「實地應用ノ素ヲ養フ」という建学の精神のもと、実学を重視する中央大学。法学部を筆頭に、伝統と実績を誇る総合大学として、多くの受験生から支持を集めています。
中央大学では、一般選抜だけでなく、総合型選抜(旧AO入試)でも幅広く門戸を開いており、多様な才能と個性を持つ学生を積極的に受け入れています。特に法学部の「法職」「国際企業」「政治」などの各種プログラムは、明確な目標を持つ受験生に人気です。
本記事では、中央大学の総合型選抜について、各学部の特徴から具体的な対策まで、合格への道筋を徹底解説します。
中央大学の総合型選抜とは?
中央大学が求める人物像
中央大学は、建学の精神である「實地應用ノ素ヲ養フ」に基づき、実社会で活躍できる実践的な力を持つ人材を求めています。
中央大学が求める学生の特徴
- 明確な目的意識と強い学習意欲
- 主体的に考え行動する力
- 実践的な問題解決能力
- 多様な価値観を尊重する姿勢
- 高い倫理観と社会貢献への意欲
- グローバルな視野
中央大学の総合型選抜の特徴
1. 学部ごとに多様な選抜方式 各学部が独自の方針で選考を実施しており、特に法学部では複数の特別入試プログラムを用意しています。
2. 実績だけでなく「意欲」を重視 華々しい実績がなくても、明確な目標と学ぶ意欲があれば評価される可能性があります。
3. 基礎学力の証明が必要 多くの学部で、大学入学共通テストや独自試験による学力確認が行われます。
4. 比較的現実的な難易度 最難関私大と比較すると、倍率・難易度ともに現実的なレベルであり、しっかり準備すれば合格の可能性は十分にあります。
学部別・中央大学総合型選抜の詳細
中央大学では、多くの学部で総合型選抜を実施しています。各学部の特徴と選考方法を詳しく見ていきましょう。
法学部(各種特別入試)
中央大学の看板学部である法学部では、目的別に複数の特別入試を実施しています。
法職特別入試
募集人員 約20名
概要 法曹(裁判官、検察官、弁護士)を目指す強い意志を持つ受験生を対象とした入試です。
選考方式 第一次選考:書類審査 第二次選考:論述試験、面接 第三次選考:大学入学共通テスト(5教科6科目)
出願資格
- 高等学校卒業(見込み)者
- 法曹を目指す明確な意志を持つ者
- 合格した場合は必ず入学する者(専願)
求める人物像
- 法曹への強い志向と使命感
- 論理的思考力と問題解決能力
- 高い倫理観と正義感
- 優れた学力(特に国語、英語、社会)
- リーダーシップと責任感
提出書類
- 志望理由書(2,000字程度)
- 活動報告書
- 調査書
- 推薦書
合格のポイント
- 法曹を目指す明確な動機
- 模擬裁判、法律系コンテストなどの経験
- 社会問題への関心と法的視点
- 生徒会活動などのリーダー経験
- 高い基礎学力(共通テストで高得点必須)
国際企業関係法特別入試
募集人員 約15名
概要 国際的なビジネス法務のスペシャリストを目指す受験生を対象とした入試です。
選考方式 第一次選考:書類審査 第二次選考:論述試験(日本語・英語)、面接 第三次選考:大学入学共通テスト(5教科6科目)
求める人物像
- 国際ビジネスと法律への強い関心
- 優れた語学力(特に英語)
- グローバルな視野
- 論理的思考力
- コミュニケーション能力
合格のポイント
- 国際的なビジネスや法律への明確な関心
- 高い英語力(英検準1級以上、TOEFL iBT 80以上が目安)
- 海外経験や国際交流の実績
- ビジネスコンテストなどへの参加経験
- 経済・国際関係への基礎知識
政治特別入試
募集人員 約20名
概要 政治学を深く学び、政治・行政分野で活躍することを目指す受験生を対象とした入試です。
選考方式 第一次選考:書類審査 第二次選考:小論文、面接 第三次選考:大学入学共通テスト(5教科6科目)
求める人物像
- 政治・行政への強い関心
- 社会問題への問題意識
- リーダーシップと実行力
- 論理的思考力と表現力
- 高い倫理観
合格のポイント
- 政治・行政への明確な志向
- 生徒会活動、模擬国連などの経験
- 時事問題への深い理解
- 地域貢献やボランティア活動
- 社会科学の基礎知識
経済学部(統一入試・英語運用能力特別入試)
統一入試(総合型選抜)
募集人員 約10名
選考方式 第一次選考:書類審査 第二次選考:小論文、面接、大学入学共通テスト
求める人物像
- 経済学への強い関心
- 論理的思考力とデータ分析力
- 社会問題への関心
- グローバルな視野
- 主体的な学習姿勢
提出書類
- 志望理由書
- 自己推薦書
- 活動報告書
- 調査書
合格のポイント
- 経済学への明確な学習意欲
- 数学的思考力(データ分析、統計への興味)
- 社会問題を経済的視点で考える力
- 課外活動やボランティアの実績
- 英語力(特に英語運用能力特別入試の場合)
英語運用能力特別入試
募集人員 約15名
選考方式 第一次選考:書類審査(英語資格スコア重視) 第二次選考:英語による面接、小論文、大学入学共通テスト
出願資格 英検準1級以上、TOEFL iBT 72以上、IELTS 5.5以上など、一定の英語資格を有する者
合格のポイント
- 優れた英語力(英検準1級以上が目安)
- 国際経済への関心
- 海外経験や国際交流の実績
- グローバルな視点で経済を考える力
- 英語でのコミュニケーション能力
商学部(統一入試・フレックス・コース選抜入試)
統一入試(総合型選抜)
募集人員 約10名
選考方式 第一次選考:書類審査 第二次選考:小論文、面接、大学入学共通テスト
求める人物像
- ビジネスへの強い関心
- 起業家精神と実践力
- マーケティングや経営への興味
- 論理的思考力
- コミュニケーション能力
合格のポイント
- ビジネスへの明確な関心と目標
- 商業系資格(簿記、販売士など)の取得
- ビジネスコンテストへの参加
- 起業体験や商品開発の経験
- 企業研究やインターンシップの経験
フレックス・コース選抜入試
募集人員 約15名
概要 社会人経験者や、特定の分野で顕著な実績を持つ受験生を対象とした入試です。
選考方式 書類審査、小論文、面接、大学入学共通テスト
合格のポイント
- 特定分野での顕著な実績
- ビジネス経験や起業経験
- 明確なキャリアビジョン
- 実務経験と学問を結びつける視点
文学部(自己推薦入試)
募集人員 各専攻若干名
選考方式 第一次選考:書類審査 第二次選考:小論文、面接、大学入学共通テスト
主な専攻 国文学、英語文学文化、ドイツ語文学文化、フランス語文学文化、中国言語文化、日本史学、東洋史学、西洋史学、哲学、社会学、社会情報学、教育学、心理学など
求める人物像
- 人文科学分野への深い関心
- 優れた語学力(専攻による)
- 読書習慣と思考力
- 研究への意欲
- 文化や芸術への造詣
提出書類
- 志望理由書
- 学習計画書
- 研究テーマに関するレポート
- 調査書
- 推薦書
合格のポイント
- 専攻分野への深い理解と明確な研究テーマ
- 語学力(特に外国語専攻の場合)
- 豊富な読書経験
- 文化活動や芸術活動の実績
- 論理的な文章力
理工学部(科学技術推薦入試)
募集人員 各学科若干名
選考方式 第一次選考:書類審査 第二次選考:面接、口頭試問、大学入学共通テスト
主な学科 数学科、物理学科、都市環境学科、精密機械工学科、電気電子情報通信工学科、応用化学科、経営システム工学科、情報工学科、生命科学科、人間総合理工学科
求める人物像
- 科学技術への強い関心と探究心
- 数学・理科の優れた学力
- 実験や研究への意欲
- 論理的思考力
- 創造性と独創性
提出書類
- 志望理由書
- 研究活動報告書(課題研究、科学コンテストなど)
- 調査書
- 推薦書
合格のポイント
- 数学・理科の高い学力
- 科学オリンピックやコンテストへの出場
- 課題研究での優れた成果
- プログラミングやものづくりの経験
- 論理的な思考と説明能力
国際経営学部(総合型選抜)
募集人員 約20名
選考方式 第一次選考:書類審査 第二次選考:プレゼンテーション、面接、大学入学共通テスト
求める人物像
- グローバルビジネスへの強い関心
- 優れた語学力(英語)
- 国際的な視野
- 起業家精神と実践力
- リーダーシップ
出願資格 英検準1級以上、TOEFL iBT 72以上、IELTS 5.5以上など、一定の英語資格を有する者(推奨)
合格のポイント
- 高い英語力(英検準1級以上が目安)
- 国際ビジネスへの明確な関心
- 海外経験や国際交流の実績
- ビジネスコンテストへの参加
- グローバルな視点での問題解決能力
国際情報学部(総合型選抜)
募集人員 約10名
選考方式 第一次選考:書類審査 第二次選考:プレゼンテーション、グループディスカッション、面接、大学入学共通テスト
求める人物像
- 情報技術と国際社会への関心
- プログラミングやデータ分析のスキル
- グローバルな視野
- 問題発見・解決能力
- コミュニケーション能力
合格のポイント
- 情報技術のスキル(プログラミング、データ分析など)
- ITを活用したプロジェクト経験
- 国際的な視点での情報活用
- 英語力(TOEFL、IELTSなど)
- ICT分野でのコンテスト参加
中央大学総合型選抜の出願から合格までの流れ
一般的なスケジュール
6月〜7月
- 募集要項の確認
- 出願資格の確認
- 書類準備の開始
8月〜9月
- 出願書類の作成
- 推薦状の依頼
- 英語資格試験の受験(必要な場合)
9月下旬〜10月上旬
- 出願(インターネット出願+書類郵送)
10月中旬〜11月上旬
- 第一次選考結果発表
11月中旬〜12月上旬
- 第二次選考(小論文、面接など)
12月中旬
- 第二次選考結果発表(または最終合格発表)
1月中旬
- 大学入学共通テスト受験(該当者)
2月上旬
- 最終合格発表(共通テストが必要な場合)
- 入学手続き
※学部により異なりますので、必ず募集要項を確認してください。
中央大学総合型選抜・志望理由書の書き方
中央大学の総合型選抜では、志望理由書が非常に重要です。2,000字程度で自分の思いを伝える必要があります。
志望理由書の基本構成
1. 導入(300〜400字) その分野に興味を持ったきっかけを、具体的なエピソードとともに述べます。
2. 問題意識と活動実績(800〜1,000字) 高校時代に取り組んだ活動について詳しく説明します。
- なぜその活動に取り組んだのか
- どのような活動をしたのか
- どんな困難があり、どう乗り越えたか
- 何を学び、どう成長したか
3. 中央大学で学びたいこと(600〜700字) 中央大学、そしてその学部でなければならない理由を具体的に述べます。
- 特定のゼミや教授の研究への関心
- カリキュラムやプログラムの魅力
- 「實地應用ノ素ヲ養フ」という理念への共感
- 実践的な学びへの期待
4. 将来のビジョン(200〜300字) 大学での学びを通じて何を実現したいのか、社会にどう貢献したいのかを明確に述べます。
中央大学ならではの志望理由書のポイント
ポイント1:「實地應用」の視点を入れる 中央大学の建学の精神である「實地應用ノ素ヲ養フ」、つまり実社会で役立つ実践的な力を身につけたいという意欲を示しましょう。
ポイント2:具体的な学びのイメージ 「幅広く学びたい」ではなく、具体的にどのゼミで、どの教授のもとで、何を学びたいのかを明確にしましょう。
ポイント3:社会貢献への意識 中央大学は社会貢献を重視しています。学んだことを社会でどう活かすかのビジョンを示しましょう。
ポイント4:高い倫理観 特に法学部では、高い倫理観と正義感が求められます。自分の価値観を誠実に述べましょう。
学部別・志望理由書のポイント
法学部(法職特別入試)の場合
導入例: 「中学3年の時、冤罪事件のドキュメンタリーを見て衝撃を受けました。無実の人が長年刑務所に入れられ、人生を奪われる。『法律で人は救えるのか』という問いが、私の法曹への道の原点です」
中央大学で学びたいこと例: 「貴学法学部は、司法試験合格者数で常にトップクラスの実績を誇ります。特に『法曹コース』では、法科大学院との連携により、最短5年での司法試験合格を目指せます。〇〇教授の『刑事訴訟法』のゼミで、冤罪を防ぐための手続き的保障について深く学びたいと考えています」
経済学部の場合
導入例: 「高校2年の時、地元商店街の8割が廃業したというニュースを見て、『なぜ地域経済は衰退するのか』という疑問を持ちました。経済学を学ぶことで、地域活性化の道筋が見えるのではないかと考えました」
中央大学で学びたいこと例: 「貴学経済学部の『公共・環境経済学科』では、地域経済や環境経済学を実践的に学べます。△△教授の『地域経済論』のゼミで、実際のフィールドワークを通じて地域活性化の方策を研究したいと考えています」
理工学部の場合
導入例: 「小学生の時、祖母が介護ロボットに助けられる姿を見て、『テクノロジーで人を幸せにできる』と実感しました。以来、ロボット工学を学び、高齢者を支援する技術を開発することが私の目標です」
中央大学で学びたいこと例: 「貴学理工学部の精密機械工学科では、ロボティクスの最先端研究が行われています。××教授の研究室で、福祉ロボットの制御技術を学びたいと考えています。また、『産学連携プログラム』を通じて、実際の企業と協力し、社会実装を見据えた研究に取り組みたいです」
中央大学総合型選抜・面接対策
中央大学の総合型選抜では、面接が重要な選考要素となります。
中央大学の面接で重視されるポイント
1. 志望動機の明確さ 「なぜ中央大学なのか」「なぜその学部・学科なのか」を具体的に説明できることが重要です。
2. 学びへの意欲 入学後に何を学びたいのか、どのように学びたいのかが明確であることが求められます。
3. 社会貢献への意識 学んだことを社会でどう活かすか、どう貢献するかのビジョンを持っていることが評価されます。
4. 誠実さと人間性 背伸びせず、誠実に自分の考えを述べる姿勢が大切です。
5. コミュニケーション能力 質問を正しく理解し、論理的に分かりやすく答える力が試されます。
中央大学の面接でよく聞かれる質問
基本的な質問
- 中央大学を志望した理由を教えてください
- なぜこの学部を選んだのですか
- 「實地應用ノ素ヲ養フ」という言葉をどう理解していますか
- 中央大学について知っていることを教えてください
- オープンキャンパスには参加しましたか
活動に関する質問
- 高校時代に最も力を入れたことは何ですか
- その活動から何を学びましたか
- 困難をどう乗り越えましたか
- チームで協力した経験を教えてください
学びに関する質問
- 大学で何を学びたいですか
- どのゼミに入りたいですか
- 卒業後の進路はどう考えていますか
- 興味のある分野について説明してください
学部別の専門的な質問
法学部
- なぜ法曹を目指すのですか(法職特別入試)
- 最近の法律・裁判に関するニュースで関心を持ったものは
- 法律と道徳の違いをどう考えますか
- 裁判員制度についてどう思いますか
経済学部
- 最近の経済ニュースで関心を持ったものは
- 経済学と経営学の違いを説明してください
- 日本経済の課題は何だと思いますか
- データ分析に興味はありますか
商学部
- 興味のある企業とその理由を教えてください
- マーケティングで重要なことは何だと思いますか
- 起業に興味はありますか
- 好きなブランドとその理由を教えてください
理工学部
- 高校での研究活動について教えてください
- なぜこの学科を選んだのですか
- 将来どんな技術開発に携わりたいですか
- 数学と理科のどちらが得意ですか
面接で差がつく回答のコツ
コツ1:中央大学の特色を具体的に挙げる
悪い例:「中央大学は伝統があり、優れた教育を受けられると思ったからです」
良い例:「中央大学の建学の精神である『實地應用ノ素ヲ養フ』に強く共感しました。私は理論だけでなく、実社会で役立つ実践的な力を身につけたいと考えています。特に法学部の『ビジネス・ローコース』では、企業法務の実務を学べると伺い、将来企業法務に携わりたい私の目標と完全に一致しています」
コツ2:具体的なゼミ名や教授名を挙げる
悪い例:「経済学を幅広く学びたいです」
良い例:「〇〇教授の『地域経済論』のゼミに入りたいと考えています。教授が研究されている『地方創生と経済政策』は、私が高校時代に取り組んだ地域活性化プロジェクトと深く関連しており、理論的な裏付けを得て、さらに実践的な提案をしたいと考えています」
コツ3:エピソードを具体的に語る
悪い例:「部活動で頑張りました」
良い例:「部活動では部長として、部員30名をまとめました。特に新入部員の退部率が高いという課題に対して、上級生とのペアリング制度を導入し、退部率を前年の40%から10%に減少させることができました。この経験から、組織マネジメントの重要性を学びました」
中央大学総合型選抜・学部別の難易度と倍率
法学部
倍率:約3〜5倍 難易度:高い
法学部の各種特別入試は、明確な目標と高い基礎学力が求められます。特に共通テストで高得点を取ることが必須です。
合格者の特徴
- 明確な法曹志向または政治志向
- 生徒会活動、模擬裁判などのリーダー経験
- 高い学力(共通テストで80%以上が目安)
- 社会問題への深い関心
- 優れた論述力
経済学部・商学部
倍率:約2〜4倍 難易度:中〜やや高
経済学部と商学部の総合型選抜は、比較的現実的な難易度です。明確な志望動機と基礎学力があれば、合格の可能性は十分にあります。
合格者の特徴
- 経済・ビジネスへの明確な関心
- ビジネスコンテストや商業系資格
- ボランティアや地域活動の経験
- 英語力(英語運用能力特別入試の場合)
- 論理的思考力
文学部
倍率:約3〜5倍(専攻による) 難易度:中〜高
文学部の自己推薦入試は、専攻によって難易度が異なります。人気の専攻は競争が激しくなります。
合格者の特徴
- 専攻分野への深い理解
- 明確な研究テーマ
- 豊富な読書経験
- 語学力(外国語専攻の場合)
- 文化活動の実績
理工学部
倍率:約2〜3倍 難易度:中〜やや高
理工学部の科学技術推薦入試は、数学・理科の高い学力と研究への意欲が求められます。
合格者の特徴
- 数学・理科の優れた学力
- 課題研究での成果
- 科学オリンピックやコンテストへの出場
- プログラミングやものづくりの経験
- 論理的な思考力
国際経営学部・国際情報学部
倍率:約3〜4倍 難易度:やや高
新しい学部であり、グローバル志向の受験生に人気です。英語力が重要な評価ポイントとなります。
合格者の特徴
- 高い英語力(英検準1級以上が目安)
- 国際的な視野
- 海外経験や国際交流の実績
- ITスキル(国際情報学部の場合)
- グローバルビジネスへの関心
中央大学総合型選抜・合格者の体験談
体験談1:法学部法職特別入試合格 Iさん
合格の決め手 「私は中学時代から法曹を目指しており、高校では模擬裁判部に所属していました。全国大会にも出場し、弁護側の弁論で優秀賞をいただきました。この経験を志望理由書に詳しく書き、『冤罪を防ぐ弁護士になりたい』という明確な目標を示しました。
面接では、『なぜ弁護士なのか、検察官や裁判官ではないのか』と深く掘り下げられました。私は、被告人の人権を守ることが民主主義の根幹だと考えていること、実際の冤罪事件について調べたことなどを具体的に説明しました。
共通テストでは5教科6科目で85%を取ることができ、最終的に合格できました。中央大学の法学部は司法試験の合格実績が素晴らしく、『法曹コース』で最短5年での合格を目指せることが魅力でした」
後輩へのアドバイス 「法職特別入試は、『本気で法曹を目指している』という熱意が最も重要です。なぜ法曹を目指すのか、自分なりの明確な答えを持つこと。そして、共通テストでしっかり点数を取ることが必須です。総合型選抜だからといって、学力を疎かにしてはいけません」
体験談2:経済学部英語運用能力特別入試合格 Jさん
合格の決め手 「私は高校2年の夏に1年間のアメリカ留学を経験しました。そこで、グローバル経済の実態を肌で感じ、国際経済学を学びたいと強く思いました。帰国後、英検準1級を取得し、TOEFLでも80点以上を取りました。
志望理由書では、留学中に感じた『為替レートが人々の生活に与える影響』について書き、中央大学で国際経済学を深く学びたいという意欲を示しました。
面接は一部英語でも行われ、留学経験や国際経済への関心について質問されました。英語での質問にも落ち着いて答えることができ、『グローバルな視点を持っている』と評価されたようです」
後輩へのアドバイス 「英語運用能力特別入試は、英語力が必須ですが、それだけでは不十分です。『その英語力を使って何を学びたいのか』『将来どう活かすのか』という明確なビジョンが重要です。英語は手段であって目的ではないことを理解しておきましょう」
体験談3:理工学部精密機械工学科合格 Kさん
合格の決め手 「私は高校の課題研究で、ドローンの自動制御システムの開発に取り組みました。何度も失敗を繰り返しながら、最終的に障害物を自動回避するプログラムを完成させ、地域の科学展で優秀賞を受賞しました。
志望理由書では、この研究のプロセスを詳しく書き、大学でロボット工学をさらに深めたいという意欲を示しました。任意提出資料として、プログラムのコードと研究レポートも提出しました。
面接では、研究内容について技術的な質問もされました。『なぜこのアルゴリズムを選んだのか』『どういう課題が残っているか』など、かなり専門的でしたが、自分で考えて作ったものなので、楽しく答えることができました」
後輩へのアドバイス 「理工学部の総合型選抜は、『研究が好き』『ものづくりが好き』という人に向いています。華々しい成果がなくても、自分なりに試行錯誤し、問題を解決した経験があれば評価されます。技術的な質問にも対応できるよう、自分の研究を深く理解しておくことが大切です」
中央大学総合型選抜に向けた準備スケジュール
高校2年生
春(4月〜6月)
- 自己分析と興味のある分野の探索
- 中央大学の各学部を調べる
- オープンキャンパスの予定を確認
夏(7月〜9月)
- オープンキャンパスへの参加
- 活動実績づくりの本格化
- 英語資格試験への挑戦(英検、TOEFL など)
秋〜冬(10月〜3月)
- 活動の継続と記録
- 読書や研究活動
- 基礎学力の維持(共通テスト対策も並行)
高校3年生
春(4月〜6月)
- 募集要項の入手と確認
- 志望理由書の下書き開始
- 英語資格試験の受験(最終チャンス)
夏(7月〜9月)
- 志望理由書の完成
- 推薦状の依頼
- 活動報告書の作成
- 面接練習の開始
- 出願(9月)
秋(10月〜11月)
- 一次選考結果待ち
- 二次選考の準備(小論文、面接など)
- 共通テスト対策の継続
冬(12月〜2月)
- 二次選考
- 共通テスト受験(該当者)
- 最終合格発表
- 入学手続き
中央大学総合型選抜・よくある質問
Q1. 偏差値はどのくらい必要ですか?
A. 中央大学の総合型選抜でも、一定の基礎学力が求められます。目安として、偏差値55〜60以上が望ましいでしょう。特に共通テストが課される入試では、75〜80%以上の得点が必要です。
Q2. 英語資格はどのくらい必要ですか?
A. 学部により異なりますが、英語運用能力特別入試や国際系学部では、英検準1級以上、TOEFL iBT 72以上、IELTS 5.5以上が目安です。その他の学部でも、英検2級以上があると有利です。
Q3. 活動実績が少ないと合格できませんか?
A. 全国レベルの大きな実績がなくても合格は可能です。重要なのは、「なぜその活動に取り組んだのか」「何を学んだのか」という深い自己分析です。地域での小さな活動でも、そこから得た学びを明確に語れれば評価されます。
Q4. 専願でなければ受験できませんか?
A. 多くの入試で専願制(合格したら必ず入学)が条件となっています。他大学との併願を考えている場合は、慎重に検討しましょう。
Q5. 倍率はどのくらいですか?
A. 学部・入試方式により異なりますが、2〜5倍程度です。最難関私大と比較すると、現実的な倍率と言えます。
Q6. 一般選抜との併願は可能ですか?
A. 総合型選抜で不合格の場合、一般選抜を受験することは可能です。ただし、合格した場合は必ず入学する必要があります。
Q7. 浪人生でも受験できますか?
A. 入試方式によって異なります。募集要項で「高等学校卒業後1年以内」などの条件が明記されている場合もあるため、必ず確認してください。
まとめ:中央大学総合型選抜合格への道
中央大学の総合型選抜は、明確な目標と学ぶ意欲を持つ受験生にとって、大きなチャンスです。最難関私大と比較すると、倍率・難易度ともに現実的であり、しっかりとした準備があれば合格の可能性は十分にあります。
合格への5つの鍵
- 明確な志望動機 「なぜ中央大学なのか」「なぜその学部なのか」を具体的に説明できるようにしましょう。
- 実践的な経験 「實地應用」の精神に基づき、理論だけでなく実践的な活動経験があることが評価されます。
- 高い基礎学力 共通テストで高得点を取ることが必須です。総合型選抜だからといって学力を疎かにしてはいけません。
- 具体的な学習計画 入学後に何を学びたいのか、どのゼミに入りたいのか、具体的なイメージを持ちましょう。
- 社会貢献への意識 学んだことを社会でどう活かすか、明確なビジョンを持つことが重要です。
中央大学は、「實地應用ノ素ヲ養フ」という建学の精神のもと、実社会で活躍できる人材を育成しています。あなたがこの精神に共感し、実践的な学びを求めているのであれば、総合型選抜は最適な入試方式です。
しっかりと準備を重ね、自信を持って挑戦してください。
あなたの中央大学合格を心から応援しています!

