年〇組の〇〇です。〇〇大学〇〇学部の総合型選抜への出願を考えており、提出書類に推薦書が含まれています。作成をお願いしたく、一度ご相談のお時間をいただけないでしょうか。出願期間は〇月〇日から〇月〇日です。募集要項と志望理由書の下書きを持参します。今週の放課後でご都合のよい日があれば教えてください。よろしくお願いいたします。
学校外の方に依頼する時の例
「〇〇大学〇〇学部の出願にあたり、私の活動をよくご存じの方による推薦書の提出が求められています。〇〇の活動でご指導いただいた〇〇様にお願いできないかと考え、ご連絡しました。大学指定の様式と、活動の経過をまとめた資料をお送りします。提出期限は〇月〇日です。お忙しいところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。」
伝える内容は、志望大学と方式、推薦書が必要な理由、期限、持参した資料の4点です。この4点がそろっていれば、言葉づかいが多少ぎこちなくても問題ありません。
依頼した後の流れ
この節の答え先生の質問にすぐ答え、厳封された推薦書は開封せずに提出し、受け取った時のお礼と合否の報告を行います。
- 内容についての質問に答える:先生から活動の詳細や志望理由を聞かれたら、すぐに答える。志望理由書を書き直した場合は新しいものを渡す
- 受け取り方を確認する:推薦書と調査書は、封をした状態(厳封)で渡されることが多い。開封すると無効になる場合があるので、そのまま提出する
- 提出方法を確認する:本人が他の書類と一緒に郵送する場合、高校から大学へ直接送る場合、オンラインで高校が登録する場合がある
- お礼を伝える:受け取った時に直接お礼を言う
- 結果を報告する:合否にかかわらず、結果が出たら報告する
複数の大学に出願する場合は、大学ごとに推薦書が必要です。必要な通数と、それぞれの期限を一覧にして、最初の依頼の時にまとめて伝えてください。
やってはいけないこと
この節の答え出願直前の依頼、資料を渡さない依頼、担任を飛ばす依頼、内容の指定、厳封の開封、結果を報告しないことは避けます。
避けたい依頼の仕方
- 出願の直前に依頼する。校内の手続きが間に合わず、出願できなくなることがある
- 募集要項や様式を渡さずに「推薦書をお願いします」とだけ言う
- 志望理由が決まっていない段階で依頼する。先生は何を根拠に推薦するかを書けない
- 担任の先生に相談せず、別の先生に直接依頼する
- 推薦書の内容を自分で指定しようとする。伝えるのは事実と希望までにする
- 厳封された封筒を開ける
- 結果を報告しない
推薦書は先生の名前と学校の責任で出される書類です。書いてほしい内容を指示するのではなく、先生が判断するための材料を正確に渡す、という姿勢で依頼してください。
よくある質問
- Q. 推薦書は誰に頼めばいいですか?
- A. まず担任の先生に相談します。学校推薦型選抜の推薦書は学校長の名前で出される書類で、担任の先生などが原案を書き、校内の確認を経て発行されるのが一般的です。大学が「本人をよく知る人物」の推薦書を求めている場合は、部活動の顧問や探究活動の指導者、学校外の指導者に依頼することもあります。
- Q. 推薦書はいつまでに依頼すればいいですか?
- A. 出願開始の1か月以上前が目安です。総合型選抜は9月1日以降、学校推薦型選抜は11月1日以降に出願が始まるので、総合型選抜で推薦書が必要な場合は夏休み前に依頼してください。高校に申し出の期限がある場合はそれに従います。
- Q. 総合型選抜に推薦書は必要ですか?
- A. 大学によります。総合型選抜は本人の意志で出願できる方式なので、推薦書が不要な大学も多くあります。一方で、推薦書や評価書の提出を求める大学もあるため、募集要項の「提出書類」で確認してください。
- Q. 推薦書を依頼する時は何を渡せばいいですか?
- A. 募集要項の該当ページ、推薦書の様式、志望大学のアドミッション・ポリシー、志望理由書の下書き、活動の記録の一覧、提出までの日程の6点です。先生が知らない学校外の活動も書いておくと、内容が具体的になります。
- Q. 推薦書の中身は自分で見られますか?
- A. 厳封して渡されることが多く、その場合は開封せずに提出します。開封すると無効になることがあります。内容が気になる場合は、封筒を開けるのではなく、依頼の時点で伝えたい事実を資料として渡しておくことが大切です。
- Q. 成績に自信がなくても推薦書は書いてもらえますか?
- A. 学校推薦型選抜では、大学が示す推薦要件(評定平均の基準など)を満たしていることが前提です。要件を満たしていれば、推薦書には成績だけでなく、学習への取り組み方や活動の内容が書かれます。要件を満たすかどうかを、まず担任の先生と確認してください。
まとめ
推薦書は、志望大学が求める学生像に照らして、高校が生徒の学習歴と活動歴を評価して書く書類です。学校推薦型選抜では必ず必要で、総合型選抜でも大学によって求められます。
最初に担任の先生に相談し、出願開始の1か月以上前を目安に、募集要項・様式・志望理由書の下書き・活動の記録をそろえて依頼します。
先生が具体的に書けるかどうかは、志望理由と活動の記録がどれだけ整理されているかで決まります。東京修学館では、家近亮子学長が志望理由書と活動の整理を無料相談でお手伝いしています。
推薦書の依頼の前に、自分の材料をまとめたい方はご相談ください。
学長に無料で相談する
この記事で分からなかったところを、家近亮子学長があなたの志望校と今の状況に当てはめて整理します。60分・初回無料、入塾は任意です。
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参考資料
この記事は次の公式資料をもとに書いています。数字や日程は必ず最新の要項で確かめてください。
- 令和9年度大学入学者選抜実施要項
- 令和9年度 名古屋大学 学校推薦型選抜学生募集要項
- 令和9(2027)年度 九州大学 学校推薦型選抜 学生募集要項
- 令和9(2027)年度 一橋大学学校推薦型選抜募集要項
- 令和9年度(2027年度)千葉大学医学部医学科(千葉県地域枠入試)学校推薦型選抜 学生募集要項
- 2027年度 総合型選抜・学校推薦型選抜(公募制・専願)本学所定用紙
- 2027年度 総合型選抜・学校推薦型選抜(公募制・専願)入学試験要項
- 2027年度 アドミッション・オフィス入学試験(AO入試)入学試験要項
- 2027年度 入学試験要項 推薦入学試験(公募制)
- 2027年度 入学者選抜要項
リンク先の確認日:2026-11-01
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