「志望理由書の書き方が分からない」「何を書けば合格するの?」――合格する志望理由書を書きたい受験生・保護者のために、慶應義塾大学博士・敬愛大学特任名誉教授の家近亮子学長が、志望理由書の書き方を徹底解説します。合格する5要素・構成テンプレート・例文・添削ポイントまで、これ1記事で完結。
📑 この記事の目次
志望理由書とは何か

志望理由書とは、「なぜその大学・学部を志望するのか」を文章で説明する書類です。総合型選抜・学校推薦型選抜では合否を左右する最重要書類となります。
📋 志望理由書が果たす役割:
・受験生の人物像を伝える
・大学と受験生のマッチングを判断する材料
・面接の素材になる
・小論文との一貫性が問われる
合格する志望理由書の5要素
合格する志望理由書には、以下の5要素が必ず含まれています。
要素1:原体験(Origin)
なぜその分野・学部に興味を持ったか、具体的な体験から語る。
要素2:問題意識(Problem)
その分野で自分が解決したい課題や、追求したい問いを明確に。
要素3:これまでの取り組み(Action)
問題意識を深めるためにこれまで何をしてきたか、具体的な活動・読書・研究を示す。
要素4:志望大学でなければならない理由(Why this university)
その大学・学部の独自性(教員・カリキュラム・施設・理念)と自分の課題意識をどう結びつけるか。
要素5:将来像(Vision)
大学卒業後、その学びを社会にどう還元するかの具体像。
志望理由書の文字数別 構成テンプレート
600〜800字版(短編)
- 導入(80字):志望分野への興味のきっかけ
- 展開(300字):これまでの取り組み・問題意識
- 志望理由(300字):大学独自の特徴と自分の目標の結びつき
- 結論(120字):将来像と決意
1,000〜1,500字版(標準)
- 導入(150字):原体験
- 問題意識(300字):何を学びたいか・解決したいか
- これまでの取り組み(400字):活動・読書・研究の具体例
- 志望大学の魅力(300字):教員・カリキュラム・施設の具体性
- 将来像(200字):卒業後の社会貢献
- 結論(150字):決意の再表明
2,000字以上版(長編)
- 導入(300字):原体験を詳細に
- 問題意識(400字):複数の角度から
- これまでの取り組み(600字):3つ以上の具体例
- 志望大学の魅力(500字):教員2-3名の研究内容まで言及
- 入学後の学習計画(300字):履修したい授業・参加したい研究室
- 将来像(300字):5年後・10年後
- 結論(200字):決意
志望理由書の書き方 7ステップ
- ステップ1:自己分析 高校時代を振り返り、夢中になった経験・困難を乗り越えた経験を10個書き出す
- ステップ2:志望分野の確定 自己分析から「何を学びたいか」を絞り込む
- ステップ3:大学研究 志望大学の理念・教員・カリキュラム・研究内容を徹底的に調べる
- ステップ4:5要素の整理 原体験・問題意識・取り組み・大学の魅力・将来像をメモ
- ステップ5:第1稿執筆 文字数を意識せず一気に書く
- ステップ6:複数人による添削 先生・親・先輩・予備校講師から最低3人の意見を取り入れる
- ステップ7:3稿以上の書き直し 文章の論理性・具体性・独自性を高める
学部系統別 志望理由書の例文
法学部志望(書き出し例)
📝 高校2年の夏、私はインターアクト部で「子どもの権利条約」をテーマに地域シンポジウムを企画した。準備の中で出会った児童養護施設の子どもたちの声は、私に「制度の隙間に落ちる人々を守る法の役割」を強く意識させた。貴学法学部○○教授の「マイノリティと法」研究は、この問題意識を深めるための最良の学びの場と確信している。
医学部志望(書き出し例)
📝 祖母の闘病に寄り添った3年間、私は医療が単なる「治療」ではなく「人生に寄り添う営み」であることを実感した。終末期医療における意思決定支援、そして在宅医療の質的向上――この二つの課題に応える医師になりたいと志している。貴学医学部の地域医療プログラムと△△教授の緩和ケア研究は、私の問題意識と完全に一致する。
国際系学部志望(書き出し例)
📝 カンボジアでの3週間のボランティアは、私の世界観を根本から変えた。教育機会の格差が、子どもたちの未来を不可逆的に決定づける現実――この体験から、私は「教育を通じた国際協力」を生涯のテーマとした。貴学国際○○学部の□□プログラムは、現地調査と理論を往復するカリキュラムで、私の志を最も深められる学びの場である。
よくある失敗パターン10選
- 抽象論ばかりで具体例がない
- 他大学にも通用する内容(独自性なし)
- 実績の羅列だけで「学び」がない
- 将来像が曖昧(「社会に貢献したい」止まり)
- 高校時代の活動が薄い・嘘っぽい
- 文体が不安定(敬体と常体の混在)
- 誤字脱字・主語述語の不一致
- 冒頭が弱い(「私は○○大学を志望します」だけ)
- コピペがバレる文章(テンプレ感)
- 大学側のニーズを無視(自己中心的)
志望理由書 添削の8つのチェックポイント
- 原体験は具体的か(場所・時期・人物が明確)
- 問題意識は明確か(What・Whyが言語化されている)
- 大学独自の要素に言及しているか(教員名・授業名等)
- 将来像は具体的か(5年後・10年後の像が見える)
- 一文が長すぎないか(80字以内目安)
- 主語と述語が対応しているか
- 同じ表現の繰り返しはないか
- 大学への敬意ある言葉遣いか
志望理由書 まとめ
志望理由書は、あなたの人生と大学の理念を結びつける「物語」です。テンプレ通りに書くのではなく、あなた自身の言葉で、なぜその大学なのかを語り尽くしましょう。
💡 家近学長アドバイス:合格する志望理由書には「あなたにしか書けない一文」があります。大学の理念と自分の経験が交差する一点を見つけ、そこから物語を紡いでください。
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